34 / 59
№33:金貨は偽者?
しおりを挟む
それで、やはり拓から借りたコインは、金貨ではなかったのである。
「なあ、拓、喜んでるところ悪いけど。これ本物の金貨じゃないから。早めに教えとくよ」
「えっ、嘘だろう。こんなに金ぴかで綺麗なんだぞ。まんま金じゃねえかよ」
「ねえ、レン君それホントなの?私も金にしか見えないのだけど」
「連夜?私にも金で出来た金貨にしか見えないんだけど?」
「連夜ぁ、もしかして俺を騙そうとしてるのか?もしかして」
なんでみんなからそんな事を言われなならん。
これが金貨で無いかは普通解ると思うが。まあ、解らんなら説明してやらんといかんかな。
「ああ、解ったよ、ちゃんと説明するよ。まず、その金貨が本物の金で無いのは重さが軽いのと、この金貨が磁石に反応するからな」
そう言ってカバンから取り出していた磁石のついた道具を手渡した。
その磁石を金貨に近づけると、その金貨は磁石に吸い寄せられ引っ付いた。
それを見た2人がそれがどうしたのと言う顔をしていたが、茉莉香ちゃんだけは、気が付いた様で2人に詳しく説明してくれた。
するとさっきまで喜んでた拓は、がっくりと肩を落としていた。それに何故か先程の説明をしていた茉莉香ちゃんまで肩を落として残念がっていた。
ちなみに桜花の方は、先程の磁石と金貨に近づけて不思議そうな顔をしていた。
いや、拓ががっくりしてるのは解るのだが何故茉莉香ちゃんまで、そんなに残念がるのだろうか、それに桜花よ、なぜ諦めずに磁石を金貨全部に近づけてる? まあ言いやとりあえず元気付けてやろう。
「なあ、拓。それ金では無いけど何かの役に立つかも知れないぞ。それにコインなのは間違いないと思うから」
そうアドバイスというより慰めてやると、顔を上げてからニコヤカに俺に声をかけてきた。
「そっ、そうだよな。なんかの役に立つかも知れないよな。なっ、な連夜」
「ああ、だからそれは持っとけよ」
それで拓の方は納得してくれた様だが、何故か茉莉香ちゃんと桜花はがっくり来ているようだった。
桜花の方は、最終的に諦めたのか、最後はがっくりと肩を落としていた。
よっぽど残念だったのだろう、さっきまで拓に聞いた後、すぐに他の奴を見て何枚か探し当てていたようだ。しかも俺の説明を聞いてそのコインを俺に手渡して2人で先に進んで行った。
現金な2人だなと拓と視線を交わしその後を追って行った。
「それは、そうとしてさ連夜。これをやった奴ってすごいよな」
「ん?何がすごいんだ」
「いや、だってさ。これ全部同じようなもので、同じ箇所を破壊してるんだぜ。それにこれって普段は動いてるんだろだからさ」
あっ、そうだ。こいつらは動いてるはずだ。しかも近くでこんな大量にいるって事は・・・。
翌々考えると確かに不審な点が数箇所ある。しかもこのAIの装置は俺らが制御を停止していたから動くはずは無い。
なんでそんな事を言えるかというと、連夜の記憶の中で以前、制御室でこいつらの制御を停止操作した後は、誰かが起動をしない限りAI装置は動き出さないはずだし、それを起動しても動き出すまでに時間がかかったはずだ。
ならなんでここにこんなに殺人AIの装置・・・あっ、これって良く見たら俺の知ってるAI装置では無い。あいつにはノコギリの歯みたいなのがあった、それに他のもそうだった筈だ。けれどこれには人を殺めるような装置が着いて無い。
とりあえず、それは後で考えるとして、今は桜花達の後を追って制御室に向かうとしよう。
そして、制御室の前までやって来た。
その入口の扉を慎重に開け、中の様子を確認してから、みんなで警戒しつつ中に入っていった。
まずその制御室に入ってから違和感を感じた。
それは俺と桜花が前に入った時には制御室内にあった制御装置は、壊さなかった筈だ。
だか今俺達の前にある装置は完全に破壊されていた。しかもご丁寧に制御装置の部分だけである。
「ねぇ、レン君これってキミが言っていた装置だよね。でも、これ壊れてない?」
「ああ、確かに壊れてるね。でもなんでだ?」
「ねぇ、連夜。これって」
そう言って桜花が俺のそばに、ある物を持って来てくれた。
それは間違いなく、あいつが持っていたネックレスだった。
これに関しては俺と桜花しか知らない筈だが、間違いなくあの人の物だ。
以前俺達に、ここの場所の存在とAI装置の弱点を、教えてくれた人が持っていたのと同じネックレスだ。
でも確か、あの人はこのフロワにはいない筈なのに、なんでここにあるんだ。でも、半分以上は納得が出来た。間違いなくあのAI装置と、ここの制御装置を壊したのはあの人に違いない。
まあそのうち会えるだろう。その時は敵か味方かは解らないけど、話せばきっと解りあえる筈だ。
「なあ、拓、喜んでるところ悪いけど。これ本物の金貨じゃないから。早めに教えとくよ」
「えっ、嘘だろう。こんなに金ぴかで綺麗なんだぞ。まんま金じゃねえかよ」
「ねえ、レン君それホントなの?私も金にしか見えないのだけど」
「連夜?私にも金で出来た金貨にしか見えないんだけど?」
「連夜ぁ、もしかして俺を騙そうとしてるのか?もしかして」
なんでみんなからそんな事を言われなならん。
これが金貨で無いかは普通解ると思うが。まあ、解らんなら説明してやらんといかんかな。
「ああ、解ったよ、ちゃんと説明するよ。まず、その金貨が本物の金で無いのは重さが軽いのと、この金貨が磁石に反応するからな」
