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№35:見取り図をどうするか?
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流石にこの操作をする時、拓と茉莉香ちゃんが必死に止めてきたが、俺と桜花は元々知っているので心配はしていない。
「おっ、おい、連夜止めとけよ。そんな訳の解らない資料が正確かどうかも解んないだろ。危険だぞ」
「そうだよレン君。止めときなって、危ないよ」
2人が必死に止めて来るが、そんな2人を静めて俺は腕輪の操作をする事にした。
「ああ、でも、ルールは全部解った方が良いだろ。それにこれは多分、大丈夫だ」
まあ、俺と桜花はルールのすべてを知っているけど、この際全員に解っていて貰った方が、いざと言う時にどうにでもなるからな。そのいざと言う時はあって欲しくないけど。
「レン君ってさ、時々すごいよね。なんていうか色々と突拍子も無い事をしでかすし」
「えっと、それは連夜が・・・馬鹿なんじゃないかな」
俺に視線を向け不適に笑って桜花が何気にひどい事を言ってきた。
「ひっ、ひどいよ桜花、馬鹿って」
「はははっ、馬鹿って言われてやんの。連夜。あははははっ」
「うん、レン君は馬鹿かもしれないけど、拓哉君はアホでスケベで、ついでに馬鹿だけどね」
「あっ、アホでスケベ、ついでに馬鹿?俺が・・・。そんなの無いよ茉莉香ちゃん」
茉莉香ちゃんは、拓に『自業自得だよ』と言って桜花の背中に隠れていた。
しかし、なんでルールを全部表示するだけで、俺は馬鹿呼ばわりされないといけないのか、まあいいや。
そう思いながら腕輪の操作を行なった。
以前と同じ様に操作してスクリーンをもう一度出し、そしてスクリーンを消さずにもう一度、腕輪の起動とあるボタンを押したまま、スクリーンの表示を操作する。
するとここで電子音が響くはずだ。
《ピッ、ピッ、ピープーパーポー、プツ》
以前と同じ電子音が聞こえ、スクリーンがすべて消えた。
「おいおい、連夜。画面が消えちまったぞ、これ壊れたんじゃ!?」
拓が、画面の表示がすべて消えてしまったのを見て声をかけて来たが、すぐに画面が立ち上がり今まで記載していなかった部分も表記していたのが確認できた。
そして、ルールに関しては全部が確認できた。それを見て茉莉香ちゃんと拓が驚いていたので、俺と桜花も驚いたフリをして話をあわせたのであった。
「なに、このルール?こんなのおかしいんじゃないの」
「ああ、なんだよこれ尋常じゃねーよ。なあ、連夜」
「そっ、そうだな。おかしいよな」
俺の声を聞き桜花は、顔を伏せていた。まあ、その気持ちは解る何せ元々俺達は知っているからどう答えていいか返答に迷う。まあ何も言わない事も驚きになるからいいだろう。
それで、その話は一旦終了させてモニターに移っていた、見取り図についての相談をみんなで行なった。
まずは、この見取り図を如何にかして紙に書き写したいが、その様な物がまったく無い。
みんなで手分けをして、何か書く物とメモ用紙みたいな物を探そうとしていると茉莉香ちゃんが、先程の資料を見て答えた。
「ねぇ、ねぇ、これってさぁ、この腕輪の機能を増やせることを書いてるんじゃないの?」
茉莉香ちゃんが見ていた資料を、俺達に見せてそう教えてくれた。
確かに、そこに書かれている内容は、俺達に着けられている腕輪の拡張方法が記載されていた。 だが俺もだけど桜花も、この機能に関しては何も知らなかった。
『なんだよこれ?桜花知ってた』
『ううん。私も知らないよ。こんな機能は』
そう俺達2人も知らない機能が、その資料には記載されていた。
でも、確かにそこに書かれている内容は、腕輪の機能を拡張する説明であった。
その方法はどうも三つあるようだ。
1つ目は、メモリーカードみたいなものを差込み、機能を増やす方法。
2つ目は、ケーブルを使用して端末よりデータを引き出す方法。
そして、3つ目は、最後は赤外線による機能拡張。おそらくこれはペアや仲間になれば普通に拡張されるようだ。
もう1つ補足で、腕輪の操作で内部にインプットされた機能を呼び出す事も可能ともかかれていた。
「ねっ、これ役にたつんじゃない。これでさ、そのモニターに出ている地図を転送すればいいんじゃないかな。ねっ」
確かに茉莉香ちゃんが言うように、このデータが腕輪の機能に入れ込めればかなり楽になるが、問題はどうやってこのデータを腕輪に移すかである。
何せここにはメモリーカードのような物は無いし、ましてや転送用のケーブルも無いのである。
「考え方は解ったけどさ、肝心の物がない。それにもしそれがあってもどうやって取り込みか解らん」
「そっか、いい考えだと思ったんだけどな」
