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20:攻撃してきたモノの正体は?
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アクアにもどうやらこいつは、真っ黒なモノしか見えないようである。それでシーちゃんにも確認したが、シーちゃんも頭に疑問符を浮かべ首を傾げていたので、たぶん解らないのであろう。
ただ気になるのはアクアが言う知ってる感じがすると言う事であるが、それは後で考えよう。
-☆-☆-
それで今だに凄く苦しそうに声をあげているその真っ黒な獣か何かを、少し離れた位置で確認していると徐々にその黒い塊に変化が見えてきたのである。
どうやらそいつの周りに、先程この周囲と石碑から出ていた黒い霧と同じ様な感じであるが、こちらの黒い物体はシーちゃんとアクアにも見てているみたいだが、霧とは違いどちらかと言うと綿のような感じなのである。
それが少しずつ消えている様にも見え、徐々にでわあるがその姿が見えてきたのである。
そしてその真っ黒な何かが、姿を現し見てて来た・・・それは黒ずんだライオンのような感じであるが、俺の知っているライオンとはどこかが違う、どちらかというと狼みたいな感じで顔の周りの毛がライオンみたいに多いのだが・・・なんだろう?この生物は。
その様に考えているとアクアが驚いたように、声をあげたのである。
「えっ、そんな・・・この子ってフェルくん?あれ、でも、色が違うの。それに毛がフカフカじゃないの。でも、この感じは・・・ねぇ、シーちゃん!この子フェルくんかな?どうかな」
『クゥッ、・・・・!?クゥックゥッ』
どうやらアクアが知ってる獣?らしいのだが、確信が持てず水竜であるシーちゃんに尋ねると、最初は何故か不思議がり首を傾げ何かを感じ取っていたが、すぐに何かを悟り、首を勢い良く縦に振りアクアに知らせた。
アクアもそのシーちゃんの様子を見て、間違いないと確信して俺に説明してくれた。
「ヒビキ、この子はフーちゃんの友達のフェルくんなの。それにフーちゃんの友達はアクアの友達でもあるの。でも、おかしいのフェルくん、こんな黒くなかったの?どうしてなの?」
アクアが説明してくれている間に、そのフェルくん?まあ、大きな狼なのだが、その周りに漂っていた黒いモノはなくなり、黒いというより灰色の毛並みと、水竜であるシーちゃんに始めてあった時に見えた、霧の様な靄がある箇所から漂っていた。
それにいつの間にか、先程まで苦し身悶えていたのだが、今現在は苦痛に耐えている表情をしてる様に見え、それに最初にシーちゃんを見た時と同じ様に、かなり弱っている様にも見えた。
それでもしかしてと思い、アクアを下ろしシーちゃんに預けて、アクアが言うフェルくんに近付くと、こちらに弱々しい視線を向けてきた。しかし抵抗する訳でもなく、金色が濁ったような瞳でこちらを見据えていた。
どうもその瞳には生気が余り感じられなく、それでも何かを訴えたかったのだろうか、俺の事を一生懸命見ていたのである。
それで俺は、フェルくんに声を掛けて、シーちゃんとアクアにしたのと同じような事を行なった。
「フェルくん?で良いのかどうか解らないけど、君を助けたいと思うんだ。苦しいかもしれないけど頑張ってくれよ。それに苦しかったら俺の手を噛んで良いから」
そう声を掛けてフェルくんの口の中に左手をいれ、今朝シーちゃんとアクアにした事を、この狼みたいな子であるフェルくんに行なったのである。
ただ、このときは何も考えずに、今朝と同じ事をしてしまったので気が付いた時には遅かった。
あっ、やべっ!ここで今朝と同じ事したら、またすぐに寝てしまうかも知れないし、今朝はエナジー様とフレイヤ様に手助けして貰ったんだった・・・。参ったな、流石にここで止めたが、必死で苦痛に絶えてるフェルくんが可哀想だ。ええい、なるようになれだ!さっきは気絶する前に眠くなったからそれを我慢すれば何とかなるだろう。
すぐにフェルくんの治療作業を一旦やめてもよかったのだが、フェルくんが苦痛に耐えてアクアやシーちゃんに心配させないように声を殺しているうえに、苦しいだろうに絶対に俺の手を噛まないように耐えている事が解り、止めるのを止めてそのまま継続した。それにもしもの時は、その時考えればいいだろうと簡単に思っていた。
「ヒビキ、大丈夫なの?さっきはシーちゃん治した後に、寝ちゃったけど?」
ん、どうやら、アクアもそれが心配だったようで、俺に声を掛けて来たので、とりあえず安心させるように答えるのと、お願いをしてみた。
「アクア!たぶん大丈夫と思うけど、もし、この子を治した後に俺が寝てしまったら、アクアとシーちゃんは一旦マナの、いや、アクアの母様のところに・・・いや、やっぱりこの子と俺も連れて帰ってくれ。どうせお前達で帰れって言っても聞かないんだろ」
「うん、絶対にヒビキと居るから無理なの。もし、帰るのなら一緒なの!だから、心配しなくていいの。えっへんなの」
いや、そこは胸張って言うところじゃないのだが、まあいいや、よっぽど俺から離れたくないようですね。アクアさんは・・・ホントに困った娘ですな。
「はいはい、解りました。アクアさん後は頼みますね。気合入れてこの子を治すから、後は頼むな」
「えへへっ、頼まれたの。ヒビキは思う存分やって寝ちゃって良いの。後はアクアとシーちゃんに任せるの。ねっ、シーちゃん」
『クゥ~ゥッ♪』
はいはい、任せましたよ。
