向日葵と先生と僕

枝浬菰

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紳士的な対応

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「どうして松本くんは僕のこと番にしなかったの?」
なんてことを僕は聞いているのだろうか。

大きな目がこちらに向いていた。

「先輩…は俺に噛まれてほしかったの?」

「そ…そうじゃないけど、僕の偏見だけどαって理性失ったらどうしようもないほどになるんでしょ?」

「……どうしようもないことになったよ、でも俺もいろいろと約束があってさ」
「誰と?」

「親と……俺の家ちょっと変わっててさ20歳までは大人しくしてないとダメなんだよ」
「……20歳までって成人してからじゃないと制限があるってこと?」

「うん」

「今ってたしか18歳とかだよね?」
「昔の習わしに従う人たちだから20って言われてる」
「そうなんだ」

「でも、先輩…を好き、守りたいってことは俺の心にあるから」
「うん」

ぎゅっと僕は松本くんの腕を握った。


「松本くん僕がΩってことビックリしてたけど、本当は気づいてたんじゃないの?」

「皇が……」
「皇くん?」

「うん、林間学校に行ったときに俺あいつに襲われたんだよ」

「?」
と首を傾げた、‪α‬がΩに襲われるって聞いたことがなかったから。


「そこで櫻井先生と朝比奈先輩が付き合ってるかもみたいな話聞いちゃってさ、俺どうしたらいいんだよってなって夜先輩と会って、キスしたあと皇に襲われたんだ」

「あの時……ってやっぱり皇くんは僕と先生のこと知って……!? って松本くんも知っちゃったってこと?」

「あ、うんごめん」

「そうなんだ、先生と出会ったの1年生の夏休みの時でそれからずっと発情期とかでお世話になってたから……それから付き合うってなったんだ」

「今も櫻井先生のこと好き?」
「……うん、ごめん」

「あーあいいな先生はこんな可愛い人と付き合えて」

「えっちょっと可愛いって……」
「可愛いじゃん、先輩…好きだよ」

「うっ」
ドキっと大きく心が跳ねた。

松本くん……。
にこれからどうしていけばいいのか頭の中ぐるぐるになっていく。

誰かに相談したい。
でも誰に……?
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