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バース王国物語編
Episode.16
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それから数ヶ月がたった。
「ふぎゃーふぎゃー」と産まれてきたのは双子の男のこだった。
「まぁなんて可愛いの」とメイドに言われた。
「シャスール様、僕たちのこども達ですよ」
さすがのシャスールも優しく接していた。
「可愛いな、よく頑張った」
「ふふっ」
僕を襲った医者はシャスールの手によって抹殺したと聞く。
から今後なにもないはずだ。
こどもたちは検査の結果
αとΩだった。
嫌な結果だろうな。
「……Ωには悪いがイブと一緒に暮らしてくれ、αは英才教育をする」
「分かりました」
といいαのこどもノアとΩのこどもロンは別々に暮らすことになった。
僕が寝起きしていたベッドにロンを寝かせた。
「ふふっ小さくて可愛い、シャスール様との子だなんて考えられない。早く1人前になるんだぞ」
ロンと2人でゆっくりと過ごせると思っていたのだが僕がいるのは薄暗くて寒い牢屋だった。
なんで……?
-----------------------------
だいぶ月日は戻って研究施設
「ラムスール様ルルベル様をこちらに」
ルルベルと一緒に研究施設に入ることになった。
実際にここで過ごすのはルルベルなのだが環境を知っておかないと不安ということもあり一緒に訪れた。
「そういえば前に訪れてきた男はいないのか?」
「ええ、彼はやめてしまいましたよ」
「そうか」
「ルルベル様、まずはこちらの衣装にお着替えください」
と言われルルベルとリアムを部屋に入れた。
「研究施設はモアΩとなにについて研究しているんだ?」
「Ωとβ、αについても研究しております、ラムスール様ルルベル様の診断している間に施設を見学されてはいかがですか?」
「そうだな、案内を頼む」
「かしこまりました、こちらです」
騎士にルルベルを頼むと伝え研究員と一緒に施設を見て回ることにした。
エレベーターが地下に下っていく。
α
β
と文字が見え一番最下層にはΩとあった。
「少し賑やかですがお気になさらず」
「分かった……え?」
目の前に見えたのは乱交をしているところだった。
さすがの私も口に手をあてその光景から目を背けた。
「この者達は奴隷市場からのあまりものです。15歳以下の男Ωは性処分として扱われます、ご存知かと存じますが」
「……」
見たくもない。
無数の悲鳴や抵抗の声、たまに順々なΩもいるみたいだが
「はい、お気づきになりましたか?」
「なにがだ?」
今にもこいつを切り捨てたい。
「モアΩとしての素質がああいう者です」と指をさしたので見ると
何人者男に囲まれたΩが吸い付くように男の陰茎をしゃぶっていた。
「微笑ましいですよね」
「まるでお乳をせがんでいるみたいで」
と新たに1人加わった。
「ミハエル……」
「ラムスール、ルルベルの検診にでもきたのか?」
「はい」
なぜミハエルが妊娠のことを知っているのだ。
「ミハエル様ルルベル様はモアΩとして役割を果たしに来たのですよ」
「ほぉそれはまたラムスールいいな」
にやりと笑うミハエルにぞっとした。
早くここから逃げよう、ルルベルを連れてと頭に警報が鳴り響いた。
「さぁこちらに」
と背中を押されもっとおぞましい光景が目に飛び込んできた。
「どうでしょ?」
「素晴らしい」とミハエルが拍手をしていた。
目の前のボックスにいるのは小さな赤子だった。
「いいですか、この特製の注射を打つとαとβの子はなにも起こらないのにΩの赤ん坊だけ赤い斑点模様が出ます」
「……これはなんの薬品ですか?」
「それは申せませんよ、他で研究されても困りますからね」
研究員たちはどこか様子がおかしかった。
もしや全員ミハエルに洗脳されているのではないか?
「ところで、なぜミハエルがいるのだ?」
「ああ、私はここの従業員でもありモアΩ育成に加担しているのですよ、Ωも平等な扱いを今後受けられるようにね」
「じゃぁなぜさきほどの乱交現場が存在するんだ?」
「さすがに売れ残りには用はないんだ、その中でもモアΩとして生き残りたい者だけを抜粋しているとだけ言っておこう」
納得はできないがミハエルもΩを平等な扱いという考え方があるのだな。
「そういえばミハエル様、例の子はどうなりましたか?」
「ああ、7000番ですか、残念ながらですよ、彼はモアΩになれない12歳くらいからちゃんと食育もしておいたほうがいいかもしれません」
「なるほど、ではその貴重な意見をここの子達に覚えさせましょう」
「ああ」
「7000番とは?」
「ああ、Ωは全員番号で管理しています、大抵産まれてきた、もしくは病院の検査でΩと分かった時点で家族としてなり立ちませんからね、ここに運び込まれます、成長してからも番号を埋め込んでいますよ」
「……そうなのか」
そんなに男Ωは必要とされないのか。
「一月前にαとして育てられた高貴なΩはたしか騎士により撲殺されたと報告がありました」
「撲殺……」
「ええ、彼はαとして屋敷にいた、騎士には結構酷い態度をとっていたようで撲殺というよりも性撲殺かもしれませんね」
「ですが彼は15歳を超えていたのでもしかしたらモアΩとしての役割ができたかもしれません、非常に残念です」
「……モアΩは15歳を超えれば皆そうなのか?」
「今のところ、と言ってもシャスール伯爵のイブ様とラムスール伯爵のルルベル様がお会いし、さらに15歳を超えてモアが発情したという点から難しそうではありますがね」
「7000番とイブを合わせた時はモアにはならなかった」
「……そうなのか」
「では、次にこちらです」
「いや、もういい」
「そうですか、これからがお楽しみなのに……」
「ふぎゃーふぎゃー」と産まれてきたのは双子の男のこだった。
「まぁなんて可愛いの」とメイドに言われた。
「シャスール様、僕たちのこども達ですよ」
さすがのシャスールも優しく接していた。
「可愛いな、よく頑張った」
「ふふっ」
僕を襲った医者はシャスールの手によって抹殺したと聞く。
から今後なにもないはずだ。
こどもたちは検査の結果
αとΩだった。
嫌な結果だろうな。
「……Ωには悪いがイブと一緒に暮らしてくれ、αは英才教育をする」
「分かりました」
といいαのこどもノアとΩのこどもロンは別々に暮らすことになった。
僕が寝起きしていたベッドにロンを寝かせた。
「ふふっ小さくて可愛い、シャスール様との子だなんて考えられない。早く1人前になるんだぞ」
ロンと2人でゆっくりと過ごせると思っていたのだが僕がいるのは薄暗くて寒い牢屋だった。
なんで……?
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だいぶ月日は戻って研究施設
「ラムスール様ルルベル様をこちらに」
ルルベルと一緒に研究施設に入ることになった。
実際にここで過ごすのはルルベルなのだが環境を知っておかないと不安ということもあり一緒に訪れた。
「そういえば前に訪れてきた男はいないのか?」
「ええ、彼はやめてしまいましたよ」
「そうか」
「ルルベル様、まずはこちらの衣装にお着替えください」
と言われルルベルとリアムを部屋に入れた。
「研究施設はモアΩとなにについて研究しているんだ?」
「Ωとβ、αについても研究しております、ラムスール様ルルベル様の診断している間に施設を見学されてはいかがですか?」
「そうだな、案内を頼む」
「かしこまりました、こちらです」
騎士にルルベルを頼むと伝え研究員と一緒に施設を見て回ることにした。
エレベーターが地下に下っていく。
α
β
と文字が見え一番最下層にはΩとあった。
「少し賑やかですがお気になさらず」
「分かった……え?」
目の前に見えたのは乱交をしているところだった。
さすがの私も口に手をあてその光景から目を背けた。
「この者達は奴隷市場からのあまりものです。15歳以下の男Ωは性処分として扱われます、ご存知かと存じますが」
「……」
見たくもない。
無数の悲鳴や抵抗の声、たまに順々なΩもいるみたいだが
「はい、お気づきになりましたか?」
「なにがだ?」
今にもこいつを切り捨てたい。
「モアΩとしての素質がああいう者です」と指をさしたので見ると
何人者男に囲まれたΩが吸い付くように男の陰茎をしゃぶっていた。
「微笑ましいですよね」
「まるでお乳をせがんでいるみたいで」
と新たに1人加わった。
「ミハエル……」
「ラムスール、ルルベルの検診にでもきたのか?」
「はい」
なぜミハエルが妊娠のことを知っているのだ。
「ミハエル様ルルベル様はモアΩとして役割を果たしに来たのですよ」
「ほぉそれはまたラムスールいいな」
にやりと笑うミハエルにぞっとした。
早くここから逃げよう、ルルベルを連れてと頭に警報が鳴り響いた。
「さぁこちらに」
と背中を押されもっとおぞましい光景が目に飛び込んできた。
「どうでしょ?」
「素晴らしい」とミハエルが拍手をしていた。
目の前のボックスにいるのは小さな赤子だった。
「いいですか、この特製の注射を打つとαとβの子はなにも起こらないのにΩの赤ん坊だけ赤い斑点模様が出ます」
「……これはなんの薬品ですか?」
「それは申せませんよ、他で研究されても困りますからね」
研究員たちはどこか様子がおかしかった。
もしや全員ミハエルに洗脳されているのではないか?
「ところで、なぜミハエルがいるのだ?」
「ああ、私はここの従業員でもありモアΩ育成に加担しているのですよ、Ωも平等な扱いを今後受けられるようにね」
「じゃぁなぜさきほどの乱交現場が存在するんだ?」
「さすがに売れ残りには用はないんだ、その中でもモアΩとして生き残りたい者だけを抜粋しているとだけ言っておこう」
納得はできないがミハエルもΩを平等な扱いという考え方があるのだな。
「そういえばミハエル様、例の子はどうなりましたか?」
「ああ、7000番ですか、残念ながらですよ、彼はモアΩになれない12歳くらいからちゃんと食育もしておいたほうがいいかもしれません」
「なるほど、ではその貴重な意見をここの子達に覚えさせましょう」
「ああ」
「7000番とは?」
「ああ、Ωは全員番号で管理しています、大抵産まれてきた、もしくは病院の検査でΩと分かった時点で家族としてなり立ちませんからね、ここに運び込まれます、成長してからも番号を埋め込んでいますよ」
「……そうなのか」
そんなに男Ωは必要とされないのか。
「一月前にαとして育てられた高貴なΩはたしか騎士により撲殺されたと報告がありました」
「撲殺……」
「ええ、彼はαとして屋敷にいた、騎士には結構酷い態度をとっていたようで撲殺というよりも性撲殺かもしれませんね」
「ですが彼は15歳を超えていたのでもしかしたらモアΩとしての役割ができたかもしれません、非常に残念です」
「……モアΩは15歳を超えれば皆そうなのか?」
「今のところ、と言ってもシャスール伯爵のイブ様とラムスール伯爵のルルベル様がお会いし、さらに15歳を超えてモアが発情したという点から難しそうではありますがね」
「7000番とイブを合わせた時はモアにはならなかった」
「……そうなのか」
「では、次にこちらです」
「いや、もういい」
「そうですか、これからがお楽しみなのに……」
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