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38:更なる場所へ?
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それとどういう訳か、石碑だったモノ自体も浄化されている様で、中心付近に白い大きな水晶が建っていたのであった。しかもそれは白く光を放っている様にも見えたのである。
-☆-☆-
水晶の確認もしないといけないが、その前に落ちていた紫色のガラス玉を回収して、この場で昼食にする事にした。
「アクア、どうするここで御飯にするか?」
「うん、アプル食べるの。今日もヒビキの分、母様に貰ってるの。あっ・・・シーちゃんの分貰ってなかったの。どうしよう忘れてたの」
シーちゃんがいつの間にか近くに来ていたが、アクアのその言葉を聞き、すごく残念そうな表情をしていた。ちなみにアプルはシーちゃんにとっても好物らしく朝も一緒に食べていた。
普段は水中に生えてる水草を主食にしているみたいだが、それでもアプルに関しては別腹なのか、以前も俺が渡すとすごい食いつきで食べていたが、自分の分が無いと解ると物凄く残念そうな表情をしたのである。
アクアも申し訳なさそうにシーちゃんを見て声をかけた。
「シーちゃん、ごめんなの。うーん、アクアの分をシーちゃんに上げるの。アクアは食べなくてもお腹空いてないから大丈夫な《キュッキュルルゥゥッ》・・・アハハなの。でも大丈夫なの」
アクアは自分の分のアプルをシーちゃんに差し出したと同時に、可愛らしくお腹を鳴らしていた。なんとも微笑ましい光景だ。そんなアクア姿を見てシーちゃんも一旦目の前のアプルに喰らい付こうとしたのを止めて、アクアの瞳を見つめた。
アクアもシーちゃんの瞳を見つめ苦笑いを浮かべていた。そんなアクアを見てから俺はある事を思い出しアクアに話し掛けた。
「アクア、俺の分は君が食べて良いよ。よく考えたら俺は、昨日の分を持ってるから」
「えっ、ホントなの?いいのヒビキ!嘘言ってないのヒビキ」
アクアは上目遣いで俺を見ながら聞いてきた。しかも俺の事を心配しながらである。
「ああ、ホントだよ・・・ほら!」
アクアが余り納得してないようなので、俺は自分のポッケトよりアプルを取り出して見せて、それを食べると信じてくれて、俺に渡そうとしていたアプルにかじり付きシーちゃんと仲良く食べていた。
それで仲良く食事休憩も終わらせて、その場所での確認は程ほどにして先を進んだ。そして、ある程度歩いていると途中で、アクアが眠たそうにしていたので、今は俺が背負って歩いている。
少し前にシーちゃんがアクアの様子が気になって、1回近くまで寄ってきたが、アクアが俺の背中から離れずガッシリと抱きついていたので、そのまま背負って移動している。まあ、アクアの体重は重くないので気にはならないのだが、この状態で魔物に襲われたら・・・たまったものじゃないと思っていたが、今のところその心配もないのであった。
ある程度進んでいくと、湖から外に流れ出している小川みたいなところに来たのだが、その前にある変な沼が気になるのである。しかも何となく今までと同じ様に嫌な感じで毒々しい沼である。
しかもそこから流れている水は、黒く濁っているのであった。
ただ今回は前回と違い魔物らしいモノは、周囲に居ないのだがどうやらこの沼は毒の沼なのらしい。近くに生物らしいモノがまったくいないし、しかもその水が小川に流れ出ているので、今まで森の中でチョクチョク見えていた黒い物体に纏わり付かれた小動物も確認できないのである。
でも、幸い湖の方にはその毒々しい色の水は流れ出ていない様である。どうやらここは元々下流へこの湖の水を流す為の小川みたいなのだが、この沼のせいで小川の水は毒に侵され、その周囲の木々も枯れているし森に入った時点から周囲が黒い霧で濃く覆われているので、途中までは確認できるが、その先の状態が解らないようになっている。
「これは、ひどいな。この湖の水は綺麗で美味しいけど、ここから先は・・・うん、間違いなく飲んだら死ぬね。多分これも瘴気に犯されてるだろうな。でも、今までと違って沼の周りには黒い霧は出て無い・・・」
ただ沼の真ん中に石碑があるけどその周りの水は流れている水よりどす黒く感じる。しかもその石碑に近づくのは無理みたいだ。はっきり言ってどうやってそこまで行けばいいのか解らないのである。
この沼は水は恐らく触れただけで、何かの状態異常が起きそうな感じである。それだけ毒々しい色をしているし非常に臭い、そのために先程まで寝ていたアクアが、飛び起きてからの一言俺に向けて声を上げ逃げて言った。その言葉が少しひどい言い回しに聞こえたのである。
「ヒビキ臭いの。アクアこの嫌いなの。降ろしてなの」
その言葉どおりに地面に降ろしてやると、俺から逃げるようにある場所から全く近付いて来ていないシーちゃんの元に駆けて逃げいった。しかもこの逃げる時にもひどい事を言われた。
「くちゃいの。近付かないでなのぉぉぉ」
これは流石に俺は悲しかった。でも決してこれは俺が臭い訳では無いのに、俺が近付くと何故か逃げられてしまう。
ついには俺をおいてシーちゃんと共に、世界樹の元まで戻って行ってしまったのである。
「おっ、俺はそんなに臭うのか?確かにあの沼の臭いは解るが、アクアのあの臭がりようは異常だな。もしかしたら俺には解らない臭いが俺についてるのか?確かに周囲には漂っているのかもしれないけど、ちょっと酷くない・・・」
