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出産編
順番こ
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「では、まずは要さん抱っこしてあげてください」
「璃亜武、大人だ」
「そんなこともないよ」
「なんか俺が大人じゃないみたいじゃないか」
と言いながら一番に抱っこしていた。
「可愛いな、これが琉架の子か」
「要さん……顔崩れてますよ」
「だって♡♡」
要さんには本当に頭が上がらない、自分の子どもじゃなくても琉架と一緒に育ててきてくれた、本当は俺が傍にいないといけないのに。
「ほら」
「うっ……ううぅ」
目も開ききれていない赤子を抱っこする。
「かわいい」
「だろ、さすが琉架の子どもだ」
「それ琉璃に向かって言うの変だと思う」
「ふふっ本当にかわいいなぁ」
小さな鼻がどこか琉架に似ている気がした。
俺は琉架も要さんも琉璃も守りたい。
「うっうぅぅん」
「ああ、ごめんね」とベッドに戻した。
「璃亜武こっち」と父に呼ばれたので琉架たちを後にした。
番解消にはαである俺の体液と血液が必要になる、嫌だな琉架が俺から離れるなんて、稚里さえいなければきっとこうはならなかった。
あの時、猛烈にαとしての意識で理性が効かなくなった日、俺は稚里を番にしてしまった。
他のαは俺みたく理性が消えるまでにはなっていなかったということは俺は稚里の【運命の番】であることは間違えないのだけど、それでも俺は自分の醜さに気がついてしまった。
琉架を守れない。
と
数年経ち琉架の隣にいたのは俺ではなく要さんだった。
本当は少しホッとしていた。
琉架の父親であるあいつの元にいないことが救いになった。
でもそれと同時に俺じゃないってことも明白だった。
今から俺は琉架を苦しめる、俺が全て招いてしまったことだ。
俺と出会わなければきっと琉架は要さんと番になって子どもも産んで幸せな毎日を過ごしていただろう。
ごめん、琉架。
---
璃亜武が先生に呼ばれてすぐにあいつは入ってきた。
「失礼するよ」
!?
僕は一瞬でその男の気配を感じ体が硬直した。
「なんで……」
琉璃を守らないと……でも体が。
「へぇーちゃんと男でも子ども産めるんだな」
その男は禁煙の病院で当たり前のようにたばこを吸っていた。
「琥珀さん、あんた稚里の差し金か?」
「まぁ依頼主はどうでもいい俺は生まれたてのそれを壊しに来ただけだ」
!?
その言葉を聞き琉璃を守るように抱き上げる。
「それで守ったつもりか? このタバコだけでも子どもには害をもたらすだろう、それとも火災にでもするか?」
「……あなたはまだそんなことを言っているんですか?」
「あなたは……お前の実の父親なんだけどな」
ひゅっと息がつまる、大丈夫要さんが傍にいてくれるから。
「璃亜武、大人だ」
「そんなこともないよ」
「なんか俺が大人じゃないみたいじゃないか」
と言いながら一番に抱っこしていた。
「可愛いな、これが琉架の子か」
「要さん……顔崩れてますよ」
「だって♡♡」
要さんには本当に頭が上がらない、自分の子どもじゃなくても琉架と一緒に育ててきてくれた、本当は俺が傍にいないといけないのに。
「ほら」
「うっ……ううぅ」
目も開ききれていない赤子を抱っこする。
「かわいい」
「だろ、さすが琉架の子どもだ」
「それ琉璃に向かって言うの変だと思う」
「ふふっ本当にかわいいなぁ」
小さな鼻がどこか琉架に似ている気がした。
俺は琉架も要さんも琉璃も守りたい。
「うっうぅぅん」
「ああ、ごめんね」とベッドに戻した。
「璃亜武こっち」と父に呼ばれたので琉架たちを後にした。
番解消にはαである俺の体液と血液が必要になる、嫌だな琉架が俺から離れるなんて、稚里さえいなければきっとこうはならなかった。
あの時、猛烈にαとしての意識で理性が効かなくなった日、俺は稚里を番にしてしまった。
他のαは俺みたく理性が消えるまでにはなっていなかったということは俺は稚里の【運命の番】であることは間違えないのだけど、それでも俺は自分の醜さに気がついてしまった。
琉架を守れない。
と
数年経ち琉架の隣にいたのは俺ではなく要さんだった。
本当は少しホッとしていた。
琉架の父親であるあいつの元にいないことが救いになった。
でもそれと同時に俺じゃないってことも明白だった。
今から俺は琉架を苦しめる、俺が全て招いてしまったことだ。
俺と出会わなければきっと琉架は要さんと番になって子どもも産んで幸せな毎日を過ごしていただろう。
ごめん、琉架。
---
璃亜武が先生に呼ばれてすぐにあいつは入ってきた。
「失礼するよ」
!?
僕は一瞬でその男の気配を感じ体が硬直した。
「なんで……」
琉璃を守らないと……でも体が。
「へぇーちゃんと男でも子ども産めるんだな」
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「琥珀さん、あんた稚里の差し金か?」
「まぁ依頼主はどうでもいい俺は生まれたてのそれを壊しに来ただけだ」
!?
その言葉を聞き琉璃を守るように抱き上げる。
「それで守ったつもりか? このタバコだけでも子どもには害をもたらすだろう、それとも火災にでもするか?」
「……あなたはまだそんなことを言っているんですか?」
「あなたは……お前の実の父親なんだけどな」
ひゅっと息がつまる、大丈夫要さんが傍にいてくれるから。
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