167 / 195
決着編
にっこにこな笑顔
しおりを挟む
研究施設
「お母さん……僕足っ」
「そうね、立ち上がれるのはリハビリしないといけないわよ」
「そっか、琉璃は?」
「琉璃はここよ」といい琉璃をお母さんから僕にきた。
こんな状態でもすやすやと寝ていた。
「大丈夫、琉璃君は僕が絶対に守るからね」
-----
車
大貫という男に連れられ俺と琥珀はとある場所に向かっていた。
異様な状況に頭なんてついていかない。
稚里の目的は初めから俺だった、でもなぜだ?
稚里に出会ったのは大学の時、歳も離れてるし接点という接点はないはずなのに……。
もしかして一度繋がったのが原因?
「稚里の目的はただ一つ”お気に入り”それだけだ」
俺の考えが読まれたのか琥珀はそう口にした。
「お気に入りそれだけで俺と琉架を引き離そうとするのか?」
「……そもそも琉架が小鳥遊璃亜武と番にならなければこんな展開にはならなかった」
「でも元々璃亜武くんと琉架は友人関係で稚里は初めから璃亜武くんを狙ったってこと?」
「いや、あの時はたまたまだろ、αからΩの薬を投与し続けた結果小鳥遊病院で”運命の番”という誤作動を起こし稚里は小鳥遊璃亜武と番になってしまった。 それだけでよかったはずなのに……」
「ちょっと待って俺、大学生の時稚里と一回やってるんだけど」
一瞬驚いた表情をしていた。
「ああ、あいつは欲しいものは手に入れる、最低なやり方しか持ってないからな……いろいろ考えた末、Ωの薬を飲んでお前に会ったが強い薬だったからきっとαであるお前との性行為も上手くいかなかったんだろうな」
「……それは運命の番じゃなかったから」
「そうだ」
「でも稚里はいつまでαだったんだ?」
「それはいつだろうな……俺と最初に会った時はαだったような、気がする」
悩んでいると運転していた男が
「着きましたよ」と言うので車から降りた。
玄関先にはにっこにこな笑顔の稚里がいた。
「待ってましたよ、要さん♡」
ビリっと感じるのはαの威圧だ。
「さぁ中へどうぞ」
そう言われ中に入った。
中に入るなり稚里は腕にくっついてきた。
「稚里……俺はお前を許さないからな」
「どうして?」
こてんと首を傾げていた。
どうして?
そう聞く彼が俺は分からない。
大切な人をこれでもかというほど危ないめにあわせてきたのに……。
「琥珀琉架はまもなく死ぬよ」
!?
そう彼は言った。
「でも残念だね、死ぬ間際をあなたは見られないなんて……」
「お母さん……僕足っ」
「そうね、立ち上がれるのはリハビリしないといけないわよ」
「そっか、琉璃は?」
「琉璃はここよ」といい琉璃をお母さんから僕にきた。
こんな状態でもすやすやと寝ていた。
「大丈夫、琉璃君は僕が絶対に守るからね」
-----
車
大貫という男に連れられ俺と琥珀はとある場所に向かっていた。
異様な状況に頭なんてついていかない。
稚里の目的は初めから俺だった、でもなぜだ?
稚里に出会ったのは大学の時、歳も離れてるし接点という接点はないはずなのに……。
もしかして一度繋がったのが原因?
「稚里の目的はただ一つ”お気に入り”それだけだ」
俺の考えが読まれたのか琥珀はそう口にした。
「お気に入りそれだけで俺と琉架を引き離そうとするのか?」
「……そもそも琉架が小鳥遊璃亜武と番にならなければこんな展開にはならなかった」
「でも元々璃亜武くんと琉架は友人関係で稚里は初めから璃亜武くんを狙ったってこと?」
「いや、あの時はたまたまだろ、αからΩの薬を投与し続けた結果小鳥遊病院で”運命の番”という誤作動を起こし稚里は小鳥遊璃亜武と番になってしまった。 それだけでよかったはずなのに……」
「ちょっと待って俺、大学生の時稚里と一回やってるんだけど」
一瞬驚いた表情をしていた。
「ああ、あいつは欲しいものは手に入れる、最低なやり方しか持ってないからな……いろいろ考えた末、Ωの薬を飲んでお前に会ったが強い薬だったからきっとαであるお前との性行為も上手くいかなかったんだろうな」
「……それは運命の番じゃなかったから」
「そうだ」
「でも稚里はいつまでαだったんだ?」
「それはいつだろうな……俺と最初に会った時はαだったような、気がする」
悩んでいると運転していた男が
「着きましたよ」と言うので車から降りた。
玄関先にはにっこにこな笑顔の稚里がいた。
「待ってましたよ、要さん♡」
ビリっと感じるのはαの威圧だ。
「さぁ中へどうぞ」
そう言われ中に入った。
中に入るなり稚里は腕にくっついてきた。
「稚里……俺はお前を許さないからな」
「どうして?」
こてんと首を傾げていた。
どうして?
そう聞く彼が俺は分からない。
大切な人をこれでもかというほど危ないめにあわせてきたのに……。
「琥珀琉架はまもなく死ぬよ」
!?
そう彼は言った。
「でも残念だね、死ぬ間際をあなたは見られないなんて……」
13
お気に入りに追加
243
あなたにおすすめの小説

