クロネコ

枝浬菰

文字の大きさ
上 下
32 / 42

アザラン・カーボン

しおりを挟む
なんだここは……。
冷たい、寒い、でも風か?

目を開けると吹き抜けた解体中のビルなのかそこのコンクリの上に寝かせられていた。
腕は後ろでキツク縛られている。

時折吹く風が冷たい。ってことはここは結構高いビルなんだろう。

「目覚めましたね」
男がこちらにきた。

「初めまして、アザラン・カーボンと申します、なにやら私に用があったようで」

数人の男がこちらにきて俺を座らせた。

「ああ、俺はあんたに会いたかったぜ」
「それはそれは、どのようなご用件でしょうか? の前に移動しましょうか、ここだとお腹が壊れるかもしれませんので」
夜になり冷えるからと言いエレベーターで下の階に降りた。
降りた先は解体ビルというよりも普通のホテルだった。


「お気遣いありがとよ」
立たせられ移動する。

前面ガラス張りの部屋に到着した。


アザラン・カーボンが手を振るとパーティーをしている会場が盛り上がった。

「すごいでしょここ」
大きく手を広げ部屋をアピールした。
何が目的だ。

「さて、時間だ今夜のディナーは君だ、君は何者かな?」

……ディナーってなるほどね、そういうことか。

「俺は単なる日本人の観光客です、あなたにお会いしたかったのはNY銀行のトップに君臨していると聞いたことがありまして、ぜひお会いしたいと思ったからです」

「なるほど、勉強ということですね、では1つお勉強しましょうか」
ガラガラと音がし上のレールが動いた。

ガチャっと真上で止まった。
アザラン・カーボンによってベッドに寝かせられた。

「君はジャパニーズボーイにしてはとても美しい、さぞ男を満足させる体の持ち主なのでしょう」

スーツのボタンを外し、Yシャツのボタンも外していく。
だが両腕を拘束されているため脱がせられない。
破ったり刻めばそれも可能だがきっとこの男はしない。

舌を出し俺の乳首を舐めた。
「んっ」

「これはこれは使い込まれている体ですね、なんてHなんだ」
カリっと噛まれるとビクンと体が揺れた。

「ふふっ怖がっているあなたを頂けるなんて嬉しいですよ、クロネコさん」


!?

は? 今クロネコって

「驚いていますね、君はこちらでも有名なのですよ」
手が体から顎に這い持ち上げられる。

上を向かせられアザラン・カーボンと目があった。

「そんなうるうると瞳を揺らせていてもダメですよ、あなたは捕まってしまった可哀そうな子ネコなのですからね」

「はんっんじゃ俺が強気になればあんたはどう……んんっ!?」
言葉を全部発せられないまま口を塞がれた。

「んんっんちゅ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

生意気な少年は男の遊び道具にされる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

助けの来ない状況で少年は壊れるまで嬲られる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...