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62:石碑の前にゴブリンの大将?
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亀吉が何故か驚いたように鳴き声をあげたが、その声を聞く前に響駆け出したのであった。
-☆-☆-
その駆け出した先は最初に直線的に、ひときわ大きい石碑に向けて走って行ったが、ゴブリン達とフェルくん達の戦闘を邪魔して戦況が変わっても困るので、戦闘を行なっている場所を避ける為、少し遠回りをする事に意識を切り替えた。
それで戦闘区画を避けて、石碑の方に近付く事にしたのである。
すると亀吉の目には最初俺が無謀にも、戦闘を行っている場所に突っ込んだという風に見えたようだが、すぐに迂回するのが確認出来たようで、少し安心していたように、援護攻撃を行ないだしたのである。
そのため1体だけ図体のデカイ、ゴブリンが不思議に思い周囲を確認して、響がしようとしていた事に気が付き、その場から響の方に向けて襲い掛かってきた。
しかし、その攻撃に一瞬驚いた響であったが、そのゴブリンの動きが、単調でしかもたいした事がなかったので、難なく避ける事が出来たのであった。しかも、響はそのゴブリンの攻撃を避けつつ、そのゴブリンの頭を蹴飛ばしたのである。
「ビックリした!・・・でも、あいつ思っていたほど強くない?それにそのままどっかに吹っ飛んで行ってしまったぞ・・・」
まあ、響が驚くのも不思議ではない、今迄散々魔物と戦い色んな戦闘を重ねて来ていた。それに響自身は、気が付いてないようだが色々な能力が開花しているし、力もそれなりに付いているのが、本人が現状知る良しもないし解らないのであった。
しかも先程のゴブリンに向けた蹴りも、相当な力であった為に、そのゴブリンは吹き飛ばされ気絶していたのであった。
・・・と、響が少し自分がゴブリンの攻撃を避け、自分がそのゴブリンに反撃した事に、自身で歓心していると、今度は先程のとは違うボロイ盾を持ったゴブリンが響気付き、正面から向かって突進攻撃をしてきたのである。
『グギャ、ゴゴゴアッ、グオッガッガッ!』
叫びながら突っ込んできた為、響にも気付かれ、ついでに周囲で戦闘していた者達にも気付かれた。
それに恐らくそいつは、この中で響一番弱いと判断して、突っ込んで攻撃してきたのであろうが、その突進攻撃を仕掛けようとしてきたのも、余りにも単調であり直線的な解りやすい攻撃だった。
響はそれを避けようとしたが、呆気なくそのゴブリンは、フェルくんに上空へ弾き飛ばされ、その後シーちゃんの氷の弾丸をぶち当てられて上空で消滅した。
それからは、今迄ゴブリン達を遠隔からの攻撃を護っていた奴がいなくなり、亀吉とシーちゃん、それに他の動物達による魔法攻撃が開始された。
今迄は魔法を使うであろうゴブリン2体が回復と攻撃魔法をしようしていたのと、剣とボロボロの全身鎧を着ていたゴブリン2体がフェルくん達の攻撃を何とか防いでいた。それに先程倒した巨大なボロボロの盾を持っていたゴブリンが遠距離攻撃から他のゴブリン達を護りながら攻防を続けていたが、護り役がいなくなったのをかわきりに状況が変わり、あっという間に戦況が変わってしまっていた。
それで響はと言うと、先程盾を持ったゴブリンの攻撃からフェルくんに助けられ、石碑の前まで来ていた。もちろん今はフェルくんと一緒にである。
それでなぜフェルくんと一緒かと言うと、先程響の行動に気が付き、最初に攻撃してきた図体のデカイ、ゴブリンの姿がいつの間にか、どこかに消えていたからであった。確かに先程までは、響蹴飛ばされ石碑の端の方で倒れていたのだがその姿が何時の間にはなくなっていたのであった。
「フェルくんさっきは、ありがとうね。なら、今から俺はこの石碑を浄化するから周囲の警戒をお願い。先程からゴブリンは生まれなくなったけど、なんか嫌な予感がするんだよね」
『ガウ、ガウガウ、ガオウ、ガウガウ・・・』(ええ、先程の奴は、気配はしますがどこにいるかは、解りませんので気を付けてください・・・)
そして、響も先程のゴブリンの事を気にしながら、瘴気を出す一際大きな石碑に両手を添えて意識を手中させた。
「うっうう、これは、ちょっとキツイかな?」
この大きな石碑を浄化するのには、今迄と少し違い何故か体内にある力をいっきに吸われるような、感覚を感じ取っていた。それで、少しの間その状態が続いていると、どうやら隠れて体力を回復させていたのか解らないが、先程の図体のデカイ、ゴブリンが表情を一変させて現れた。
『Gugagogaaa、グギャゴゴ!Gagogoltu』
あきらかに先程と様子が違い、身体つきも先程よりひと回り大きくなり、皮膚の色も緑色からどす黒い緑色に変化して、目付きというより目、自体が四つになっており、身体から瘴気を出す石碑のように黒い霧状の瘴気を出していたのである。
それを響が意識を失いそうになりながら見ていて、如何にか意識を取り戻し気合を入れなおした。
「フェルくんごめん!俺はもう少しこの石碑に力を入れて浄化するから、そいつの相手をお願い。でも、決して無理はするなよ。危ないと思ったら逃げて構わないから・・・ううっ」
『ガウ、ガオウ。ガオガオウ・・・・ガッ、ガオォォォッ!!』(いえ、ヒビキ様はそちらに集中して下さい。こいつは私が・・・・いくぞ、虫けらがァァァ!)