冷静に考えていたけど、流石にここへおいてけぼりは無いだろうと思い、とりあえずアクアとシーちゃんがおれが周囲を調査する間に戻って来てくれる事を願い調査を開始した。
-☆-☆-
水晶の確認もしないといけないが、その前に落ちていた紫色のガラス玉を回収して、この場で昼食にする事にした。
「アクア、どうするここで御飯にするか?」
「うん、アプル食べるの。今日もヒビキの分、母様に貰ってるの。あっ・・・シーちゃんの分貰ってなかったの。どうしよう忘れてたの」
シーちゃんがいつの間にか近くに来ていたが、アクアのその言葉を聞き、すごく残念そうな表情をしていた。ちなみにアプルはシーちゃんにとっても好物らしく朝も一緒に食べていた。
普段は水中に生えてる水草を主食にしているみたいだが、それでもアプルに関しては別腹なのか、以前も俺が渡すとすごい食いつきで食べていたが、自分の分が無いと解ると物凄く残念そうな表情をしたのである。
アクアも申し訳なさそうにシーちゃんを見て声をかけた。
「シーちゃん、ごめんなの。うーん、アクアの分をシーちゃんに上げるの。アクアは食べなくてもお腹空いてないから大丈夫な《キュッキュルルゥゥッ》・・・アハハなの。でも大丈夫なの」
アクアは自分の分のアプルをシーちゃんに差し出したと同時に、可愛らしくお腹を鳴らしていた。なんとも微笑ましい光景だ。そんなアクア姿を見てシーちゃんも一旦目の前のアプルに喰らい付こうとしたのを止めて、アクアの瞳を見つめた。
アクアもシーちゃんの瞳を見つめ苦笑いを浮かべていた。そんなアクアを見てから俺はある事を思い出しアクアに話し掛けた。
「アクア、俺の分は君が食べて良いよ。よく考えたら俺は、昨日の分を持ってるから」
「えっ、ホントなの?いいのヒビキ!嘘言ってないのヒビキ」
アクアは上目遣いで俺を見ながら聞いてきた。しかも俺の事を心配しながらである。
「ああ、ホントだよ・・・ほら!」
アクアが余り納得してないようなので、俺は自分のポッケトよりアプルを取り出して見せて、それを食べると信じてくれて、俺に渡そうとしていたアプルにかじり付きシーちゃんと仲良く食べていた。
それで仲良く食事休憩も終わらせて、その場所での確認は程ほどにして先を進んだ。そして、ある程度歩いていると途中で、アクアが眠たそうにしていたので、今は俺が背負って歩いている。
少し前にシーちゃんがアクアの様子が気になって、1回近くまで寄ってきたが、アクアが俺の背中から離れずガッシリと抱きついていたので、そのまま背負って移動している。まあ、アクアの体重は重くないので気にはならないのだが、この状態で魔物に襲われたら・・・たまったものじゃないと思っていたが、今のところその心配もないのであった。
ある程度進んでいくと、湖から外に流れ出している小川みたいなところに来たのだが、その前にある変な沼が気になるのである。しかも何となく今までと同じ様に嫌な感じで毒々しい沼である。
しかもそこから流れている水は、黒く濁っているのであった。
ただ今回は前回と違い魔物らしいモノは、周囲に居ないのだがどうやらこの沼は毒の沼なのらしい。近くに生物らしいモノがまったくいないし、しかもその水が小川に流れ出ているので、今まで森の中でチョクチョク見えていた黒い物体に纏わり付かれた小動物も確認できないのである。
でも、幸い湖の方にはその毒々しい色の水は流れ出ていない様である。どうやらここは元々下流へこの湖の水を流す為の小川みたいなのだが、この沼のせいで小川の水は毒に侵され、その周囲の木々も枯れているし森に入った時点から周囲が黒い霧で濃く覆われているので、途中までは確認できるが、その先の状態が解らないようになっている。
「これは、ひどいな。この湖の水は綺麗で美味しいけど、ここから先は・・・うん、間違いなく飲んだら死ぬね。多分これも瘴気に犯されてるだろうな。でも、今までと違って沼の周りには黒い霧は出て無い・・・」
ただ沼の真ん中に石碑があるけどその周りの水は流れている水よりどす黒く感じる。しかもその石碑に近づくのは無理みたいだ。はっきり言ってどうやってそこまで行けばいいのか解らないのである。
この沼は水は恐らく触れただけで、何かの状態異常が起きそうな感じである。それだけ毒々しい色をしているし非常に臭い、そのために先程まで寝ていたアクアが、飛び起きてからの一言俺に向けて声を上げ逃げて言った。その言葉が少しひどい言い回しに聞こえたのである。
「ヒビキ臭いの。アクアこの嫌いなの。降ろしてなの」
その言葉どおりに地面に降ろしてやると、俺から逃げるようにある場所から全く近付いて来ていないシーちゃんの元に駆けて逃げいった。しかもこの逃げる時にもひどい事を言われた。
「くちゃいの。近付かないでなのぉぉぉ」
これは流石に俺は悲しかった。でも決してこれは俺が臭い訳では無いのに、俺が近付くと何故か逃げられてしまう。
ついには俺をおいてシーちゃんと共に、世界樹の元まで戻って行ってしまったのである。
「おっ、俺はそんなに臭うのか?確かにあの沼の臭いは解るが、アクアのあの臭がりようは異常だな。もしかしたら俺には解らない臭いが俺についてるのか?確かに周囲には漂っているのかもしれないけど、ちょっと酷くない・・・」
冷静に考えていたけど、流石にここへおいてけぼりは無いだろうと思い、とりあえずアクアとシーちゃんがおれが周囲を調査する間に戻って来てくれる事を願い調査を開始した。
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