平民男子と騎士団長の行く末
きわ
BL
平民のエリオットは貴族で騎士団長でもあるジェラルドと体だけの関係を持っていた。
ある日ジェラルドの見合い話を聞き、彼のためにも離れたほうがいいと決意する。
好きだという気持ちを隠したまま。
過去の出来事から貴族などの権力者が実は嫌いなエリオットと、エリオットのことが好きすぎて表からでは分からないように手を回す隠れ執着ジェラルドのお話です。
第十一回BL大賞参加作品です。
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。
【BL】どうやら精霊術師として召喚されたようですが5分でクビになりましたので、最高級クラスの精霊獣と駆け落ちしようと思います。
riy
BL
風呂でまったりしている時に突如異世界へ召喚された千颯(ちはや)。
召喚されたのはいいが、本物の聖女が現れたからもう必要ないと5分も経たない内にお役御免になってしまう。
しかも元の世界へも帰れず、あろう事か風呂のお湯で流されてしまった魔法陣を描ける人物を探して直せと無茶振りされる始末。
別邸へと通されたのはいいが、いかにも出そうな趣のありすぎる館であまりの待遇の悪さに愕然とする。
そんな時に一匹のホワイトタイガーが現れ?
最高級クラスの精霊獣(人型にもなれる)×精霊術師(本人は凡人だと思ってる)
※コメディよりのラブコメ。時にシリアス。
オメガ修道院〜破戒の繁殖城〜
トマトふぁ之助
BL
某国の最北端に位置する陸の孤島、エゼキエラ修道院。
そこは迫害を受けやすいオメガ性を持つ修道士を保護するための施設であった。修道士たちは互いに助け合いながら厳しい冬越えを行っていたが、ある夜の訪問者によってその平穏な生活は終焉を迎える。
聖なる家で嬲られる哀れな修道士たち。アルファ性の兵士のみで構成された王家の私設部隊が逃げ場のない極寒の城を蹂躙し尽くしていく。その裏に棲まうものの正体とは。

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!

飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

釣った魚、逃した魚
円玉
BL
瘴気や魔獣の発生に対応するため定期的に行われる召喚の儀で、浄化と治癒の力を持つ神子として召喚された三倉貴史。
王の寵愛を受け後宮に迎え入れられたかに見えたが、後宮入りした後は「釣った魚」状態。
王には放置され、妃達には嫌がらせを受け、使用人達にも蔑ろにされる中、何とか穏便に後宮を去ろうとするが放置していながら縛り付けようとする王。
護衛騎士マクミランと共に逃亡計画を練る。
騎士×神子 攻目線
一見、神子が腹黒そうにみえるかもだけど、実際には全く悪くないです。
どうしても文字数が多くなってしまう癖が有るので『一話2500文字以下!』を目標にした練習作として書いてきたもの。
ムーンライト様でもアップしています。
市川先生の大人の補習授業
夢咲まゆ
BL
笹野夏樹は運動全般が大嫌い。ついでに、体育教師の市川慶喜のことも嫌いだった。
ある日、体育の成績がふるわないからと、市川に放課後の補習に出るよう言われてしまう。
「苦手なことから逃げるな」と挑発された夏樹は、嫌いな教師のマンツーマンレッスンを受ける羽目になるのだが……。
◎美麗表紙イラスト:ずーちゃ(@zuchaBC)
※「*」がついている回は性描写が含まれております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる