16 / 40
第一章:第二節
5:捕らわれのセリカ。
しおりを挟む
それはいつの間にかセリカを人質に取って気絶させたアデルの前に、先程まで玉座から扉の方に歩いていた少年アレスが立っていたのである。
誰もアレスがその場に向う瞬間も、そこまで行った姿も何も感じなかった。それにそこから今アデル達のいる場所までは、かなりの距離かあり、ましてや瞬時にその場所に行けるとしたら殆ど瞬間移動に近いスピードであったのだ。
その場でアレスがアデルに対して言葉を掛けた。
「セリーを放して」
アデルは一瞬何故この場所に、先程まで玉座の近くに居たはずの少年が、目の前に居てこちらに声を掛けて来たのには、少し驚いていたが直ぐにアレスに向けて声をあげた。
「うるせぇ!この糞ガキが!どうやってここまで移動したか解らんが殺してやる」
そう言ってアレスに向け極炎の炎魔法、ヘルブレスファイアーを唱え広範囲に放ったのだ。
その光景を見たこの場にいた者達は、この後信じられない光景を見ることになるのだ。
実際このアデルが魔法を放った瞬間、その周りにいる者達も混乱していたのである。なにせアデルの目の前の少年だけでなく周囲の者達を巻き込む様な魔法を放ったのだからだった。
それにアデルの攻撃魔法が放たれる前までは、殆どの者達が人族のアレス達が居ること自体が不満に思っていた者多くいた。
事実今まではこんな場所には、人族であるアレス達を同席させる事は無かったのだが、今回はたまたまアレス達がこの場にいただけであったのだ。エリザもまさかアレスが玉座の側にいるとは気が付かず考えていなく、目の前に来るまで周りが見えていない程に、怒りをあらわにしていたのであった。
そして、今回は運悪くこの事態の巻き込まれてしまっていたのであった。
それで先程アレスが、アデルの目の前に移動して来ていたのは、自分が妹のように可愛がっているセリカを、何故か自分の知らない人に抱きかかえられ、そのうえ気絶させたの見たので、他の者達が見えないくらいの物凄い速さで移動していたのである。
ただ、この移動した時の姿を捉えていた者は、今この謁見の間にいる者でも10人居るか居ないか出あった。
事実その姿を捉えた魔王達とセシリーにマリーは、アレスが向わなければ自分達が動く気であったが、アレスが一瞬早く動いたので、その後の行動と様子を見るつもりでいたのである。
そんな事とは知らずアレスに向けて、極炎の炎魔法ヘルブレスファイアーを放ち言葉を漏らした。
「ふん、何故こんなところに、人族のオスのガキがいやがる胸糞悪い。まあ俺の極炎で消し炭にしてくれたがな。ふふふっ・・・」
アデルはこの攻撃魔法で先程の少年に向けるだけでなく、その後にいる者達に向けても同時に放っていたのだ。
それでも恐らく参謀のセシリーを初めとする魔王達と実力のある者達には、目くらまし程度にしかならないとアデルは思い。この混乱に応じて逃げ出せればいいとも考えていたのであった。
「よし、この混乱と俺の炎による爆炎を利用して、この部屋から抜け出してやる。それにこのメスガキは人質として、このまま最後まで利用してやる。くくくっ・・・おい、お前たち行くぞ、まずはそこにいる親衛隊を始末するぞ・・・・・?」
しかしこの時すでに、この魔王候補のアデルの運命は決まっていたのである。それにその部下達も同じであったのだ。
そうこの魔王候補の男アデルとその部下達は、セリカを人質に取らず後ろの扉より逃げていれば、もしかしたら助かっていた可能性が高かったのに、余計な事をしてしまったうえに、敵対してはいけない人物を敵に回したのであった。
このときセリカを人質にして泣かしてしまい、止めにはアレスに有無を言わせず攻撃をしてしまった事で逃げられ無い運命になってしまったのだ。
それこそ今までアレスの存在を知らない者は、アレスが何故大魔王エリザの側に居ても覇気の影響も受けない事や、しかも子供で男なのにエリザに近付いてもケロッとしているのと、このときその隠された能力にも驚かされるとは誰も予想だにしなかったであろう。
それでこの状況を好機と思い、この場から後の扉の方に後ずさって、逃げ出そうと考えていたアデルは、振り返り部下達に声を掛けたが返事が無く、視線を周囲に向けた。
「・・・・・・」
「おい!どうしたお前たち?何故返事を・・・!?」
アデルがそこで見たモノは、既に立ったまま意識を失った部下達であった。それに何故か身体が動かなくなっているのに気が付き混乱しだしたのである。
「なぜだ?身体が動かん・・それにどういうことだ。こいつ等は何故気絶している。これはでは先程の大魔王がいた時のようだ・・!まっ、まさか!?」
そうアデルか感じたのは、今回大魔王エリザが玉座に座って覇気を振るっている時と、同じような感じで身体が動かない事にきがついたのである。
しかしこの状態に陥っているのは、今逃げ出そうとしているアデル達だけであった。その他の周囲に居た者達には、事実何が起こっているのかが解らない状態であり、何故か先程アデルが放った攻撃魔法も、広範囲に広がらずその場で停滞した状態になっていたのである。
このときアデルは、大魔王であるエリザがこの場にやって来たと勘違いをしていたのだ。