既にこの場所に来る前に約束したの事を完全に忘れて、俺の役にたちたいのと一緒にいたいらしい。恐らく俺が何でもできると勘違いしてるのだろうが、まあ良いと思い引き続きフェルくんを治す事に集中したのである。
ただ気になるのはアクアが言う知ってる感じがすると言う事であるが、それは後で考えよう。
-☆-☆-
それで今だに凄く苦しそうに声をあげているその真っ黒な獣か何かを、少し離れた位置で確認していると徐々にその黒い塊に変化が見えてきたのである。
どうやらそいつの周りに、先程この周囲と石碑から出ていた黒い霧と同じ様な感じであるが、こちらの黒い物体はシーちゃんとアクアにも見てているみたいだが、霧とは違いどちらかと言うと綿のような感じなのである。
それが少しずつ消えている様にも見え、徐々にでわあるがその姿が見えてきたのである。
そしてその真っ黒な何かが、姿を現し見てて来た・・・それは黒ずんだライオンのような感じであるが、俺の知っているライオンとはどこかが違う、どちらかというと狼みたいな感じで顔の周りの毛がライオンみたいに多いのだが・・・なんだろう?この生物は。
その様に考えているとアクアが驚いたように、声をあげたのである。
「えっ、そんな・・・この子ってフェルくん?あれ、でも、色が違うの。それに毛がフカフカじゃないの。でも、この感じは・・・ねぇ、シーちゃん!この子フェルくんかな?どうかな」
『クゥッ、・・・・!?クゥックゥッ』
どうやらアクアが知ってる獣?らしいのだが、確信が持てず水竜であるシーちゃんに尋ねると、最初は何故か不思議がり首を傾げ何かを感じ取っていたが、すぐに何かを悟り、首を勢い良く縦に振りアクアに知らせた。
アクアもそのシーちゃんの様子を見て、間違いないと確信して俺に説明してくれた。
「ヒビキ、この子はフーちゃんの友達のフェルくんなの。それにフーちゃんの友達はアクアの友達でもあるの。でも、おかしいのフェルくん、こんな黒くなかったの?どうしてなの?」
アクアが説明してくれている間に、そのフェルくん?まあ、大きな狼なのだが、その周りに漂っていた黒いモノはなくなり、黒いというより灰色の毛並みと、水竜であるシーちゃんに始めてあった時に見えた、霧の様な靄がある箇所から漂っていた。
それにいつの間にか、先程まで苦し身悶えていたのだが、今現在は苦痛に耐えている表情をしてる様に見え、それに最初にシーちゃんを見た時と同じ様に、かなり弱っている様にも見えた。
それでもしかしてと思い、アクアを下ろしシーちゃんに預けて、アクアが言うフェルくんに近付くと、こちらに弱々しい視線を向けてきた。しかし抵抗する訳でもなく、金色が濁ったような瞳でこちらを見据えていた。
どうもその瞳には生気が余り感じられなく、それでも何かを訴えたかったのだろうか、俺の事を一生懸命見ていたのである。
それで俺は、フェルくんに声を掛けて、シーちゃんとアクアにしたのと同じような事を行なった。
「フェルくん?で良いのかどうか解らないけど、君を助けたいと思うんだ。苦しいかもしれないけど頑張ってくれよ。それに苦しかったら俺の手を噛んで良いから」
そう声を掛けてフェルくんの口の中に左手をいれ、今朝シーちゃんとアクアにした事を、この狼みたいな子であるフェルくんに行なったのである。
ただ、このときは何も考えずに、今朝と同じ事をしてしまったので気が付いた時には遅かった。
あっ、やべっ!ここで今朝と同じ事したら、またすぐに寝てしまうかも知れないし、今朝はエナジー様とフレイヤ様に手助けして貰ったんだった・・・。参ったな、流石にここで止めたが、必死で苦痛に絶えてるフェルくんが可哀想だ。ええい、なるようになれだ!さっきは気絶する前に眠くなったからそれを我慢すれば何とかなるだろう。
すぐにフェルくんの治療作業を一旦やめてもよかったのだが、フェルくんが苦痛に耐えてアクアやシーちゃんに心配させないように声を殺しているうえに、苦しいだろうに絶対に俺の手を噛まないように耐えている事が解り、止めるのを止めてそのまま継続した。それにもしもの時は、その時考えればいいだろうと簡単に思っていた。
「ヒビキ、大丈夫なの?さっきはシーちゃん治した後に、寝ちゃったけど?」
ん、どうやら、アクアもそれが心配だったようで、俺に声を掛けて来たので、とりあえず安心させるように答えるのと、お願いをしてみた。
「アクア!たぶん大丈夫と思うけど、もし、この子を治した後に俺が寝てしまったら、アクアとシーちゃんは一旦マナの、いや、アクアの母様のところに・・・いや、やっぱりこの子と俺も連れて帰ってくれ。どうせお前達で帰れって言っても聞かないんだろ」
「うん、絶対にヒビキと居るから無理なの。もし、帰るのなら一緒なの!だから、心配しなくていいの。えっへんなの」
いや、そこは胸張って言うところじゃないのだが、まあいいや、よっぽど俺から離れたくないようですね。アクアさんは・・・ホントに困った娘ですな。
「はいはい、解りました。アクアさん後は頼みますね。気合入れてこの子を治すから、後は頼むな」
「えへへっ、頼まれたの。ヒビキは思う存分やって寝ちゃって良いの。後はアクアとシーちゃんに任せるの。ねっ、シーちゃん」
『クゥ~ゥッ♪』
はいはい、任せましたよ。
既にこの場所に来る前に約束したの事を完全に忘れて、俺の役にたちたいのと一緒にいたいらしい。恐らく俺が何でもできると勘違いしてるのだろうが、まあ良いと思い引き続きフェルくんを治す事に集中したのである。
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