確かにいい考えではあったが、元々地図機能はある。ただ行った場所しか記載されない機能があるみたいだもんな、これが転送できたら全貌が見やすくなる。 それにこの見取り図を書き写すだけでも、かなり今後の移動が楽になるもんな。
「おっ、おい、連夜止めとけよ。そんな訳の解らない資料が正確かどうかも解んないだろ。危険だぞ」
「そうだよレン君。止めときなって、危ないよ」
2人が必死に止めて来るが、そんな2人を静めて俺は腕輪の操作をする事にした。
「ああ、でも、ルールは全部解った方が良いだろ。それにこれは多分、大丈夫だ」
まあ、俺と桜花はルールのすべてを知っているけど、この際全員に解っていて貰った方が、いざと言う時にどうにでもなるからな。そのいざと言う時はあって欲しくないけど。
「レン君ってさ、時々すごいよね。なんていうか色々と突拍子も無い事をしでかすし」
「えっと、それは連夜が・・・馬鹿なんじゃないかな」
俺に視線を向け不適に笑って桜花が何気にひどい事を言ってきた。
「ひっ、ひどいよ桜花、馬鹿って」
「はははっ、馬鹿って言われてやんの。連夜。あははははっ」
「うん、レン君は馬鹿かもしれないけど、拓哉君はアホでスケベで、ついでに馬鹿だけどね」
「あっ、アホでスケベ、ついでに馬鹿?俺が・・・。そんなの無いよ茉莉香ちゃん」
茉莉香ちゃんは、拓に『自業自得だよ』と言って桜花の背中に隠れていた。
しかし、なんでルールを全部表示するだけで、俺は馬鹿呼ばわりされないといけないのか、まあいいや。
そう思いながら腕輪の操作を行なった。
以前と同じ様に操作してスクリーンをもう一度出し、そしてスクリーンを消さずにもう一度、腕輪の起動とあるボタンを押したまま、スクリーンの表示を操作する。
するとここで電子音が響くはずだ。
《ピッ、ピッ、ピープーパーポー、プツ》
以前と同じ電子音が聞こえ、スクリーンがすべて消えた。
「おいおい、連夜。画面が消えちまったぞ、これ壊れたんじゃ!?」
拓が、画面の表示がすべて消えてしまったのを見て声をかけて来たが、すぐに画面が立ち上がり今まで記載していなかった部分も表記していたのが確認できた。
そして、ルールに関しては全部が確認できた。それを見て茉莉香ちゃんと拓が驚いていたので、俺と桜花も驚いたフリをして話をあわせたのであった。
「なに、このルール?こんなのおかしいんじゃないの」
「ああ、なんだよこれ尋常じゃねーよ。なあ、連夜」
「そっ、そうだな。おかしいよな」
俺の声を聞き桜花は、顔を伏せていた。まあ、その気持ちは解る何せ元々俺達は知っているからどう答えていいか返答に迷う。まあ何も言わない事も驚きになるからいいだろう。
それで、その話は一旦終了させてモニターに移っていた、見取り図についての相談をみんなで行なった。
まずは、この見取り図を如何にかして紙に書き写したいが、その様な物がまったく無い。
みんなで手分けをして、何か書く物とメモ用紙みたいな物を探そうとしていると茉莉香ちゃんが、先程の資料を見て答えた。
「ねぇ、ねぇ、これってさぁ、この腕輪の機能を増やせることを書いてるんじゃないの?」
茉莉香ちゃんが見ていた資料を、俺達に見せてそう教えてくれた。
確かに、そこに書かれている内容は、俺達に着けられている腕輪の拡張方法が記載されていた。 だが俺もだけど桜花も、この機能に関しては何も知らなかった。
『なんだよこれ?桜花知ってた』
『ううん。私も知らないよ。こんな機能は』
そう俺達2人も知らない機能が、その資料には記載されていた。
でも、確かにそこに書かれている内容は、腕輪の機能を拡張する説明であった。
その方法はどうも三つあるようだ。
1つ目は、メモリーカードみたいなものを差込み、機能を増やす方法。
2つ目は、ケーブルを使用して端末よりデータを引き出す方法。
そして、3つ目は、最後は赤外線による機能拡張。おそらくこれはペアや仲間になれば普通に拡張されるようだ。
もう1つ補足で、腕輪の操作で内部にインプットされた機能を呼び出す事も可能ともかかれていた。
「ねっ、これ役にたつんじゃない。これでさ、そのモニターに出ている地図を転送すればいいんじゃないかな。ねっ」
確かに茉莉香ちゃんが言うように、このデータが腕輪の機能に入れ込めればかなり楽になるが、問題はどうやってこのデータを腕輪に移すかである。
何せここにはメモリーカードのような物は無いし、ましてや転送用のケーブルも無いのである。
「考え方は解ったけどさ、肝心の物がない。それにもしそれがあってもどうやって取り込みか解らん」
「そっか、いい考えだと思ったんだけどな」
確かにいい考えではあったが、元々地図機能はある。ただ行った場所しか記載されない機能があるみたいだもんな、これが転送できたら全貌が見やすくなる。 それにこの見取り図を書き写すだけでも、かなり今後の移動が楽になるもんな。
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