14 / 66
14:アクアの思い・・・?
しおりを挟む
そこに不思議な感じの少年響がどこからともなくやって来た事により、何かを感じ取ってそれが恐らく自分が求めた希望だと思っていた。それに何故か響がここに来た事により世界樹であるマナも、少しであるが元気を取り戻していたのである。
それでアクアもその不思議な存在である少年響に、安らぎを感じ懐いたのであった。
-☆-☆-
それで今回この様な状態になったので、世界樹であるマナは響ならもしかしたら、瘴気に侵されかけていた水竜を治せるとアクアに話したのである。それをいつもの様にアクアと話しお願いしたのであった。
それにもし、これが無理ならすぐにでもアクアに自分の力をすべて渡し、この森を響にお願いして脱出して貰おうと思っていた。
恐らくそうしないとアクアの、存在自体が消えてしまうと考えていたのであった。
このマナの考えは、恐らく当たっていたと思うが、その様な事態にはならずにすんでいた。
それでこの時、アクアは今迄我慢していた感情が、すべて出てきてしまい余りというか、殆ど誰にも見せた事の無かった。それでとても悲しい感情が湧きあがり、泣き出してしまっていたのである。
響は、そんなアクアの泣き顔を見て、黙っていられず優しく声を掛けてきたのであった。
「・・・アクアその子をちょっとこっちに連れてきてくれるか」
響のその優しい声を聞きアクアは、涙を流し泣きながら頷き響元に近づいた。
「うっ、うう、ヒビキぃぃ。どうするの?グスッ、グスッ」
響の顔を見上げていると、シーちゃん共々アクアを優しく抱きしめてくれたのである。
すると辺り一面が光に包まれて、アクアは眩しくてつい目を瞑ってしまった。しかし、別に恐怖はなかった・・・それどころか先程まで悲しくて心が潰されそうな感じになって、とても苦しかったけれど、響に抱きしめられた瞬間から心が軽くなり穏やかな気持ちになっていたのである。
それに水竜のシーちゃんを抱いた時に痺れた感覚もなくなり、凄く穏やかでとても優しい感じになって、ものすごい安らぎを感じたのであった。
それから少しの間その感覚が続き、響に優しく声を掛けられたのに、気付き・・・目を開けようとした途端、何故か響がアクア達を抱えたまま倒れたのであった。
アクアは、なにが起こったのか解らず目を開け、慌てて周りを見渡した。
そこには今だ自分をだいじそうに抱いてる響の腕があり、倒れている事に気が付きビックリして響に声を掛けたのである。
「えっ、ヒビキ?どうしたの・・・ねぇ、ヒビキ、ヒビキ・・・」
響はアクアの声が聞こえたのか、抱いていた手を離し水竜であるシーちゃんとアクアを自由にした。
するとそれを確認したアクアが自分で抱きかかえていたシーちゃんが元気に動いている事に気が付いた。
「えっ、ヒビキどうしたの?・・・あっ、シーちゃん!えっ、えっ、どういうことなの?シーちゃん元気になったなの?」
えっ、えっ、何でなの?さっきまでぐったりしていたのに、何でなの?あっ、やっぱりヒビキが治してくれたの。
『くっ、くぅぅぅっ』
水竜であるシーちゃんが、アクアの頬に頬ずりをして自分は元気になったよと、精一杯のアピールをしたのである。
「良かったの。良かったの。ヒビキのおかげなの。ねえ、ヒビキ!・・・ん、ヒビキ?」
えっ?どうしたのヒビキ、えっ、えっ、今度はヒビキが倒れちゃったの。嫌だよヒビキ。
アクアが倒れた響を心配してまさかと思った瞬間・・・響が言葉を漏らした。
「おやすみ・・・アクア・・・Zzzz」
「えっ・・・ヒビキ?・・・」
少しアクアが唖然としていると、世界樹であるマナがいつもどおり心に語り掛けてきた。
『アクア!ヒビキは大丈夫ですよ。どうやら力を使いすぎて眠ったようです。そっとしてあげてください。それにヒビキは・・・その子だけでなく、アクア、貴方の事も救ってくれましたよ。気が付いているでしょう』