「まっ、まさか、大魔王エリザが戻って来たのか?このままじゃ魂まで壊されて二度と復活できなくなる。このメスガキを利用して・・・!?」
アデルはこのままではエリザに、消滅されると考え先程捕まえたセリカを人質にして脅しを掛けて逃げようと、身体は動かないので視線だけ向けたが、先程まで抱いていたセリカがいない事に気が付いた。
「なっ、いっ、いねえ?さっきまで俺の腕の中にいたのに?・・・・!?」
そこで何とか動く頭を動かし自分の腕を確認したら、腕ごと先程の少女はいなくなっており、何故か無くなった腕が床に転がっていたのである。しかも血が一滴も落ちていなかったのであった。
この後アデルは生きている事さえ後悔する事になるとは、この時は思っていなかった様だ。
誰もアレスがその場に向う瞬間も、そこまで行った姿も何も感じなかった。それにそこから今アデル達のいる場所までは、かなりの距離かあり、ましてや瞬時にその場所に行けるとしたら殆ど瞬間移動に近いスピードであったのだ。
その場でアレスがアデルに対して言葉を掛けた。
「セリーを放して」
アデルは一瞬何故この場所に、先程まで玉座の近くに居たはずの少年が、目の前に居てこちらに声を掛けて来たのには、少し驚いていたが直ぐにアレスに向けて声をあげた。
「うるせぇ!この糞ガキが!どうやってここまで移動したか解らんが殺してやる」
そう言ってアレスに向け極炎の炎魔法、ヘルブレスファイアーを唱え広範囲に放ったのだ。
その光景を見たこの場にいた者達は、この後信じられない光景を見ることになるのだ。
実際このアデルが魔法を放った瞬間、その周りにいる者達も混乱していたのである。なにせアデルの目の前の少年だけでなく周囲の者達を巻き込む様な魔法を放ったのだからだった。
それにアデルの攻撃魔法が放たれる前までは、殆どの者達が人族のアレス達が居ること自体が不満に思っていた者多くいた。
事実今まではこんな場所には、人族であるアレス達を同席させる事は無かったのだが、今回はたまたまアレス達がこの場にいただけであったのだ。エリザもまさかアレスが玉座の側にいるとは気が付かず考えていなく、目の前に来るまで周りが見えていない程に、怒りをあらわにしていたのであった。
そして、今回は運悪くこの事態の巻き込まれてしまっていたのであった。
それで先程アレスが、アデルの目の前に移動して来ていたのは、自分が妹のように可愛がっているセリカを、何故か自分の知らない人に抱きかかえられ、そのうえ気絶させたの見たので、他の者達が見えないくらいの物凄い速さで移動していたのである。
ただ、この移動した時の姿を捉えていた者は、今この謁見の間にいる者でも10人居るか居ないか出あった。
事実その姿を捉えた魔王達とセシリーにマリーは、アレスが向わなければ自分達が動く気であったが、アレスが一瞬早く動いたので、その後の行動と様子を見るつもりでいたのである。
そんな事とは知らずアレスに向けて、極炎の炎魔法ヘルブレスファイアーを放ち言葉を漏らした。
「ふん、何故こんなところに、人族のオスのガキがいやがる胸糞悪い。まあ俺の極炎で消し炭にしてくれたがな。ふふふっ・・・」
アデルはこの攻撃魔法で先程の少年に向けるだけでなく、その後にいる者達に向けても同時に放っていたのだ。
それでも恐らく参謀のセシリーを初めとする魔王達と実力のある者達には、目くらまし程度にしかならないとアデルは思い。この混乱に応じて逃げ出せればいいとも考えていたのであった。
「よし、この混乱と俺の炎による爆炎を利用して、この部屋から抜け出してやる。それにこのメスガキは人質として、このまま最後まで利用してやる。くくくっ・・・おい、お前たち行くぞ、まずはそこにいる親衛隊を始末するぞ・・・・・?」
しかしこの時すでに、この魔王候補のアデルの運命は決まっていたのである。それにその部下達も同じであったのだ。
そうこの魔王候補の男アデルとその部下達は、セリカを人質に取らず後ろの扉より逃げていれば、もしかしたら助かっていた可能性が高かったのに、余計な事をしてしまったうえに、敵対してはいけない人物を敵に回したのであった。
このときセリカを人質にして泣かしてしまい、止めにはアレスに有無を言わせず攻撃をしてしまった事で逃げられ無い運命になってしまったのだ。
それこそ今までアレスの存在を知らない者は、アレスが何故大魔王エリザの側に居ても覇気の影響も受けない事や、しかも子供で男なのにエリザに近付いてもケロッとしているのと、このときその隠された能力にも驚かされるとは誰も予想だにしなかったであろう。
それでこの状況を好機と思い、この場から後の扉の方に後ずさって、逃げ出そうと考えていたアデルは、振り返り部下達に声を掛けたが返事が無く、視線を周囲に向けた。
「・・・・・・」
「おい!どうしたお前たち?何故返事を・・・!?」
アデルがそこで見たモノは、既に立ったまま意識を失った部下達であった。それに何故か身体が動かなくなっているのに気が付き混乱しだしたのである。
「なぜだ?身体が動かん・・それにどういうことだ。こいつ等は何故気絶している。これはでは先程の大魔王がいた時のようだ・・!まっ、まさか!?」
そうアデルか感じたのは、今回大魔王エリザが玉座に座って覇気を振るっている時と、同じような感じで身体が動かない事にきがついたのである。
