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親父

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美女に案内され席に着いた。

「親父は?」

「もう少しでお越しになりますよ」
「そうか」

いろんな人と目が合う。
長いテーブルとそこに座る、ほとんどがイケメンと美女·····。

なんか緊張して呼吸ってどうやってしてたっけ?

変なことを考え初めぐるぐるしてきた。

「おい、大丈夫か?」

「はひっ·····」

ポーンと音が鳴ると全員が立ち上がりそちらを向いた。

きた、きた、きた!!

「やぁ可愛い我が娘、息子·····そして宝物たち、元気にしてたかな?」

ん? 娘、息子って何人家族なんだ??

ざっとこのテーブルには8人はいるぞ
部下かなにかかと思ったが違うのか!

「そして新しい家族、斗真くんよろしくね」

ん? 家族?

「あ、よろしくお願いします。」

「君が斗真くんか、めんこいな」

ゾクッとなにか寒気を感じた。

「じゃ、みんな席について」

会食が始まった。

「お前、親父に気に入られたな」

「え? そうなんですか?」

「あぁ、あの顔は物欲しそうな顔してる」
え!? それってつまり俺喰われるってことか??

「片桐くん、おいで」と親父……つまり社長に声をかけられたので行った。


食事が終わり広いソファーに腰掛ける。
隣に座り
「仁の世話係になってくれてありがとうね」
「いえ、その少しでも会社の役に立てばいいなと思っていたので……」
「そうか……」

「あの、仁さんって優しいところありますよね?」
って俺なに聞いちゃってるの!!?

社長は驚いた表情をしていた。
それに他の人もこちらに耳を向けていた。

「ああ、君はとてもいい子だね」
顎を持ち上げられた。

キスされる!!?

「はい、ストップ!!」
俺と社長の間に手が

「いくら親父って言っても手だしていいやつと、ダメなやつあるから」
と仁さんは言ってきた。

「おお、なるほど、なるほど。 少し味見をしたかったのになぁ……残念だ」

「おい、帰るぞ」
「え、うわぁ! ちょっと」
腕を引かれ立ち上がり仁さんと部屋を出た。

初顔合わせってこんな終わり方でいいのか?
戸惑っていると横から篠澤さんが出てきた。

「まさか仁さんがあのような対応に出るとは少し驚きました」
「あっそ」

車のセキュリティが開く音がして中に入れられた。

「篠澤、悪いが親父に謝っておいてくれるか?」
「はい、今から寝室で召し上がってくるとお伝えしておきます」

「おい、なに勘違いしてるんだ、そんなことしないぞ」
「それでは、おやすみなさい」

といい車は走り出した。

仁さんはむすっとしていた。


家に着くとスーツのまま風呂場に連れ込まれシャワーを浴びせられた。
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