「うん、なの。アクアあのままだったら、たぶん壊れてたと思うの。ここがギュッとされた感じで、おかしくなりそうだったの。でも、でもね、母様。ヒビキの優しい心が助けてくれたの。とっても安心できたの♪」
『ふふっ、そうですね。貴方までも消えてしまうと、恐らく私もこの世から消えていたと思いますよ。でも、貴方を助けてくれたのと水竜の子を、ヒビキが助けてくれた事で、何故か私にも希望が見えてきました。アクアこれからもヒビキと一緒に行動しなさい。それが貴方の為になるし、恐らく私の為にもなると思いますから・・・』
この時点で世界樹であるマナにも、何故か活力と聖なる力が少し回復していたのである。
それに今まではそう長くない未来では自分が消え去ると思っていて、昨日は無理だろうと思いながらも、響に瘴気を出し増幅させる石碑の破壊を1ヵ月の期限で諦めてもらおうとしていた。
どの道、助からないと思っていたので、それで諦めて貰いアクアをこの森から連れ出してもらおうとしていた。
その時にはアクアに自分の力をすべて託し、アクアがどこでも生活できるように身体を変化させるつもりでいたのである。
しかし先程の響の、とてつもない浄化の力と癒しの力を感じて、マナ自身も希望が持てて、それで考えを変えたのである。
それに自分が出した難題を、響がたった1ヶ月で達成してしまう気がしていたのであった。
それでアクアもその不思議な存在である少年響に、安らぎを感じ懐いたのであった。
-☆-☆-
それで今回この様な状態になったので、世界樹であるマナは響ならもしかしたら、瘴気に侵されかけていた水竜を治せるとアクアに話したのである。それをいつもの様にアクアと話しお願いしたのであった。
それにもし、これが無理ならすぐにでもアクアに自分の力をすべて渡し、この森を響にお願いして脱出して貰おうと思っていた。
恐らくそうしないとアクアの、存在自体が消えてしまうと考えていたのであった。
このマナの考えは、恐らく当たっていたと思うが、その様な事態にはならずにすんでいた。
それでこの時、アクアは今迄我慢していた感情が、すべて出てきてしまい余りというか、殆ど誰にも見せた事の無かった。それでとても悲しい感情が湧きあがり、泣き出してしまっていたのである。
響は、そんなアクアの泣き顔を見て、黙っていられず優しく声を掛けてきたのであった。
「・・・アクアその子をちょっとこっちに連れてきてくれるか」
響のその優しい声を聞きアクアは、涙を流し泣きながら頷き響元に近づいた。
「うっ、うう、ヒビキぃぃ。どうするの?グスッ、グスッ」
響の顔を見上げていると、シーちゃん共々アクアを優しく抱きしめてくれたのである。
すると辺り一面が光に包まれて、アクアは眩しくてつい目を瞑ってしまった。しかし、別に恐怖はなかった・・・それどころか先程まで悲しくて心が潰されそうな感じになって、とても苦しかったけれど、響に抱きしめられた瞬間から心が軽くなり穏やかな気持ちになっていたのである。
それに水竜のシーちゃんを抱いた時に痺れた感覚もなくなり、凄く穏やかでとても優しい感じになって、ものすごい安らぎを感じたのであった。
それから少しの間その感覚が続き、響に優しく声を掛けられたのに、気付き・・・目を開けようとした途端、何故か響がアクア達を抱えたまま倒れたのであった。
アクアは、なにが起こったのか解らず目を開け、慌てて周りを見渡した。
そこには今だ自分をだいじそうに抱いてる響の腕があり、倒れている事に気が付きビックリして響に声を掛けたのである。
「えっ、ヒビキ?どうしたの・・・ねぇ、ヒビキ、ヒビキ・・・」
響はアクアの声が聞こえたのか、抱いていた手を離し水竜であるシーちゃんとアクアを自由にした。
するとそれを確認したアクアが自分で抱きかかえていたシーちゃんが元気に動いている事に気が付いた。
