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19:アクアが何者かに攻撃されて?
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ちょうど、そのでっかい真っ黒な何かが襲い掛かる前にアクアは、はしゃいでシーちゃんに抱き付いて喜びまくっていた。響としても草花が不思議と咲き乱れる光景に呆然と見ていたので、一瞬アクアが襲われる瞬間に反応が遅れてしまっていた。
それでそのでっかい真っ黒な何かは、アクア目掛けて腕を振り上げて、攻撃してきたのであった。
-☆-☆-
水竜のシーちゃんも、その事に一瞬反応が送れアクアを庇おうとしたが、既に遅くアクアのすぐ側までその攻撃が来ていた。それが届く瞬間・・・。
「きゃぁぁ、ヒビキー、助けてなのっ!」
その攻撃に気が付いたアクアが、悲鳴と共に俺の名を呼び助けを求めた。
絶対に助けが間に合わないと思ったその次の瞬間、不思議な事が起きたのである。
それはでっかい真っ黒な何かから獣のような腕と爪による攻撃を、それとは違う巨大な爪のある手と鱗に覆われた腕がアクアを庇うように護ったのだ。その腕はまさしく竜のような腕であるが、どこから現れたのか・・・いや、それはどうやら俺の右腕から伸びたモノであった。
その俺の腕はアクアを相手の爪による攻撃から守り、その後に蒼白いオーラがアクアとシーちゃんをやさしく包み込んで、真っ黒な獣か何かの攻撃を完全に防いでいたのである。
しかも、その俺の腕は間違いなく人間の手と腕でなく、巨大で頑丈な爪と鱗の生えた腕・・・そう、あの古神竜であるエナジーと、同じ様な白い竜の手と腕であり、そのうえ蒼白いオーラを纏ったその手と腕だったのである。
だが、もちろんホントの竜の手と腕ではなくて、その様な幻影というより、質量を持った零体のような手と腕でアクアを護り、真っ黒な獣か何かの爪による攻撃を受け止めていたのだ。
その後に真っ黒な獣か何かは最初の攻撃を防がれたので、一旦後ろに飛び退きもう一度攻撃を喰らわせようとしたが、今度はシーちゃんがそいつに体当たりをして、次の攻撃を防いだのだ。
それで俺は再度アクアとシーちゃんが攻撃されないように、その竜の腕のように変化している部分で、でっかい真っ黒な獣か何かに攻撃を加えようと振りかぶり当るようにした。
だが、振りかぶった動作が大きく、攻撃が単調すぎた為に、そいつには直接当たらず避けられてしまった。しかし、そいつが避けた後に蒼白いオーラの部分が、そいつに直接触れた次の瞬間、何故か突然苦しみ出した。
『GugyauGyaooou・・・・』
凄く苦しそうに声をあげ、のたうち回り出したのであるが、そんな事はどうでも良く、俺はアクアの事が凄く心配になって、アクアとシーちゃんの元に向かった。
俺の変化していた腕は、いつの間にか元に戻り、先程まで蒼白いオーラに包まれていたアクアとシーちゃんが不思議がっていると、そのオーラも徐々に消えていった。
俺はその不思議がっているアクアを抱きかかえ、そしてシーちゃんの側に行き尋ねた。
「アクア、シーちゃん!大丈夫か、怪我は無いか、痛いとこ無いか?なあ、アクア、シーちゃん!」
「ヒビキ、今のなんなの?凄いの。とても凄かったの?アクアもう駄目って思って怖かったけど・・・でも、ヒビキが助けてくれるって信じてたの。でも、さっきのなんなの?」
『クゥゥッ?・・・・』
俺の言葉を聞き、アクアとシーちゃんは最初は驚いていたが、先程は何が起こったか解っていないようであり、俺の尋ねた事には、まだ答えてくれなかったので、再度聞きなおした。
「うん、解らん。でも、よかった。無事なんだな。怪我はないんだな!」
「うん、大丈夫なの。シーちゃんもありがとなの」
シーちゃんはアクアにお礼を言われると、首を近付けアクアの顔に頬ずりしてきた。その後今度は俺に向けて、シーちゃんがアクアと同じ様なことをしてきたのである。
よっ、よかった。アクアもシーちゃんも無事だし、問題ないようだ。しかし、さっきの現象は・・・なんだったんだろう?
