ゲイビネコ専門の牧くん♡

枝浬菰

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拉致

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社長室からの帰りにアオイがこちらに来た。
「あ! 牧先輩」
「アオイくんどうしたの?」

アオイくんというのは最近ネコとして活動している子で俺のことは先輩と呼んでいる、進藤さんにも懐いていて期待の子だ。

「あの、さっき誰かに…」
「誰かにって??」
「この後って撮影とか控えてますか?」
「いや、今日はもう上がりだけど、どうしたの?」

「ちょっと相談したいことがあってこっちに来てくれますか?」
「あ、うんいいよ」

エレベーターに乗ってなぜか地下に降りた。
地下は駐車場しかない。

「ここで相談聞くの?」
「へ? はい」

どこか様子がおかしい。
バン!
車のドアが閉まる音が響いた。
その音が聞こえた瞬間アオイくんは震えだした。

え、、、なに??

ゴツンと鈍い音が聞こえた瞬間、視界が暗くなり俺はたぶん倒れた。

バタっとアオイの横に倒れてしまった。

「うっ」
視界が暗くなる中アオイくんに寄る数人の男、そして俺は車に乗せられた。


-----------------------------
「あんれ? 牧くんって社長室から帰ってこなかった?」
「まだですね」

「自分も見ていないです」
「そうですか」
「社長に連絡してみてはいかがですか?」

「うん、なんか急用が入ったみたいで連絡取れないんだよね」

「進藤さん!」
「あ、細川マネージャー、牧くんと連絡取れました?」
「それが現在地的には会社から出ていない様子です」

「うーん、どこ行ったんだろ、見回りしてくる」
「はい、自分も探してみます」
-----------------------------
知らないおっさんにレイ〇された時みたいだ。
確実に俺誰かに拉致された。
こんなやり方は紘さんじゃないと思う。
アオイくんもグルなのかそれとも弱みを握られたか、それにしても大胆な行動ではある。
castleのセキュリティ結構高いんだけどな。

目口両手足ガムテできっちり拘束されているな。

冷静なのはいいことだ。
変に暴れて他に影響が出ても嫌だからな。
特に紘さんにはこれ以上迷惑をかけられない。

車が止まり俺は担がれベッドの上におろされた。
2回振動がきたので間違いなく横にはアオイくんがいる。

数人の話し声が聞こえた。

「ボスに捕まえたって連絡はしたか?」
「はい、2時間後には到着するそうです」
2時間後…ラッキーその情報だけでもありがたい。

「いや! いや、やめてうっ!?」
隣のアオイくんが騒ぎ出した。
そして殴られたような音がした。
こいつらの目的はいったいなんなんだ??
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