「えっ、ヒビキどうしたの?・・・あっ、シーちゃん!えっ、えっ、どういうことなの?シーちゃん元気になったなの?」
えっ、えっ、何でなの?さっきまでぐったりしていたのに、何でなの?あっ、やっぱりヒビキが治してくれたの。
『くっ、くぅぅぅっ』
水竜であるシーちゃんが、アクアの頬に頬ずりをして自分は元気になったよと、精一杯のアピールをしたのである。
「良かったの。良かったの。ヒビキのおかげなの。ねえ、ヒビキ!・・・ん、ヒビキ?」
えっ?どうしたのヒビキ、えっ、えっ、今度はヒビキが倒れちゃったの。嫌だよヒビキ。
アクアが倒れた響を心配してまさかと思った瞬間・・・響が言葉を漏らした。
「おやすみ・・・アクア・・・Zzzz」
「えっ・・・ヒビキ?・・・」
少しアクアが唖然としていると、世界樹であるマナがいつもどおり心に語り掛けてきた。
『アクア!ヒビキは大丈夫ですよ。どうやら力を使いすぎて眠ったようです。そっとしてあげてください。それにヒビキは・・・その子だけでなく、アクア、貴方の事も救ってくれましたよ。気が付いているでしょう』
「うん、なの。アクアあのままだったら、たぶん壊れてたと思うの。ここがギュッとされた感じで、おかしくなりそうだったの。でも、でもね、母様。ヒビキの優しい心が助けてくれたの。とっても安心できたの♪」
『ふふっ、そうですね。貴方までも消えてしまうと、恐らく私もこの世から消えていたと思いますよ。でも、貴方を助けてくれたのと水竜の子を、ヒビキが助けてくれた事で、何故か私にも希望が見えてきました。アクアこれからもヒビキと一緒に行動しなさい。それが貴方の為になるし、恐らく私の為にもなると思いますから・・・』
この時点で世界樹であるマナにも、何故か活力と聖なる力が少し回復していたのである。
それに今まではそう長くない未来では自分が消え去ると思っていて、昨日は無理だろうと思いながらも、響に瘴気を出し増幅させる石碑の破壊を1ヵ月の期限で諦めてもらおうとしていた。
どの道、助からないと思っていたので、それで諦めて貰いアクアをこの森から連れ出してもらおうとしていた。
その時にはアクアに自分の力をすべて託し、アクアがどこでも生活できるように身体を変化させるつもりでいたのである。
しかし先程の響の、とてつもない浄化の力と癒しの力を感じて、マナ自身も希望が持てて、それで考えを変えたのである。
それに自分が出した難題を、響がたった1ヶ月で達成してしまう気がしていたのであった。
0
お気に入りに追加
190
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
幼い公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
ファンタジー
公爵家の末娘として生まれた6歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。愛されたいと願い、愛想よく振る舞っていたが一向に興味を示してくれない…
そんな中、夢の中の本を読むと、、、
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
【完結】精霊に選ばれなかった私は…
まりぃべる
ファンタジー
ここダロックフェイ国では、5歳になると精霊の森へ行く。精霊に選んでもらえれば、将来有望だ。
しかし、キャロル=マフェソン辺境伯爵令嬢は、精霊に選んでもらえなかった。
選ばれた者は、王立学院で将来国の為になるべく通う。
選ばれなかった者は、教会の学校で一般教養を学ぶ。
貴族なら、より高い地位を狙うのがステータスであるが…?
☆世界観は、緩いですのでそこのところご理解のうえ、お読み下さるとありがたいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる