どうせβだから……（悩み中）

指名②

仕事が終わり部屋に戻り風呂につかる。
「はぁー今日の客も最低魔神だったなぁ」
俺の客に首絞め以外の客がいないこと、だいたい服従させたいタイプのやつが指名してくる。
Ωじゃないってことバレてそう……。


夜は長い、また穴にローションを入れて待機する。



が、2時間たっても指名はこなかった。
Barに顔を出すと客もまばらだった。


「雛、どうした？」
「あ、マスター、暇だったので」

「そうか、なら客の相手してくれないか？　Hなしの」
「わかりやした～」



お酒をがぶがぶ飲んでいた男のテーブルに足を向けた。
ちなみにBarに顔を出すときΩの服装はバニーガールだ。


透け透けの黒タイツに尻尾はアナ○プラグをつけていて誘惑に成功すればそのまま指名料も頂戴できる仕組みだ。


「お兄さん、一人で飲んでるの寂しくない？」
「ん？　君は……」
ちらっと首元を見てきたのでΩであるかの確認だろう。


「こんなに飲んでどうしたの？」
「あー仕事で失敗しちゃって、ここのBarおすすめって聞いたから」
「そうなんだ、発散とかしたくないの？」


「俺は…βだし、別に君はΩだろ、俺なんかじゃなくてαのところに行けばいいよ」
……。その言葉に少しぐっと来た俺は


「そんなこと言わないで、別にHだけが全てじゃないし、俺と一緒にお話しよ」
「君は優しいね」


「俺のことは雛って呼んで」
「うん」