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暗部部隊の物語
水野秀平
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俺は綾瀬大学、大学院の医療部を首席で卒業して内戦の任務地で何度か命を救ってきた。
でも。
「はぁはぁ、なんで血とまんなっ」
内戦で失われた心臓の手術で1度は回復したと報告があったが、急遽血しぶきが飛んだと連絡があり急いで駆け付けた。
「お願いっ止まって」
「連絡は…」
「いらっしゃいました」
「代わりますっ」
と俺よりも遥かに若い少年が現れた。
メスを持ち、そんなところに刺したらもっと血でちゃう。
その行為をとめた。
「離してください」
「ば…そんなところ刺したら死んじゃう」
「あなたにとってこの人はなんですか?」
「俺の大切な人です、だから救いたい」
そう、今手術台に乗っているのは俺と同期の塙という男だった。
「みなさん、部屋から出て行ってもらってもいいですか?」
数人が顔を合わせ、部屋から出ていく。
「なんで?」
「もうこの人は助かりません」
「!? ふざけるのもいい加減にしろっ!! 人の命をなんだと思ってるんだ、あなたも医者なら…はぁはぁ」
ピーとなる音。
「あんたが来たからだ、あんたが来たから塙は死んだ!!」
きっと睨んだ。
「分かりました」
というと塙の心臓に手をあて、深呼吸をし始めた。
なにが始まるんだ?
塙が急に光りだした。
そして心電図が動き始めた。
え?
なにが起こって。
「水野さんはお会いするの初めてでしたよね、俺は花咲翔太、魔法使いです」
さらっと異次元な話をされた。
本部で聞いたことがある、新しく入ったまだ若い隊員で、でもすごい能力を持っていると
持ってるけどそれとこれとは話が違う。
「今、何して」
「蘇生魔法です、あなたにとってこの方が大事に見えたので使いました」
「え? だって蘇生魔法ってどちらかが死ぬんじゃ?」
「俺が死んだところで悲しむ人も数人しかいないので…」
と立ち去る。
意味わかんなっ、そんな簡単に人の命と自分の命を測りにかけられるんてバカなのか?
手術室に戻ってくる、看護師やスタッフ。
「やっぱり花咲さんかっこいいすよね、俺メスの使い方的確すぎて驚いちゃいました」
「私もそれ見ました、まだ18歳なのに尊敬しちゃいます」
18歳…。俺は18の命と25の命を測りにかけてしまったのか?
ゾクっと身震いした。
後を追いかけると岩崎隊長がいた。
そして抱きかかえられるさきほどの少年…。
もしかして…。
「安心してください、生きてますよ」
安堵をつく。
「彼、なんか言ってましたか?」
「あ…蘇生魔法を使って、俺が死んでも誰も悲しむ人なんていないと言っていました」
「まだ、俺はこの子をちゃんと救えてないか…」
「あの…」
「この子は心の傷が大きくてね、守って支えてあげないと消えてしまいそうなんだよ」
「え…」
「次もしこの子にあったら感謝の言葉をあげて、否定はしないでほしい」
拳を握り、俺が言った言葉を思い出す。
ひどいことを言った。人間として失格だ。
月日がたち、また花咲さんに出会う。
少し成長した雰囲気があり、俺は少しでもこの人の身近にいられる存在になることを願い、花咲隊に入ることを決意した。
でも。
「はぁはぁ、なんで血とまんなっ」
内戦で失われた心臓の手術で1度は回復したと報告があったが、急遽血しぶきが飛んだと連絡があり急いで駆け付けた。
「お願いっ止まって」
「連絡は…」
「いらっしゃいました」
「代わりますっ」
と俺よりも遥かに若い少年が現れた。
メスを持ち、そんなところに刺したらもっと血でちゃう。
その行為をとめた。
「離してください」
「ば…そんなところ刺したら死んじゃう」
「あなたにとってこの人はなんですか?」
「俺の大切な人です、だから救いたい」
そう、今手術台に乗っているのは俺と同期の塙という男だった。
「みなさん、部屋から出て行ってもらってもいいですか?」
数人が顔を合わせ、部屋から出ていく。
「なんで?」
「もうこの人は助かりません」
「!? ふざけるのもいい加減にしろっ!! 人の命をなんだと思ってるんだ、あなたも医者なら…はぁはぁ」
ピーとなる音。
「あんたが来たからだ、あんたが来たから塙は死んだ!!」
きっと睨んだ。
「分かりました」
というと塙の心臓に手をあて、深呼吸をし始めた。
なにが始まるんだ?
塙が急に光りだした。
そして心電図が動き始めた。
え?
なにが起こって。
「水野さんはお会いするの初めてでしたよね、俺は花咲翔太、魔法使いです」
さらっと異次元な話をされた。
本部で聞いたことがある、新しく入ったまだ若い隊員で、でもすごい能力を持っていると
持ってるけどそれとこれとは話が違う。
「今、何して」
「蘇生魔法です、あなたにとってこの方が大事に見えたので使いました」
「え? だって蘇生魔法ってどちらかが死ぬんじゃ?」
「俺が死んだところで悲しむ人も数人しかいないので…」
と立ち去る。
意味わかんなっ、そんな簡単に人の命と自分の命を測りにかけられるんてバカなのか?
手術室に戻ってくる、看護師やスタッフ。
「やっぱり花咲さんかっこいいすよね、俺メスの使い方的確すぎて驚いちゃいました」
「私もそれ見ました、まだ18歳なのに尊敬しちゃいます」
18歳…。俺は18の命と25の命を測りにかけてしまったのか?
ゾクっと身震いした。
後を追いかけると岩崎隊長がいた。
そして抱きかかえられるさきほどの少年…。
もしかして…。
「安心してください、生きてますよ」
安堵をつく。
「彼、なんか言ってましたか?」
「あ…蘇生魔法を使って、俺が死んでも誰も悲しむ人なんていないと言っていました」
「まだ、俺はこの子をちゃんと救えてないか…」
「あの…」
「この子は心の傷が大きくてね、守って支えてあげないと消えてしまいそうなんだよ」
「え…」
「次もしこの子にあったら感謝の言葉をあげて、否定はしないでほしい」
拳を握り、俺が言った言葉を思い出す。
ひどいことを言った。人間として失格だ。
月日がたち、また花咲さんに出会う。
少し成長した雰囲気があり、俺は少しでもこの人の身近にいられる存在になることを願い、花咲隊に入ることを決意した。
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