しかしこの状態に陥っているのは、今逃げ出そうとしているアデル達だけであった。その他の周囲に居た者達には、事実何が起こっているのかが解らない状態であり、何故か先程アデルが放った攻撃魔法も、広範囲に広がらずその場で停滞した状態になっていたのである。
このときアデルは、大魔王であるエリザがこの場にやって来たと勘違いをしていたのだ。
「まっ、まさか、大魔王エリザが戻って来たのか?このままじゃ魂まで壊されて二度と復活できなくなる。このメスガキを利用して・・・!?」
アデルはこのままではエリザに、消滅されると考え先程捕まえたセリカを人質にして脅しを掛けて逃げようと、身体は動かないので視線だけ向けたが、先程まで抱いていたセリカがいない事に気が付いた。
「なっ、いっ、いねえ?さっきまで俺の腕の中にいたのに?・・・・!?」
そこで何とか動く頭を動かし自分の腕を確認したら、腕ごと先程の少女はいなくなっており、何故か無くなった腕が床に転がっていたのである。しかも血が一滴も落ちていなかったのであった。
この後アデルは生きている事さえ後悔する事になるとは、この時は思っていなかった様だ。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました
悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。
クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。
婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。
そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。
そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯
王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。
シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯
うちの兄がヒロインすぎる
ふぇりちた
ファンタジー
ドラモンド伯爵家の次女ソフィアは、10歳の誕生日を迎えると共に、自身が転生者であることを知る。
乙女ゲーム『祈りの神子と誓いの聖騎士』に転生した彼女は、兄ノアがメインキャラの友人────つまり、モブキャラだと思い出す。
それもイベントに巻き込まれて、ストーリー序盤で退場する不憫な男だと。
大切な兄を守るため、一念発起して走り回るソフィアだが、周りの様子がどうもおかしい。
「はい、ソフィア。レオンがお花をくれたんだ。
直接渡せばいいのに。今度会ったら、お礼を言うんだよ」
「いや、お兄様。それは、お兄様宛のプレゼントだと思います」
「えっ僕に? そっか、てっきりソフィアにだと………でも僕、男なのに何でだろ」
「う〜ん、何ででしょうね。ほんとに」
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
剣と魔法の世界で俺だけロボット
神無月 紅
ファンタジー
東北の田舎町に住んでいたロボット好きの宮本荒人は、交通事故に巻き込まれたことにより異世界に転生する。
転生した先は、古代魔法文明の遺跡を探索する探索者の集団……クランに所属する夫婦の子供、アラン。
ただし、アランには武器や魔法の才能はほとんどなく、努力に努力を重ねてもどうにか平均に届くかどうかといった程度でしかなかった。
だがそんな中、古代魔法文明の遺跡に潜った時に強制的に転移させられた先にあったのは、心核。
使用者の根源とも言うべきものをその身に纏うマジックアイテム。
この世界においては稀少で、同時に極めて強力な武器の一つとして知られているそれを、アランは生き延びるために使う。……だが、何故か身に纏ったのはファンタジー世界なのにロボット!?
剣と魔法のファンタジー世界において、何故か全高十八メートルもある人型機動兵器を手に入れた主人公。
当然そのような特別な存在が放っておかれるはずもなく……?
小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
番を辞めますさようなら
京佳
恋愛
番である婚約者に冷遇され続けた私は彼の裏切りを目撃した。心が壊れた私は彼の番で居続ける事を放棄した。私ではなく別の人と幸せになって下さい。さようなら…
愛されなかった番
すれ違いエンド
ざまぁ
ゆるゆる設定
頭が花畑の女と言われたので、その通り花畑に住むことにしました。
音爽(ネソウ)
ファンタジー
見た目だけはユルフワ女子のハウラナ・ゼベール王女。
その容姿のせいで誤解され、男達には尻軽の都合の良い女と見られ、婦女子たちに嫌われていた。
16歳になったハウラナは大帝国ダネスゲート皇帝の末席側室として娶られた、体の良い人質だった。
後宮内で弱小国の王女は冷遇を受けるが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる