向日葵と先生と僕

枝浬菰

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最終話:婚約の儀

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「じゃぁ私は学校に行くからね、大人しくしているんだよ」
頭に手が置かれた気がした。


体の中に蠢く玩具はズドドドドとかキュインキュインとかいろんな音が聞こえた。
お腹の中に溜まった精液を掻き混ぜられているようで気分が悪い。


穴にも少し亀裂がある気がする。
痛い。


ドアがしまり先生の気配を感じなくなった。


体をあげ部屋を見回すが黒い布がかけられているのか僕がいるところしか見えなかった。

どうしよう……。
もうどうしようもできないのかもしれない。


先生と約束した、向日葵
その言葉だけが胸に突き刺さる。


先生の思いを先に壊したのは僕だ。
それは分かっている。

だからといって大好きになった松本くんを簡単には裏切れない。
2人を? はと考え方は簡単なのかもしれないけど、そんなこと2人が許すわけない。


現に先生に殺されそうな勢いだし……。
助けを呼ぶにも無理そう。


学校でなにか進展があることを願うしかないかな。
「うっ……」
体の中抉られて吐きそう。


「うぇー」
口から先生の精液を吐き出す。
「はぁ……はぁ……んんっ」
こんなのに感じる僕も嫌いだ。


気絶してる間に夜になりまた先生に犯される。
「今日はね松本に声をかけられたよ、陽向先輩をどこにやったってね、でもね、私は優しいから、よいっせ」
「いっ」
ぐっとさらに奥に入ってきた、というか根元まで入ったのか分からないが苦しいのには変わりない。


「陽向のこと今日殺そうと思う」
「!?」

驚いて言葉を失い。


「どうしたの? 少しずつ楽にしてあげるからね」
さすがの僕も捕まっていたら本当に殺されると思って慌てて動き出す。

カチャンカチャンと鎖が行動を制限する。



「こらこら、いい子にしてなさい、逃げられるわけないだろうに」
「いっ……」
頭を押さえつけられ注射された。

「や……先生お願い、もう言うことなんでも聞くからやめて」
「それは本当かい? ならお仕置きは終わりにして私と一生をすることを誓おうか」

こくこくと頷いた。

もうこれしか生きる道はない。

拘束具は外された。
手首や足首に赤くすりむいたような痕が残った。

心も体もとても痛い。
こんな気持ちどうしたらいいの?



「さぁてこちらを向いて」と言われると白い布を被せられた。

「この時を持って朝比奈陽向と櫻井豊は夫夫として今後ずっと結ばれることを誓います」
「ち……誓います」
さようなら松本くん。


左の薬指には指輪がはめられた。
そして首にはカラーをつけられ。


「ああ、愛しの我がΩよもう、絶対に私から逃がさないからな」
そういう先生は恐怖だった。

end
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