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ロック王国物語編
Episode.1
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ここはロック王国
広大な敷地に港が栄えている国である。
そこの国王アスベルはモアΩという特殊な男を飼い始めた。
この噂は城から城下町、港へと広がっていった。
「開門!!」と衛兵が大きな声でいうと門が開き馬車が数台入ってきた。
馬車から降りてきたのはスーツ姿の男と国王の秘書である男だった。
大広間まで向かい、陛下を待つ。
傍には衛兵数人と姫である3人が控えていた。
王座に陛下が座ると秘書が立ち上がり進行を始めた。
「それでは、名も無き子陛下に御挨拶を」
僕はすくっと立ち上がり一礼をしながら言葉を述べた。
「お初にお目にかかります、アスベル国王陛下、私は……名は……」
名はない。
今までいたところは番号で管理されていたからどうしよう、1番って言えばいいのかな……。
ちらっと秘書のほうを向くとゆっくりと王座から立ち上がり階段を降りてきた。
「お主の名はヒスイだ」
「ヒスイ……?」
「そうだ、この美しい瞳の色が言っているこの子はヒスイという名がよい」
僕の瞳は珍しい緑色だった。
「あ、ありがたき頂戴いたします」
頭を下げた。
「それにしても美しい男だ」
顎をくいっとあげられ陛下の瞳を見た。
「陛下、そこまでに進行できません」
「ザスール、そんな意地悪しなくても戻る」
といい王座に着席した。
「では、自己紹介ターイム」と陽気な声が秘書から聞こえた。
「おいおい、正式な場だぞ」
「だってなんか疲れました」
と言っていた。
思わず姫たちも笑っていた。
「陛下はさきほども申したようにアスベル陛下です、みな陛下としか呼んでません、で、私は秘書兼従者、会計を担当している、ザスールです」
こくこくと頷いた。
「そして衛兵の皆様方」というと手をあげた。
「こちらに控えているのは伯爵家ご令嬢の姫候補です、ヒスイ様はここに在籍をします」
「ザスール様私たちの自己紹介は?」
「そうですね、後にしましょう」
「かしこまりました」
「城のことについては姫達にお願いします、ヒスイ様なにか分からないことがあれば私か姫様に質問してください」
「はい」
「それほど緊張するところではございませんので」
と言われたがここは王族たちが暮らす、城だ。そんな粗相なことはできない。
解散になった。
姫3人に連れられて僕は食堂室にきた。
「こちらがお食事をするところです」
「はい」
その食事をする場所の少し開けた庭園で
「私はローズです、こっちがマーガレット、ビオラでございます」
「よろしく」
「よ、よろしくお願いします」
「私たち3人ともαなの、お分かりになるかしら?」
「あ、はい」
と頷く。
「うふっ分かっていないご様子、面白いわ」
「え……えっと、すみません」
「まるで子犬のようだわ」
「例えるなら迷子の可哀想な子猫のほうがいいのでは?」
「姫君、ヒスイ様を苛めないでくださいね」
と現われたのはザスールだった。
「ふふっ女の会話を盗み聞くなんて性格悪いわ」
「こちらに来るときに聞こえただけですよ」とザスールは冷静な立ち回りをしていた。
振り子時計が大きく鐘をならした。
「あら、いけないレッスンの時間ですわ、マーガレット様後はよろしく」
「ふふっ行ってらっしゃいませ」
と手を振っていたので僕も同じようにした。
マーガレット、ザスール、と僕だけになったがマーガレットが先頭に立ち、城を案内した。
マーガレットさんはふわふわなドレスを身に纏いとても優雅に歩いていた。
ザスールさんは書類を抱えていた。
僕は正装の服装をしている。
「こちらが図書館でございます、ここでは多くの本があり、経済からおとぎ話までたくさん揃っております、ヒスイ様は本はお好きですか? ……あら」
扉を潜り抜けたら大きな窓ガラスから光が射し込み2階まである本の多さに目が奪われてしまった。
「……すごい……あっすみません、本は大好きです」
「ふふっならヒスイ様はよくこちらにいらっしゃると思っていますね」
「え? あ、はい」
「このロック王国は図書で有名というのもあり城以外の者も立ち寄ります、まぁ時間が決まっていますのでそちらは把握しておいてくださいね」
「わ、分かりました」
「そうですわ、じゃないと私たちを狙った者も現われますので」
「……はい」
そうなんだ、気をつけないと
「少しここを見学するか?」
「いいんですか?」
と僕は目を輝かせた。
「ああ、構わないよ」
「では、私は一度食堂室にいますので、終わりましたら使いを出してください」
「分かりました」
一目散に向かったのは2階だった。
背表紙がおしゃれな本などいろいろあり、物語続きなものなのだと思った。
広大な敷地に港が栄えている国である。
そこの国王アスベルはモアΩという特殊な男を飼い始めた。
この噂は城から城下町、港へと広がっていった。
「開門!!」と衛兵が大きな声でいうと門が開き馬車が数台入ってきた。
馬車から降りてきたのはスーツ姿の男と国王の秘書である男だった。
大広間まで向かい、陛下を待つ。
傍には衛兵数人と姫である3人が控えていた。
王座に陛下が座ると秘書が立ち上がり進行を始めた。
「それでは、名も無き子陛下に御挨拶を」
僕はすくっと立ち上がり一礼をしながら言葉を述べた。
「お初にお目にかかります、アスベル国王陛下、私は……名は……」
名はない。
今までいたところは番号で管理されていたからどうしよう、1番って言えばいいのかな……。
ちらっと秘書のほうを向くとゆっくりと王座から立ち上がり階段を降りてきた。
「お主の名はヒスイだ」
「ヒスイ……?」
「そうだ、この美しい瞳の色が言っているこの子はヒスイという名がよい」
僕の瞳は珍しい緑色だった。
「あ、ありがたき頂戴いたします」
頭を下げた。
「それにしても美しい男だ」
顎をくいっとあげられ陛下の瞳を見た。
「陛下、そこまでに進行できません」
「ザスール、そんな意地悪しなくても戻る」
といい王座に着席した。
「では、自己紹介ターイム」と陽気な声が秘書から聞こえた。
「おいおい、正式な場だぞ」
「だってなんか疲れました」
と言っていた。
思わず姫たちも笑っていた。
「陛下はさきほども申したようにアスベル陛下です、みな陛下としか呼んでません、で、私は秘書兼従者、会計を担当している、ザスールです」
こくこくと頷いた。
「そして衛兵の皆様方」というと手をあげた。
「こちらに控えているのは伯爵家ご令嬢の姫候補です、ヒスイ様はここに在籍をします」
「ザスール様私たちの自己紹介は?」
「そうですね、後にしましょう」
「かしこまりました」
「城のことについては姫達にお願いします、ヒスイ様なにか分からないことがあれば私か姫様に質問してください」
「はい」
「それほど緊張するところではございませんので」
と言われたがここは王族たちが暮らす、城だ。そんな粗相なことはできない。
解散になった。
姫3人に連れられて僕は食堂室にきた。
「こちらがお食事をするところです」
「はい」
その食事をする場所の少し開けた庭園で
「私はローズです、こっちがマーガレット、ビオラでございます」
「よろしく」
「よ、よろしくお願いします」
「私たち3人ともαなの、お分かりになるかしら?」
「あ、はい」
と頷く。
「うふっ分かっていないご様子、面白いわ」
「え……えっと、すみません」
「まるで子犬のようだわ」
「例えるなら迷子の可哀想な子猫のほうがいいのでは?」
「姫君、ヒスイ様を苛めないでくださいね」
と現われたのはザスールだった。
「ふふっ女の会話を盗み聞くなんて性格悪いわ」
「こちらに来るときに聞こえただけですよ」とザスールは冷静な立ち回りをしていた。
振り子時計が大きく鐘をならした。
「あら、いけないレッスンの時間ですわ、マーガレット様後はよろしく」
「ふふっ行ってらっしゃいませ」
と手を振っていたので僕も同じようにした。
マーガレット、ザスール、と僕だけになったがマーガレットが先頭に立ち、城を案内した。
マーガレットさんはふわふわなドレスを身に纏いとても優雅に歩いていた。
ザスールさんは書類を抱えていた。
僕は正装の服装をしている。
「こちらが図書館でございます、ここでは多くの本があり、経済からおとぎ話までたくさん揃っております、ヒスイ様は本はお好きですか? ……あら」
扉を潜り抜けたら大きな窓ガラスから光が射し込み2階まである本の多さに目が奪われてしまった。
「……すごい……あっすみません、本は大好きです」
「ふふっならヒスイ様はよくこちらにいらっしゃると思っていますね」
「え? あ、はい」
「このロック王国は図書で有名というのもあり城以外の者も立ち寄ります、まぁ時間が決まっていますのでそちらは把握しておいてくださいね」
「わ、分かりました」
「そうですわ、じゃないと私たちを狙った者も現われますので」
「……はい」
そうなんだ、気をつけないと
「少しここを見学するか?」
「いいんですか?」
と僕は目を輝かせた。
「ああ、構わないよ」
「では、私は一度食堂室にいますので、終わりましたら使いを出してください」
「分かりました」
一目散に向かったのは2階だった。
背表紙がおしゃれな本などいろいろあり、物語続きなものなのだと思った。
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