遅発性Ω

枝浬菰

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第二章

αの暴走

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「ちょっ待って、1回休憩……」
さすがの俺も体力がない。
このままじゃされるがままで終わってしまう。


「恭平さん!! 恭平さん」と声をかけても応答がなかった。
「いひっ」


ベッドに倒れこみ、また激しく腰を振ってくる。
「ああああ、ちょっ待って」

逃がさないというようにガンガンに振ってきた。
ヤバイ意識が……。


うつ伏せの状態で首元を手で触られ、ぞくっとした。
番だがなぜか恐怖に落とされる。

「はぁはぁ……俺のモノ」
首に噛んできた。

びくっと震える。

ガジガジと首にかみ痕が残る。
一瞬腰振りが収まった。

「はぁはぁ……航」


肩をぐっと掴まれ、この体勢だと子宮に入っちゃう。
びくっ。

ぐぽっと中に入り、すごい脈打ってる恭平さんを感じる。

「はぁはぁ……」
首に近づきぺろぺろと舐め噛む、それと同時に中で放出されるのを感じる。

「あっあっ」
涙が零れた。

ぷつんと意識が切れたのか覆いかぶさるように恭平さんは倒れこんできた。
「はぁはぁ……//激しすぎだよ」とポツリともらし。
俺も意識を手放した。


何時間たったのかわからないが先に目を覚ましたのは俺でまだ挿入されている精器を取り出し、なんとか風呂場についた。
だが腰がうまくたてないので座ったままシャワーを浴びる。

「うっ」
自分で中に出されたのを洗う。

恭平さんが暴走したのは初めてで俺のΩの匂いにあてられてしまったのが原因だろう。
でもこんなこと思いたくないけど怖かった。

もし違うαに襲われていたらと思うとぞっとした。
よく見ると体中にかみ痕が残っていた。

αの暴走かもしれないが恭平さんを傷つけたくない。
涙もここで終わりだ。

風呂から上がるとまだすやすやと寝ていた。
「疲れてたのかな」
優しく頭を撫でた。

恭平さんの頭を抱え、寝始める。

---------------
あれ? なんかおかしい。
俺どうしたんだろ、航から匂いが、すごくいい匂いがする。
急に発情期ってくるものなのか?

歯止めが利かない、孕みたい、孕みたい、孕みたい!!

頭の中でずっとぐるぐるとした言葉。
航と大切な日々の中で新しい存在。

どんな手を使っても……。


ダメだ、やめろっそんな航を傷つける行為やめろ、止まらない。

これがαの本質。
首噛んで満足してるの俺だけだろっ、やめろっお願いやめて。

どぴゅっと中に出したのを覚えてる、ごめん航約束守れなかった。
早く、中の掻き出してまだ俺たち2人の人生を楽しみたいから。

「は!!」と目が覚めると
俺は航の腕の中で眠っていた。
全部夢?

でも航から甘い匂いするし……まだ発情期は収まっていないのか?

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