そう言ってカバンから取り出していた磁石のついた道具を手渡した。
その磁石を金貨に近づけると、その金貨は磁石に吸い寄せられ引っ付いた。
それを見た2人がそれがどうしたのと言う顔をしていたが、茉莉香ちゃんだけは、気が付いた様で2人に詳しく説明してくれた。
するとさっきまで喜んでた拓は、がっくりと肩を落としていた。それに何故か先程の説明をしていた茉莉香ちゃんまで肩を落として残念がっていた。
ちなみに桜花の方は、先程の磁石と金貨に近づけて不思議そうな顔をしていた。
いや、拓ががっくりしてるのは解るのだが何故茉莉香ちゃんまで、そんなに残念がるのだろうか、それに桜花よ、なぜ諦めずに磁石を金貨全部に近づけてる? まあ言いやとりあえず元気付けてやろう。
「なあ、拓。それ金では無いけど何かの役に立つかも知れないぞ。それにコインなのは間違いないと思うから」
そうアドバイスというより慰めてやると、顔を上げてからニコヤカに俺に声をかけてきた。
「そっ、そうだよな。なんかの役に立つかも知れないよな。なっ、な連夜」
「ああ、だからそれは持っとけよ」
それで拓の方は納得してくれた様だが、何故か茉莉香ちゃんと桜花はがっくり来ているようだった。
桜花の方は、最終的に諦めたのか、最後はがっくりと肩を落としていた。
よっぽど残念だったのだろう、さっきまで拓に聞いた後、すぐに他の奴を見て何枚か探し当てていたようだ。しかも俺の説明を聞いてそのコインを俺に手渡して2人で先に進んで行った。
現金な2人だなと拓と視線を交わしその後を追って行った。
「それは、そうとしてさ連夜。これをやった奴ってすごいよな」
「ん?何がすごいんだ」
「いや、だってさ。これ全部同じようなもので、同じ箇所を破壊してるんだぜ。それにこれって普段は動いてるんだろだからさ」
あっ、そうだ。こいつらは動いてるはずだ。しかも近くでこんな大量にいるって事は・・・。
翌々考えると確かに不審な点が数箇所ある。しかもこのAIの装置は俺らが制御を停止していたから動くはずは無い。
なんでそんな事を言えるかというと、連夜の記憶の中で以前、制御室でこいつらの制御を停止操作した後は、誰かが起動をしない限りAI装置は動き出さないはずだし、それを起動しても動き出すまでに時間がかかったはずだ。
ならなんでここにこんなに殺人AIの装置・・・あっ、これって良く見たら俺の知ってるAI装置では無い。あいつにはノコギリの歯みたいなのがあった、それに他のもそうだった筈だ。けれどこれには人を殺めるような装置が着いて無い。
とりあえず、それは後で考えるとして、今は桜花達の後を追って制御室に向かうとしよう。
そして、制御室の前までやって来た。
その入口の扉を慎重に開け、中の様子を確認してから、みんなで警戒しつつ中に入っていった。
まずその制御室に入ってから違和感を感じた。
それは俺と桜花が前に入った時には制御室内にあった制御装置は、壊さなかった筈だ。
だか今俺達の前にある装置は完全に破壊されていた。しかもご丁寧に制御装置の部分だけである。
「ねぇ、レン君これってキミが言っていた装置だよね。でも、これ壊れてない?」
「ああ、確かに壊れてるね。でもなんでだ?」
「ねぇ、連夜。これって」
そう言って桜花が俺のそばに、ある物を持って来てくれた。
それは間違いなく、あいつが持っていたネックレスだった。
これに関しては俺と桜花しか知らない筈だが、間違いなくあの人の物だ。
以前俺達に、ここの場所の存在とAI装置の弱点を、教えてくれた人が持っていたのと同じネックレスだ。
でも確か、あの人はこのフロワにはいない筈なのに、なんでここにあるんだ。でも、半分以上は納得が出来た。間違いなくあのAI装置と、ここの制御装置を壊したのはあの人に違いない。
まあそのうち会えるだろう。その時は敵か味方かは解らないけど、話せばきっと解りあえる筈だ。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
パパー!紳士服売り場にいた家族の男性は夫だった…子供を抱きかかえて幸せそう…なら、こちらも幸せになりましょう
白崎アイド
大衆娯楽
夫のシャツを買いに紳士服売り場で買い物をしていた私。
ネクタイも揃えてあげようと売り場へと向かえば、仲良く買い物をする男女の姿があった。
微笑ましく思うその姿を見ていると、振り向いた男性は夫だった…
裏切りのその後 〜現実を目の当たりにした令嬢の行動〜
AliceJoker
恋愛
卒業パーティの夜
私はちょっと外の空気を吸おうとベランダに出た。
だがベランダに出た途端、私は見てはいけない物を見てしまった。
そう、私の婚約者と親友が愛を囁いて抱き合ってるとこを…
____________________________________________________
ゆるふわ(?)設定です。
浮気ものの話を自分なりにアレンジしたものです!
2つのエンドがあります。
本格的なざまぁは他視点からです。
*別視点読まなくても大丈夫です!本編とエンドは繋がってます!
*別視点はざまぁ専用です!
小説家になろうにも掲載しています。
HOT14位 (2020.09.16)
HOT1位 (2020.09.17-18)
恋愛1位(2020.09.17 - 20)
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる