ゲイビネコ専門の牧くん♡

枝浬菰

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昔の話。

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これは10年前の話になる。

紘さんと出会った頃の話。
まだ俺が高校生。
紘さんは保健室の先生だった。

学校 保健室前廊下

ドアをノックして入り
「絆創膏ありませんか?」

「ん? どうしたんだい?」
「怪我しちゃって…」

「そこの用紙に学年と名前とどこら辺怪我したか書いてくれる?」
「はい」


言われたようにした。

大柄で医者と言っても上半身は鍛えているように見えた。

きっと女子から見たら抱かれたい男なんだろうなと思った。

「はい、手当してあげるからこちらにきなさい」
誘導され席に座った。

怪我したのはただ単に紙で手を切っただけだ、先生の手伝いをしていて、なぜか大事にされそうだったので、保健室に来た。

ちなみに今は放課後。
ぐぅぅぅーとお腹がなった。

「あれ? 今の君かい?」
「あ、すみません…」
赤面しながら答えた。

「放課後だもんね、お腹空くよね、これあげる」
渡されたのはキャラメルだった。

「ありがとうございます」

「林先生の手伝いいつもしてるよね?」
「はい、偉いね」
と頭を撫でられた。

「いえ」

保健室を後にした。

家に帰って夕飯の支度をしながら家族の帰りを待つ。

「ただいま」と帰ってきたのは叔父の秀平しゅうへいさん。
俺の親は小学生の時交通事故で亡くなっていて身寄りがない俺を引き取ってくれたのが秀平さんだった。

「おかえり」
そしてこの家にはルールがあった。
それは朝と夜に叔父の秀平さんと一緒に食べるということ。
昼間は学校で食べることは許されなかった。
理由は今の俺には良く分からないけど秀平さんの機嫌を損ねると少し厄介なのでルールに従うようにした。

ご飯を終え、仕事から疲れたのか俺に抱きついてきた。
養ってもらってるし抵抗ができないっていうのも少し違う気もするが叔父さんのことは嫌いではないため俺も許してしまう。

「ねぇ、遥、君は誰よりもいい子だよ、ずっと傍にいてあげるからね」
「うん」

抱きつく意外のことはしてこないが明らかに勃起しているのは分かった。
男と男なんてまず考えられないし、恐怖が勝つ。


学校での1日は授業を受けて昼飯なしで校内をうろついて放課後は先生の手伝いとかしてた。
保健室の仕事ってあるのかな?
また先生に褒めてほしいな。

ノックをしようとしたらちょうど女子生徒と話をしているところだった。
まぁそうだよね。

男と話しているより女子と話しているほうが楽しいよね。

他の先生の手伝いをしにいこう。

友達は…。
たまに話をするだけでその人が本当に友達なのかは分からない。

きっとそういう関係のほうが後腐れもなくいいのかもしれない。
この高校生活だけの関係なのだから。


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