巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

文字の大きさ
上 下
114 / 557
第5章 王都シルフォードに向けて出発かもしれない。

5-31 どうやら緊急事態らしい・・・?

しおりを挟む



 するとフィリアが、何故か難しい顔をして考えだした。



 その時、ユウマにファルから【通話テレホン】が入って来た。
『マスター!大変、大変。今、変な奴らが現れて戦闘になっているの。そしてみんなが苦戦してるの。たすけっ』《ぷつ》・・・。
 何故かファルからの【通話テレホン】が突然切れた。

 そしてユウマは、慌ててファルに向けて、【通話テレホン】を使用したが繋がらない。

 これは何か、尋常で無い事が起きているみたいなので、フィリアにミーアを預けて至急戻る事に決めてお願いする事にした。
「フィリアさん、すいません。あちらが緊急事態なんで、俺直ぐに行きます。なのでミーアの事よろしくお願いします。じゃぁ」
 そう言ってすぐさま駆け出して行った。

 しかもここに来た時のスピードと比較にならない程のスピードで、一瞬のうちに駆け出したのである。

「あっ、ユウマ!どうしたの?えっ、あの子、嘘でしょ・・・」
 そのユウマを見て、なんてスピードなのと思っていた。

 それもそのはずである。
 来た時はミーアを背負っていたとはいえ、ユウマはかなりのスピードで走っていた、しかしそれでもをかなり押さえてここまで来ていたのだ。

 そうとは知らずフィリア自身は、殆ど全速力に近いスピードで移動していたのだ。

 それを、フィリアは、軽々とついて来たユウマに対して、最初は中々やるわねと思って関心していたのだが。

 実際は、ユウマの方がミーアを気遣いつつ、フィリアの移動スピードにあわせていたとは、思ってもいなかった様だ。

 そして先程フィリアが難しい顔をしていたのは、丁度ヨーコより緊急事態を知らせる簡易通信用の水晶が光出したからである。

 そして、ヨーコと今しがた通信水晶で連絡を取ろうとしていた。
 その最中にユウマが急にミーアの事を託してから、飛び出して行ったのである。

『どっ、どうしたの?おねえちゃん!』

『うん、ちょっと・・・。それより、そっちこそどうしたの?』

『そっ、そうなの大変なの。なんか変な奴らが突然襲って来て。でも普通の村人も混じっていて、その人達も様子が変なの?それで、冒険者と騎士の皆さんがまともに攻撃できないから、かろうじて防衛しているけど。余り長く持ちそうに無いの。それにあの子達が一番活躍してたけど、分断させられて様子が解らなくなったの。恐らく強い奴と戦っているみたいだけど・・・。だからおねえちゃん、早く戻って来てお願い。このままだとみんな持たないよ』
 そう通信を受けたので、ユウマがいち早く駆け出して行った事は解ったけど、何故解ったのかがフィリアは不思議であった。

「まったく、あの子ったら。そんなに慌てなくても、説明してくれたら私の【短距離転移】のスキルで直ぐに戻れるのに?」
 フィリアがそう思い自分のスキルを確認して、驚いた顔をした。
『なんで使用制限のあるスキルが、何故か回復してる。まだ回復するまで日数があるのに?』

「どうしたの、フィリアおねえちゃん?それにおにいちゃん、何処行ったの?」
 その表情が気になり、フィリアに近づいて来てミーアが尋ねてみると。

「うん、ユウマはね・・・あれ?スキルが使えなくなってる」
 フィリアが先程驚いたのは、スキルの使用回数が何故か回復していた事に驚いている時にミーアに声をかけられ。
 そしてミーアに、ユウマの事を説明しようとして、自分のスキルを見て使用できない事に気が付き声にだしていた。

『えっ、どうなってるの?』
 そう思いつつまた驚いた顔をしていた。

 そして、聖碑の方を見てから『まさか、これのせいなの』と思いながら。
「ミーアちょっとこの場所を急いで離れてから、直ぐにみんなの元に戻るわよ」
 フィリアは、ミーアとランを連れて、この聖碑の前から離れていった。

 この時、ミーアには良く解らなかったが、フィリアの真剣な顔を見て大人しくついていった。



 一方その頃ユウマの方は、何故かあの場所でスキルを使用できていた。



しおりを挟む
感想 798

あなたにおすすめの小説

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

叶えられた前世の願い

レクフル
ファンタジー
 「私が貴女を愛することはない」初めて会った日にリュシアンにそう告げられたシオン。生まれる前からの婚約者であるリュシアンは、前世で支え合うようにして共に生きた人だった。しかしシオンは悪女と名高く、しかもリュシアンが憎む相手の娘として生まれ変わってしまったのだ。想う人を守る為に強くなったリュシアン。想う人を守る為に自らが代わりとなる事を望んだシオン。前世の願いは叶ったのに、思うようにいかない二人の想いはーーー

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

あまたある産声の中で‼~『氏名・使命』を奪われた最凶の男は、過去を追い求めない~

最十 レイ
ファンタジー
「お前の『氏名・使命』を貰う」 力を得た代償に己の名前とすべき事を奪われ、転生を果たした名も無き男。 自分は誰なのか? 自分のすべき事は何だったのか? 苦悩する……なんて事はなく、忘れているのをいいことに持前のポジティブさと破天荒さと卑怯さで、時に楽しく、時に女の子にちょっかいをだしながら、思いのまま生きようとする。 そんな性格だから、ちょっと女の子に騙されたり、ちょっと監獄に送られたり、脱獄しようとしてまた捕まったり、挙句の果てに死刑にされそうになったり⁈ 身体は変形と再生を繰り返し、死さえも失った男は、生まれ持った拳でシリアスをぶっ飛ばし、己が信念のもとにキメるところはきっちりキメて突き進む。 そんな『自由』でなければ勝ち取れない、名も無き男の生き様が今始まる! ※この作品はカクヨムでも投稿中です。

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!

あるちゃいる
ファンタジー
 山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。  気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。  不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。  どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。  その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。  『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。  が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。  そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。  そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。   ⚠️超絶不定期更新⚠️

竹林にて清談に耽る~竹姫さまの異世界生存戦略~

月芝
ファンタジー
庭師であった祖父の薫陶を受けて、立派な竹林好きに育ったヒロイン。 大学院へと進学し、待望の竹の研究に携われることになり、ひゃっほう! 忙しくも充実した毎日を過ごしていたが、そんな日々は唐突に終わってしまう。 で、気がついたら見知らぬ竹林の中にいた。 酔っ払って寝てしまったのかとおもいきや、さにあらず。 異世界にて、タケノコになっちゃった! 「くっ、どうせならカグヤ姫とかになって、ウハウハ逆ハーレムルートがよかった」 いかに竹林好きとて、さすがにこれはちょっと……がっくし。 でも、いつまでもうつむいていたってしょうがない。 というわけで、持ち前のポジティブさでサクっと頭を切り替えたヒロインは、カーボンファイバーのメンタルと豊富な竹知識を武器に、厳しい自然界を成り上がる。 竹の、竹による、竹のための異世界生存戦略。 めざせ! 快適生活と世界征服? 竹林王に、私はなる!

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生

野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。 普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。 そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。 そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。 そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。 うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。 いずれは王となるのも夢ではないかも!? ◇世界観的に命の価値は軽いです◇ カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

処理中です...