短編集

枝浬菰

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陰間茶屋→完結

用心棒とは?

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「私はまだ2日目なので分かりません、判断し変えて頂くようにします」


「ふん…」


なんだよ…親に売られた? 性的暴行?
本当に俺が知らない用語ばっかりだ


部屋に戻り
昨日言われた襖を静かに開けると

起き上がり窓の外を眺めている占埜がいた


「食い物持ってきた」


「あーごめんそれ俺は食べられないんだ」


「え…肉食って体力つけないと」


「精進料理って知ってるか?」


「あっ聞いたことある」


「あれしか食べたらいけないんだ、せっかく持ってきてくれたのにごめんな、ハチが食べていいぞ」


「なんだよそれ…ちゃんと説明してくれなきゃ、わかんねぇよ」

とまた占埜を押し倒した


「いててて、今日は勘弁して昨日の痛みが残ってるんだ」


「バカ…用心棒ってなにすればいいんだよ?」


「あれ? 羽瑠から聞かなかったの仕事のこと?」


「は? 聞いてないよ」


「説明不足でごめんね、ハチは食べながら聞いて良いよ」


「あ…うん」
目の前で食べれるかよ…


「まぁ正直羽瑠に聞いて欲しいんだけどさ、俺の用心棒だから、俺が身売りに行く、終わる時間にお風呂わかしておくのと客間の前まで迎えに来て欲しい、ただそれだけかな」


「なるほど、確かに羽瑠の動きはベテランだったもんな」

「羽瑠は俺の用心棒1年くらいだからさ」

「そうだったのか、また会ったときに聞くわ」

「うん」

襖から声が聞こえた
「失礼いたします」


戸が開かれ案内役がきた
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