フェルくんは、その完全に先程のゴブリンとは、別モノに変化した魔物に向かって攻撃を食らわした。
しかし、その変化したゴブリンも、先程までとはあきらかに違い、力も動きも別モノであったのある。
-☆-☆-
その駆け出した先は最初に直線的に、ひときわ大きい石碑に向けて走って行ったが、ゴブリン達とフェルくん達の戦闘を邪魔して戦況が変わっても困るので、戦闘を行なっている場所を避ける為、少し遠回りをする事に意識を切り替えた。
それで戦闘区画を避けて、石碑の方に近付く事にしたのである。
すると亀吉の目には最初俺が無謀にも、戦闘を行っている場所に突っ込んだという風に見えたようだが、すぐに迂回するのが確認出来たようで、少し安心していたように、援護攻撃を行ないだしたのである。
そのため1体だけ図体のデカイ、ゴブリンが不思議に思い周囲を確認して、響がしようとしていた事に気が付き、その場から響の方に向けて襲い掛かってきた。
しかし、その攻撃に一瞬驚いた響であったが、そのゴブリンの動きが、単調でしかもたいした事がなかったので、難なく避ける事が出来たのであった。しかも、響はそのゴブリンの攻撃を避けつつ、そのゴブリンの頭を蹴飛ばしたのである。
「ビックリした!・・・でも、あいつ思っていたほど強くない?それにそのままどっかに吹っ飛んで行ってしまったぞ・・・」
まあ、響が驚くのも不思議ではない、今迄散々魔物と戦い色んな戦闘を重ねて来ていた。それに響自身は、気が付いてないようだが色々な能力が開花しているし、力もそれなりに付いているのが、本人が現状知る良しもないし解らないのであった。
しかも先程のゴブリンに向けた蹴りも、相当な力であった為に、そのゴブリンは吹き飛ばされ気絶していたのであった。
・・・と、響が少し自分がゴブリンの攻撃を避け、自分がそのゴブリンに反撃した事に、自身で歓心していると、今度は先程のとは違うボロイ盾を持ったゴブリンが響気付き、正面から向かって突進攻撃をしてきたのである。
『グギャ、ゴゴゴアッ、グオッガッガッ!』
叫びながら突っ込んできた為、響にも気付かれ、ついでに周囲で戦闘していた者達にも気付かれた。
それに恐らくそいつは、この中で響一番弱いと判断して、突っ込んで攻撃してきたのであろうが、その突進攻撃を仕掛けようとしてきたのも、余りにも単調であり直線的な解りやすい攻撃だった。
響はそれを避けようとしたが、呆気なくそのゴブリンは、フェルくんに上空へ弾き飛ばされ、その後シーちゃんの氷の弾丸をぶち当てられて上空で消滅した。
それからは、今迄ゴブリン達を遠隔からの攻撃を護っていた奴がいなくなり、亀吉とシーちゃん、それに他の動物達による魔法攻撃が開始された。
今迄は魔法を使うであろうゴブリン2体が回復と攻撃魔法をしようしていたのと、剣とボロボロの全身鎧を着ていたゴブリン2体がフェルくん達の攻撃を何とか防いでいた。それに先程倒した巨大なボロボロの盾を持っていたゴブリンが遠距離攻撃から他のゴブリン達を護りながら攻防を続けていたが、護り役がいなくなったのをかわきりに状況が変わり、あっという間に戦況が変わってしまっていた。
それで響はと言うと、先程盾を持ったゴブリンの攻撃からフェルくんに助けられ、石碑の前まで来ていた。もちろん今はフェルくんと一緒にである。
それでなぜフェルくんと一緒かと言うと、先程響の行動に気が付き、最初に攻撃してきた図体のデカイ、ゴブリンの姿がいつの間にか、どこかに消えていたからであった。確かに先程までは、響蹴飛ばされ石碑の端の方で倒れていたのだがその姿が何時の間にはなくなっていたのであった。
「フェルくんさっきは、ありがとうね。なら、今から俺はこの石碑を浄化するから周囲の警戒をお願い。先程からゴブリンは生まれなくなったけど、なんか嫌な予感がするんだよね」
『ガウ、ガウガウ、ガオウ、ガウガウ・・・』(ええ、先程の奴は、気配はしますがどこにいるかは、解りませんので気を付けてください・・・)
そして、響も先程のゴブリンの事を気にしながら、瘴気を出す一際大きな石碑に両手を添えて意識を手中させた。
「うっうう、これは、ちょっとキツイかな?」
この大きな石碑を浄化するのには、今迄と少し違い何故か体内にある力をいっきに吸われるような、感覚を感じ取っていた。それで、少しの間その状態が続いていると、どうやら隠れて体力を回復させていたのか解らないが、先程の図体のデカイ、ゴブリンが表情を一変させて現れた。
『Gugagogaaa、グギャゴゴ!Gagogoltu』
あきらかに先程と様子が違い、身体つきも先程よりひと回り大きくなり、皮膚の色も緑色からどす黒い緑色に変化して、目付きというより目、自体が四つになっており、身体から瘴気を出す石碑のように黒い霧状の瘴気を出していたのである。
それを響が意識を失いそうになりながら見ていて、如何にか意識を取り戻し気合を入れなおした。
「フェルくんごめん!俺はもう少しこの石碑に力を入れて浄化するから、そいつの相手をお願い。でも、決して無理はするなよ。危ないと思ったら逃げて構わないから・・・ううっ」
『ガウ、ガオウ。ガオガオウ・・・・ガッ、ガオォォォッ!!』(いえ、ヒビキ様はそちらに集中して下さい。こいつは私が・・・・いくぞ、虫けらがァァァ!)
フェルくんは、その完全に先程のゴブリンとは、別モノに変化した魔物に向かって攻撃を食らわした。
しかし、その変化したゴブリンも、先程までとはあきらかに違い、力も動きも別モノであったのある。
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