18 / 64
小野寺拓巳の物語
小野寺の大切な友人
しおりを挟む
『拓巳ごめん、僕は神永様の元からは逃げられないよ』
『裕太!!』
『そういう運命なんだ』
昔の記憶が蘇る。
ガバっと起き上がった。
「小野寺さーん時間です」
「ああ」
仮眠室から起き上がる。
自分の胸あたりの服をぎゅっと掴む。
「裕太、ごめん俺だけじゃ助けられない」
警部に呼ばれ机の前に立つ。
「小野寺、明日非番扱いだろ?」
「はい、お忙しいところすみません」
「半年に1度の面会だっけ? 花咲さんもついてきてくれるのか?」
「いえ、自分だけで行きます」
「そうか、あの方もお忙しいからな」
「はい」
俺の大切な友人に会えるのは半年に1度だけ。
それでも前よりは会える頻度も上がってきた。
花咲さんが神永の元に24時間捕らわれる身として裕太は1日だけ解放される。
好きなところに行って思う存分裕太との時間を大切にする。
このことは裕太も知ってる。
誰が犠牲になることも。
俺1人だけの力じゃどうにもできないことも知ってる。
車を神永の家に向かわせた。
すでに1台とまっていた。
中には紺野さんがいて俺の姿を見るなり威嚇した顔をしていた。
愛すべき人を犠牲にしているのだから。
それは裕太だって同じことだ。
神永の家に入り案内された。
「ああ、小野寺拓巳くん来たね、裕太時間だよ、準備しなさい」
「はい」
神永の寝室にいた裕太は男のモノを口に咥えていた。
そして準備といいシャワー室に向かった。
胸くそ悪い姿を見て俺の心は荒れていた。
「さて小野寺くん契約書を交わそうか」
「はい」
1枚の紙切れに契約のサインとして指印をつけた。
「もしこの契約を破る場合は永久的に花咲を私の元に置く、このことがどういう意味をしているのか分かるかな?」
「はい」
「そういえば篠田のところ、あれ警察の介入をしたんだってね、お陰で潰れたって聞いたよ」
「悪人を捕まえるのは私たちの仕事ですから」
「ふふっ君は強いね、でも一番大切な人は取り戻せない」
神永は俺の心をよく乱す。
黙れ、このゲス野郎。
「そうですね、簡単にはいきません」
とそこに裕太がきた。
どこも怪我をしていない姿にホッとする。
「裕太、これに指印をつけなさい」
「はい」
「では24時間後ここに集合ということで、行ってらっしゃい裕太」
「はい」
裕太の顔は暗い。
それもそうだ、神永とは体の関係を持っている裕太にとって彼から離れるということはとても喜ばしいことだ。
でも24時間後またここに帰ってきて神永と共にずっと居続けることこれが花咲さんの安全を確保できる唯一の手段なのだ。
全部が解決すれば神永を殺せる、または捕まえられる、裕太も自由になる。
いつかのその日まで裕太は囚われの身になる。
『裕太!!』
『そういう運命なんだ』
昔の記憶が蘇る。
ガバっと起き上がった。
「小野寺さーん時間です」
「ああ」
仮眠室から起き上がる。
自分の胸あたりの服をぎゅっと掴む。
「裕太、ごめん俺だけじゃ助けられない」
警部に呼ばれ机の前に立つ。
「小野寺、明日非番扱いだろ?」
「はい、お忙しいところすみません」
「半年に1度の面会だっけ? 花咲さんもついてきてくれるのか?」
「いえ、自分だけで行きます」
「そうか、あの方もお忙しいからな」
「はい」
俺の大切な友人に会えるのは半年に1度だけ。
それでも前よりは会える頻度も上がってきた。
花咲さんが神永の元に24時間捕らわれる身として裕太は1日だけ解放される。
好きなところに行って思う存分裕太との時間を大切にする。
このことは裕太も知ってる。
誰が犠牲になることも。
俺1人だけの力じゃどうにもできないことも知ってる。
車を神永の家に向かわせた。
すでに1台とまっていた。
中には紺野さんがいて俺の姿を見るなり威嚇した顔をしていた。
愛すべき人を犠牲にしているのだから。
それは裕太だって同じことだ。
神永の家に入り案内された。
「ああ、小野寺拓巳くん来たね、裕太時間だよ、準備しなさい」
「はい」
神永の寝室にいた裕太は男のモノを口に咥えていた。
そして準備といいシャワー室に向かった。
胸くそ悪い姿を見て俺の心は荒れていた。
「さて小野寺くん契約書を交わそうか」
「はい」
1枚の紙切れに契約のサインとして指印をつけた。
「もしこの契約を破る場合は永久的に花咲を私の元に置く、このことがどういう意味をしているのか分かるかな?」
「はい」
「そういえば篠田のところ、あれ警察の介入をしたんだってね、お陰で潰れたって聞いたよ」
「悪人を捕まえるのは私たちの仕事ですから」
「ふふっ君は強いね、でも一番大切な人は取り戻せない」
神永は俺の心をよく乱す。
黙れ、このゲス野郎。
「そうですね、簡単にはいきません」
とそこに裕太がきた。
どこも怪我をしていない姿にホッとする。
「裕太、これに指印をつけなさい」
「はい」
「では24時間後ここに集合ということで、行ってらっしゃい裕太」
「はい」
裕太の顔は暗い。
それもそうだ、神永とは体の関係を持っている裕太にとって彼から離れるということはとても喜ばしいことだ。
でも24時間後またここに帰ってきて神永と共にずっと居続けることこれが花咲さんの安全を確保できる唯一の手段なのだ。
全部が解決すれば神永を殺せる、または捕まえられる、裕太も自由になる。
いつかのその日まで裕太は囚われの身になる。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる