捨てられΩはどう生きる？

番解消編

大峰稚里

「確かに、α同士の言葉はそう告げる場合のほうが多いですね、仮にもしΩならよかったのにと伝えた相手がαからΩに性転換するデータはありますか？」

「ええ、あるは最近に数件」
「あるんですね」

「あと、最近面白い話しもあってね、Ωがαになっちゃった話し」
「え？　そんなことが？」

「というよりも隠してたのかしら、Ω特有のフェロモンは今やαの娯楽として存在している、だから相手のαには気づかれていないみたいだけどね」


「あの、一つ伺いたいのですが」
「なにかしら？」


「Ωに運命の番がいてΩのフェロモンが強すぎて子どもが孕めないってことは実際にあるのですか？」
「……そうね、確率は低いけどあるのはあるわ」

「……」

「私が研究している中での話しなんだけどΩのフェロモンって内側からくる感情が爆発して起きるものなのよ、それを止められなくて男を求めてしまったり後は近くにαがいれば自分を虜にさせるフェロモンを多くだしてしまう、特に残酷なΩがそれにあたるわね、フェロモンじたいに自分が犯されしまいには死ぬこともあるわ、何を求めても自分が満足いく結果にならない」


「それを止めるのが運命の番なんですね」
「そうね、そんな物語な話でもないわ、さっきも言ったけどそのΩは残酷なΩと言われていてね、私一人知ってるわよ、大峰稚里おおみねちさと大峰家の唯一のΩ」

一瞬稚里の顔が浮んだ、たしか小鳥遊の前は……。


「えっと今番がいたかしら、たしか名前を……あれ？　琉架あなた番の名前って」
「……お母さん……僕…」


お母さんは一際大きいな目をしていたが
「そういうことね、これも全部大峰の企てなのかしら」


「ひっくっ……要しゃん」
「琉架、大丈夫だよ、俺が守るから」
全身が氷つくような恐ろしい感情が溢れてきた。


「ってことは大峰と繋がりがあるのは栗花落つゆりだったかしら」
「瑠衣が悪いの？」


「あら、あなた栗花落家とも繋がりがあったのね、ってことは大峰稚里がラスボスって感じになるのね、ちなみに彼隠してるみたいだけど今αだから」


「へ？」
「おいおい、なんだその情報……」
「まじ意味分かんねぇ稚里がαだったなんて」

「大峰稚里のことあなたたちも知ってるのね、なら話が早いわ」
「り……璃亜武との運命の番の説明は……」


「あの子Ωとαに慣れる体質なのよ」
「どういう意味？」