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№19:その後の行動・・・?

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 その声が付かずいてきてこの部屋の中に中年のおっさんとOL風の女性がやって来て・・・?何かもめている。
「何故、私とあなたが一緒に行動しないといけないのっ、近付かないで」
「そんな事言わないでさ、ねっ、ねっ、ぼ、ぼぼ、僕と行動をした方が得なんだな」
「嫌って、言ってるでしょ」
 何故かその二人は言い争いながらこの部屋へと入ってきた。

 あきらかに知り合い?と言う感じではなく、OL風の綺麗な女性に何故かしつこく言い寄って来ている中年男性。

 OL風の女性は、その言い寄ってくるおっさんから、しきりに嫌がって逃げているようだ。でも、おっさんはめげずにしつこい。
「でも、でも、僕と一緒の方がお得なんだな」
「もう、しつこいな。あっ、それならあそこにある、あのカバンを取ってきなさいよ。それなら、考えてあげるから」
「ん?・・・・解った何だな。ちょっと、待つんだな」
 そう語って恐る恐るカバンにおっさんが近付き、カバンを持ったと同時にOL風の女性は入って来た扉より一目散に逃げて行った。

 そして、先程柱の影に隠れていた男は姿を現して何か喋っていたが、おっさんとしてはそれどころではなくカバンを持ったまま叫んだ。
「まっ、待つんだな!約束が違うんだな。僕が!僕がお前を孕ますんだな。一発やらせろなんだなーーぁ」
 などと理不尽な言葉を叫んで女性の後を追いかけて行き。

 柱のうしろに隠れていた男は、そのおっさんの言動に呆気に取られていた。そして、次の行動が一瞬遅れたあとに叫びながら、ナイフを片手に声をあげておっさん達を追いかけて行った。

「あの、おっさんは要注意だ。言動が怪しすぎる。あれには女の子を近付けない様にしよう。それに以前俺達を殺そうとしてた奴は・・・どうやらあの中にあったメモ用紙を見て様子が代わってたな?もしかしたら・・・」

 そして、そんな事を口に出し連夜れんやは一旦ダクトから出てきて部屋の様子を確認して回った。

 以前あった血痕は、どうやらここでコソコソと作業をしていた白衣の男のものだった事は解った。現にここの床にある血痕が不思議と半分になっている。おそらくここから下りていく時に落ちた血が中途半端に残ったものだろうと核心した。

 それから、どうにかこの部屋で起きることを回避する事と、先程白衣の男が消えて行った床を、ある人物が合流するまで調べる事にした。

 ちなみにある人とは桜花おうかの事である。どうやら桜花おうかにも俺と同じ様な記憶が残っているらしい。

 その現象はどうも今のところ俺達2人だけである事も解った。

 そういえば桜花おうかをいつの間にか呼び捨てにしているが、何回かこの現象を体験しているうちに、お互い仲を深めた結果だ。

 それで桜花おうかには、ある程度したら他の人に見つからない様に、ここに来てもらう約束になっている。
 まあ、時間は決めてないがそろそろ来る頃だろうと思う。

連夜れんや、無事なの?」
 ほら来た憂い奴よ。しかし何故今回は別々で行動をしていたかと言うと、ある事の確認と探し物をしてもらっていた。

 その確認とはペアになっている場合に、どこまで距離が離れらるのかであるが、今のところかなり離れても問題がなかった。それとある部屋を調べて貰っていた。1人で危険だと思っていたが、進んでやると桜花おうかは笑顔を向けてきたので断りきれなかった。

「ああ、無事だよ。それより一旦ここを出よう。それからその扉は閉まらない様にしてから今度は、反対の扉からもう一度この部屋に入ろう。それからこの中を調べよう」
「うん、解ったよ。あっ、それに連夜れんやの言っていた物があの部屋にあったよ」
 桜花おうかは、俺に近付いてきて笑顔で教えてくれた。

「よし、それがあれば例の物が無いでも何とかなるよ。早速、取りに行こう」
 そして、入口の扉が閉まらない様に細工をして、俺達が元来た扉より出て行った。

 ちなみに先程白衣の男が消えていった床は調べてみた。だが、何も解らなかったがあの下に何かがあることは間違いがない、何故ならその部分だけ床の音が他の場所と違っていたからだ。まあ、そこは後ほど考えるとしてこの部屋より移動した。

 それから、周囲を警戒して例の部屋にきた。その部屋は殺人兵器かAI装置の制御室である。とりあえず、今はシステムを停止させているが、どうも停止時間にも制限があるらしい事も事前に調べている。

 ここを壊せればいいのだが、まだミッションが発動していないので、ルール違反になり罰があえられる可能性がある。
 まあ運がよければ何も起きないが、そんな運まかせの賭けには出たくない。なので今は停止状態で我慢している。

 それで、例の物を回収する。吸盤つきのハンガーと使いかけのガムテープである、それを回収して、また移動を開始した。
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