アクアを抱いた状態で、先程の現象はなんだったんだろうと考えながら、真っ黒い獣か何かを確認してみた。何故真っ黒な獣か何か言っているかというと、はっきり言ってなんなのかが解らない、ホントに真っ黒な何かなのだ。
それで獣かと思ったのは、先程攻撃してきた時に獣の手の様なモノが見えたのだ。それは俺の知っている獣の種類ではライオンか虎のような手だった。
それで俺にはこの真っ黒い獣か何かは、先程の黒い霧のようにも見えるので、もしかしたらアクア達にはなんなのか見えて、解るのかと思い確認する事にした。
「アクア、こいつがなんなのか解るか?獣なのかそれとも別の何かなのか?」
「う~ん?解んないよ、ヒビキ?だってこんな真っ黒なの見た事無いよ。なんなのか解んない。でも、なんか嫌な感じもするけど、知ってる感じもするの。不思議なの・・・ねぇ、シーちゃん解るの?」
アクアにもどうやらこいつは、真っ黒なモノしか見えないようである。それでシーちゃんにも確認したが、シーちゃんも頭に疑問符を浮かべ首を傾げていたので、たぶん解らないのであろう。
ただ気になるのはアクアが言う知ってる感じがすると言う事であるが、それは後で考えよう。
それでそのでっかい真っ黒な何かは、アクア目掛けて腕を振り上げて、攻撃してきたのであった。
-☆-☆-
水竜のシーちゃんも、その事に一瞬反応が送れアクアを庇おうとしたが、既に遅くアクアのすぐ側までその攻撃が来ていた。それが届く瞬間・・・。
「きゃぁぁ、ヒビキー、助けてなのっ!」
その攻撃に気が付いたアクアが、悲鳴と共に俺の名を呼び助けを求めた。
絶対に助けが間に合わないと思ったその次の瞬間、不思議な事が起きたのである。
それはでっかい真っ黒な何かから獣のような腕と爪による攻撃を、それとは違う巨大な爪のある手と鱗に覆われた腕がアクアを庇うように護ったのだ。その腕はまさしく竜のような腕であるが、どこから現れたのか・・・いや、それはどうやら俺の右腕から伸びたモノであった。
その俺の腕はアクアを相手の爪による攻撃から守り、その後に蒼白いオーラがアクアとシーちゃんをやさしく包み込んで、真っ黒な獣か何かの攻撃を完全に防いでいたのである。
しかも、その俺の腕は間違いなく人間の手と腕でなく、巨大で頑丈な爪と鱗の生えた腕・・・そう、あの古神竜であるエナジーと、同じ様な白い竜の手と腕であり、そのうえ蒼白いオーラを纏ったその手と腕だったのである。
だが、もちろんホントの竜の手と腕ではなくて、その様な幻影というより、質量を持った零体のような手と腕でアクアを護り、真っ黒な獣か何かの爪による攻撃を受け止めていたのだ。
その後に真っ黒な獣か何かは最初の攻撃を防がれたので、一旦後ろに飛び退きもう一度攻撃を喰らわせようとしたが、今度はシーちゃんがそいつに体当たりをして、次の攻撃を防いだのだ。
それで俺は再度アクアとシーちゃんが攻撃されないように、その竜の腕のように変化している部分で、でっかい真っ黒な獣か何かに攻撃を加えようと振りかぶり当るようにした。
だが、振りかぶった動作が大きく、攻撃が単調すぎた為に、そいつには直接当たらず避けられてしまった。しかし、そいつが避けた後に蒼白いオーラの部分が、そいつに直接触れた次の瞬間、何故か突然苦しみ出した。
『GugyauGyaooou・・・・』
凄く苦しそうに声をあげ、のたうち回り出したのであるが、そんな事はどうでも良く、俺はアクアの事が凄く心配になって、アクアとシーちゃんの元に向かった。
俺の変化していた腕は、いつの間にか元に戻り、先程まで蒼白いオーラに包まれていたアクアとシーちゃんが不思議がっていると、そのオーラも徐々に消えていった。
俺はその不思議がっているアクアを抱きかかえ、そしてシーちゃんの側に行き尋ねた。
「アクア、シーちゃん!大丈夫か、怪我は無いか、痛いとこ無いか?なあ、アクア、シーちゃん!」
「ヒビキ、今のなんなの?凄いの。とても凄かったの?アクアもう駄目って思って怖かったけど・・・でも、ヒビキが助けてくれるって信じてたの。でも、さっきのなんなの?」
『クゥゥッ?・・・・』
俺の言葉を聞き、アクアとシーちゃんは最初は驚いていたが、先程は何が起こったか解っていないようであり、俺の尋ねた事には、まだ答えてくれなかったので、再度聞きなおした。
「うん、解らん。でも、よかった。無事なんだな。怪我はないんだな!」
「うん、大丈夫なの。シーちゃんもありがとなの」
シーちゃんはアクアにお礼を言われると、首を近付けアクアの顔に頬ずりしてきた。その後今度は俺に向けて、シーちゃんがアクアと同じ様なことをしてきたのである。
よっ、よかった。アクアもシーちゃんも無事だし、問題ないようだ。しかし、さっきの現象は・・・なんだったんだろう?
アクアを抱いた状態で、先程の現象はなんだったんだろうと考えながら、真っ黒い獣か何かを確認してみた。何故真っ黒な獣か何か言っているかというと、はっきり言ってなんなのかが解らない、ホントに真っ黒な何かなのだ。
それで獣かと思ったのは、先程攻撃してきた時に獣の手の様なモノが見えたのだ。それは俺の知っている獣の種類ではライオンか虎のような手だった。
それで俺にはこの真っ黒い獣か何かは、先程の黒い霧のようにも見えるので、もしかしたらアクア達にはなんなのか見えて、解るのかと思い確認する事にした。
「アクア、こいつがなんなのか解るか?獣なのかそれとも別の何かなのか?」
「う~ん?解んないよ、ヒビキ?だってこんな真っ黒なの見た事無いよ。なんなのか解んない。でも、なんか嫌な感じもするけど、知ってる感じもするの。不思議なの・・・ねぇ、シーちゃん解るの?」
アクアにもどうやらこいつは、真っ黒なモノしか見えないようである。それでシーちゃんにも確認したが、シーちゃんも頭に疑問符を浮かべ首を傾げていたので、たぶん解らないのであろう。
ただ気になるのはアクアが言う知ってる感じがすると言う事であるが、それは後で考えよう。
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