ミッション・オブ・リターンゲーム

№52：何故か予想外の展開に？

『はあ、はぁ、何なんだ？　あれは何だ。なんで俺は追いかけられている？それにこの肩の傷はまるで銃で撃たれたような傷だ』
　何故かこのとき連夜れんやは、何者からか必死に逃げていた。

　意識がハッキリしているから、夢じゃないと思う・・・でも、自身が無い、確か俺は安全エリアである部屋で寝ていたはずなのに、なんで俺は必死に逃げてる？でも俺は何に追いかけられてんだ。

　そんな事を考えながら、必死に逃げ回っている。しかもこの廊下がどこなのかさっぱり解らん。
　それになんで、なんで1人で逃げ回っている？みんなはどこに行ったんだ。それに何から逃げてるのかが良く解らない。
「そういえば、桜花おうか達はどこに？それに俺はいったい何者から逃げてんだ？」
　しかも自分が誰に追いかけられているのかがよく解って無いのであった。と言うより記憶が混濁していた。

　今までこんな事は無かったはずだ。それに寝たいたはずなのに、なんで意識がハッキリしたら必死に走ってるんだ俺は、でも、それに気が付いたら追いかけられて、それから必死に逃げている状態なのだ。

　必死に逃げて来て見知った部屋の前までやってきた。なのでそのドアを開けて部屋の中に飛び込むように入っていった。
　しかしその部屋の中は最悪な状態と化していた。

　部屋の中は真っ赤に染まり、誰のものか解らないほど肉片が飛び散り、所々焼け焦げた痕があった。それに銃弾の痕が無数にある。
「あっ、ああ、そうだ思い出した。これは俺への罰だ、あの時みんなを護れなかったんだ。きっと俺への罰なんだ」
　そうであった俺は囮のつもりで、この部屋を飛び出していった。

　あの時、俺達は深い眠りに落ち、何時の間にか近付いて来ていた何者かの襲撃を受けたんだ。
　それにも気が付かなかった？あれ、でも・・・？

　しかしこのとき連夜れんやの記憶では、襲撃を受けた記憶はあっても実際に受けた気が無かった。でも、目の前の惨劇間違いなく人の手によるものだ。

　その何者かは誰だか解らない、でも確かに襲撃にあってしまった。そいつらは腕輪に反応する事もなく、近付いて来て攻撃してきたはずだ。

　確かその時、まず最初に犠牲になったのは拓タクだった。
　この部屋の鍵は内側より施錠できるタイプで、他に細工が無かったので今回はちゃんと施錠して、室内に誰も入れないようにしていた。
　実際これがいけなかった。ドアを開けるまで外で何が起きているか全く解らない状態だったからである。

　だいたいこんな場所で、こんな攻撃を受けるとも思ってもいなかった。と言うより忘れていたのである。

　ここではルールがあるにしても、よく考えたら俺達は誘拐され捕らえられていたし、変な殺人マシンやAI装置やらがあり、それに何故か命を狙われるようなルールとかがある事をすっかり忘れていたのだ。

　それで最初に犠牲になった拓タクは、頭を銃で撃ち抜かれてしまっていた。頭から血を流しトアの前に倒れている。

　それは一瞬の出来事であった。もうすぐ滞在時間が過ぎるのでみんなでドアを開け出て行こうとしていたのだ。

　最初に拓タクがこの部屋を一番に出て外の様子を、廊下の方を確認していた。　念の為外に出る前に腕輪の機能で近くに人がいないのを確認した。
　その時は間違いなく近くには人どころかAI装置がいない事は確認出来ていたのだ。それにその他を目視確認をしていた。
　すると突然拓タクが頭から血を撒き散らし倒れたので、確認しに行くと今度は俺が撃たれた・・・と思う何せ肩に凄い衝撃と電撃が走った。そのあと肩が熱くなり痛みが走ったのだ。
　多分何かで撃たれたのだろうと思った。

「なっ、なんでいきなり撃たれたのか？」
「キャァァァ、拓哉たくや君、拓哉たくや君・・・」
「レッ、レンレン！？」
　拓タクが頭より血を流し動かなくなっていたのを、麗華レイカさんは見てしまったらしい。
　それに瞳ひとみちゃんも近くによってきた。

「えっ、れっ、連夜れんやどうしたのその肩？それに拓哉たくや君は？」
　俺が何かに撃たれた事を桜花おうか気が付き、他の娘達は麗華レイカさんの悲鳴に気が付き何事かと近付いてきた。

「えっ、レッ、レン君？それどうしたの？それに拓哉たくや君は・・・！？」
　今度は茉莉香まりかちゃんが聞いてきて、他の娘達もも同じ様な事を聞いてきた。そして動かなくなっていた拓タクを見て、みんなが顔を青ざめてさせていた。

「うっ、うう、解らない。ただ解るのは誰かに何かで撃たれたぐらしか？でも、間違いなく人だと思う。機械とかAI装置じゃなかった。でも、何故か腕輪には反応が無かったから、例の白衣の奴かもしれない」
　一応白衣の男達がいる事は、全員には話している。それに殺人兵器がある事も説明していた。でも、このときはそのつらいる事も解っていたのだが、それでもハッキリ言って油断していた。
　まさかこんな所で襲って来るとはと、それに以前はその記憶があったから対処できたけど、こんな記憶は無かった。

「でも、なんでいきなり撃ってきたんだろう、それに拓哉たくや君は・・・」
　そう瞳ひとみちゃんが声を出していると、頭の中で例の警報、アラーム音が鳴りだした。

《ビッ、ビッ、ビッ、ピーーーーッ・・・》
　この警報アラームは、確か・・・・・！？

　その音と共に腕輪に誰かが死亡したと表示に出ていた。しかも現段階で10人死亡と表示されていたのだった。