捨てられΩはどう生きる?

枝浬菰

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妊娠編

琉架が心配だ

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「琉架?」
お風呂の扉を開けると倒れていた。


「琉架!!! 大丈夫か?」
「んんっ……」


シャワーを止め体を拭き上げ寝間着を着させベッドに寝かせた。

比嘉さんには電話で状況を伝え、今日は戻れないことを言った。

『分かった』と返事が来てベッドに戻る。
琉架の顔は青ざめていた。


急にどうしたのか怖くなる
お、俺のせい??


最近俺もなんか変なんだよな、琉架を見るとこう襲いたくなるっていうか、それは前からそうだったけど、でもなんかこー分かるかな、むらむら、うずうずするっていうかαとして琉架のこと見てるのか、いやいやそもそも琉架はβだし、それは絶対にないことだ。



あったほうがいいけど。

「琉架、どうしちゃったんだよ」

一緒の布団に潜り込んで抱き寄せて俺も眠りについた。


「要さん!! 要さん」
「ん? あれ琉架、具合は?」

「もう大丈夫ですよ、比嘉さんから着信いっぱい来てて2階でお待ちですよ」
「まじか」

と慌てて起き上がったがくるりと回転して頬にキスされた。

「おはよう、琉架起こしてくれてありがとうね」
「うぅ……すぐにそういうことする……」


要さんは2階に降りていった。

僕はお腹を触った。


赤ちゃんできそうな感じしたんだけど……というかそもそもβだけど、、、。
でもこの感じは気のせいじゃない気がする。


そう思うと怖い、、、。
要さんが僕を受け入れてくれたのって僕がβだったからだよね、もしΩになっちゃったら僕はもう必要とされないんじゃないか、、、。



「琉架ごめん、今日は1日事務所いるね」
「分かりました」
「今日は瑠那さんのところだよね?」
「はい」


「じゃぁお互い忙しいね」
「うん、行ってらっしゃい」

「琉架も行ってらっしゃい」
おでこをお互いにつけてそう告げた。


端から見たらきっとバカなカップルだなって思われちゃうかもしれないでも僕はこういう優しい要さんがいつでも好きだ。
だからさっきみたいな考え方はしたくないんだけど、でもやっぱり不安になるときはある。


僕は瑠那さんのところに行った。
「瑠那さん、おはようございます」
「おはよう、えっとちょっと待ってね」というと写真がついたプレートで調べていた。


「あっ琉架くんだ」
「正解です、今日は調子どうですか?」
「元気だよ」
「そうですか良かったです、そしたら今日はお散歩に行きませんか?」
「うん! 外出られるんだ、行きたい」


「では準備しましょう」
にこっと微笑みかけ瑠那さんの準備を手伝った。


さっき要さんには嘘をついた。
具合あまりよくなっていないこと、でも起きたら要さんにぎゅーーってされてたからもう心配かけたくないなって思ってしまったこと、いろいろあるんだけど。
整理つかないな、、、。


「よし、完了しましたね」
2階におり要さんに外出許可をとった

「今日は晴れてるし近くの公園まで……あっ風俗街じゃないほうに行くんだよ」
「はい、では行ってきます」

「行ってらっしゃい」
今日は珍しく事務所に要さんしかいなかった。
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