ゲイビネコ専門の牧くん♡

枝浬菰

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たまたまだね、お昼奢るよ~~

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「なんでいるんですか?」
「いや、俺も近くに住んでるんだよ」

……絶対に嘘だ。

「お昼今から? 俺も付き合うよ」
「今からですけど、嫌です」

「えーつれないな」
拒否してるのに手を繋がれて商店街の裏に連れていかれる。

「ここですか?」
「うん、俺の行きつけ」

地下クラブだ。
行きつけは多分あっていると思う。

中に入ると静かなカフェだった。
「ビックリしたよね」
不敵な笑み、俺はこの顔にぐっとくる。

「ビックリしましよ、本当に」
赤面する顔を見られるのが嫌で先頭を歩く。

「マスター2人」
「はい、いらっしゃいませ」

「じゃぁいつもの2人前でお願いします」
「かしこまりました」

出てきたのは
「俺の大好きなトリプルバーガーだよ」
「だよって……口に入るかな」
「入る、入る大丈夫だよ」

「そんな小さな口は入らねぇーよ」
俺と進藤さんにいちゃいちゃぶりを隣の席で見ていた男に言われた。

「おいおい、ただ見してんじゃねぇーよ」
「は? なにそいつモデル??」
おいおい、大丈夫かよ?

「大丈夫だよ、この子お口に2輪咥えられるから入るって」
「ぶっ!!?」

「ちょっ汚ねぇ」

「進藤さん……」
俺はぷるぷると拳を震わせている。
顎を持ち上げられポテトを口に入れられる。
「んっんまっ!?」
ちょうどいい塩加減が好きだ。ほわーんとしてしまう。

「だろ」

「はぁーんそっち系の有名人さんってことか」
「だから俺とのいちゃらぶ邪魔すんな」

「へぇー味見してみたいぜ」

「1回50万だよ、払うかい?」

「高いなー無理だわ、マスターごちそうさん」
「ありがとうございました」
店から出た男を目で追う。

「マスターあの人よくここ来るの?」
「はい、たまに女性だけだとは思いますがお連れの方は危険かもしれませんね」

「だよな、ごめんな牧くん」
すりすりとしてきた。

「大丈夫ですよ、もうここ近くには来ませんので」
「そっか、俺のお気に入りの店だったんだけどな」

「それは進藤さんが悪いんですよ、俺を無理やり連れてきたので」
「えーでも、美味いでしょ?」

「はい、美味しいです」
「なら、いっぱいお食べ」
よしよしと頭を撫でられながら昼ご飯を食べた。

本当に進藤さんは昼一緒に食べたっかだけか?

カメラを探す? いやないか。

バチバチな昼ごはんを終えた。
「じゃ牧くん、また明日」
「あれ? もう帰るんですか?」

「なになに、俺にまだいてほしいの?」
「ち……違いますよ」
赤面して答えると壁に寄せられ
「子猫ちゃんは俺を誘ってるのかな?」
くいっと顎を持ち上げられる。

「ちょっ!?」
「しー」

首元をべろんと舐められほっぺたにキスをされ解放された。

「今日は休みでしょ、ゆっくりしなさい」
「……もう!!」

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米田よねださん、お疲れ様です、牧くん問題ないみたいです』
『そうか、身辺調査ご苦労』
『いえ、では』
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