ゲイビネコ専門の牧くん♡

枝浬菰

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叔父さんと遥

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秀平さんは俺を拘束した。
またあれが始まる。

「はい、あーんして」
口を開けてご飯をもらう。
所謂子育てごっこだ。
「いいこだね、美味しいかい?」
「うん」

もうそんな歳でもないのに秀平さんは自由を奪った。

無駄に抵抗しても手足に残る痕が濃くなるだけだからなにもしない。

従うだけ。

その後も風呂も体を触ったりして洗ってもらった。
小さい頃はなんとも思わなかったけどだんだん理解してくるとこれは相当やばいやつと感じ始めてしまった。
もしここで振り切ればどんなことをされるのかそれがすごく怖かった。

布団を敷き横になると股間を押し付け動いていた。
叔父さんの吐息が顔や首にかかり
気持ち悪い…。

「うっ…」
「遥は私だけのものだよ」

逃げられない。

昼間
「先生」
保健室のドアを開け話しかけた。

「こんにちは、珍しいねお昼に来るなんて」
「はい、あの包帯…」
「うん、その前に君暑くないの?」
「え?」

そう、季節は夏。
俺はというと長袖を着ていた。
「はい、暑くないです」

「そう、顔色悪そうだけど」
「ちょっと夜あまり眠れなくて…」

「そか、手当してあげるから見せて」
「あ、いえ今日は自分で貼れますので」
「それはダメ、あげられないよ」

椅子に座るように誘導されるが俺は後ずさってしまった。

「…ならいいです」
ぺこりと挨拶して保健室を後にした。
「こら、ちょっと!!」

こんな腕の傷見せたら疑われてしまう。

自分の身を護るか。
叔父さんの身を護るか。
考えてしまう。

ぐぅぅぅーとなるお腹、そして寝不足…。
昨日のはなかなかに酷かったから、くらっときて座り込んだ。

誰もいないベランダの角で蹲る。

思い出すだけでぞわぞわと身震いし暑い夏なのに冷や汗が背中を流れた。

「うっ気持ち悪い」
胃液を吐き出した。
固形物などない、ただの液体だけ。

チャイムが鳴っても立ち上がれなかった。
このまま日陰で過ごすのもありかな。
目を閉じすーっと眠りに着いた。


あれから何時間経ったのか分からない。
目を開けると天井は土ではなく白い壁だった。

あれ? なんで?

ぼやーとしてるとこちらに近づく足音が聞こえた。

「目覚めたかい?」

「あれ? 先生…てことは保健室?」

先生がこちらに来てベッドの上に座り顔を覗き込んできた。

額に掌が乗っかりその大きい手に少しだけ落ち着いた。

叔父さんにこうされると体が硬直して動けないのにどうして先生は違うのだろうか。

うなされていたようだが大丈夫かい?」
心配してくれる暖かみのある声。

「はい」

泣きたくなる。助けてと。

「保護者の方に電話をしたからもうすぐ来てくれるよ」

ドックンと大きく跳ねる鼓動。
怖い、怖い今夜何をされるのか分からない。
それに今日は金曜日だ。

「明日、明後日お休みだからゆっくりしなさい」
…。
「はい」
と頑張って笑った。
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