巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

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第13章 新たなる冒険の始まり?・・・そして。

13-57 双頭邪竜までの道のり?それとの他の戦闘?

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 そんな事を考え魔物達を、殆ど一撃の打撃で消滅させながらついに、殺戮デスマシーンである機械人形の側までやって来たのであったのだが?どうも様子が・・・。



 先程までは完全に機械的ではあったが人に似た様な姿で、ちゃんと二足歩行を行なうゴツイ機械人形だった。その機械人形の殺戮デスマシーンがホンの数体を残し全てが・・・。
「なあ、リナ!アリス!あいつら、いや、あの大量の機械人形って、こんだけだったか?しかもこれって・・・?」

 全く動かない双頭邪竜のいる場所の側、そう召喚用の魔法陣の周囲から湧き出る魔物の数々を倒し、その原因であった筈の機械人形の近くまでやって来たのだが、その場所には見慣れないモノが散乱しており、魔力を永遠に吸われていた筈の機械人形達が存在していない事を目視した。
 そう少し前まで確かにいた筈の機械人形は、その場所には無く・・・その魔法陣の周囲には、ただの屑鉄が散乱しており、その中心には見た事の無いような黒い大きな球体・・・そう大きさで言うと20cmくらいの黒い色のガラス玉の様なモノが20個程・・・屑鉄の上に転がっていたのだ。

 ついでに言うと、その大きな黒いガラス玉を護る様に、何故かボロボロの殺戮デスマシーンの機械人形が数体いる状態だった。確か最初に機械人形を確認した時は、30体から40体近くいた様に感じたが、現状残っているのは10体近い機械人形しか残って無いのである。

 そんな機械人形の状態と、その場所に転がっている大きな黒い玉を不思議に思いながら、リナが言葉をもらした。
「何?あの巨大な魔玉みたいなのは・・・しかも黒色なんて、私!見た事無いんだけど?それに残ってる殺戮デスマシーンも・・・」

「でもでも、リナちゃん!あの黒い巨大な魔玉、物凄い魔力量を感じるよ!これってどう言うことなんだろうね?・・・それに機械人形も何もしてないのに、ボロボロだね。ユウマどうしてだか解る?」
 俺が解る訳無いだろう。第一魔玉の事もホンの少し前に知ったし、機械人形の現状であるその惨状も、はっきり言えば理解できない。

 俺がアリスの質問に、首を横に振り知らないと答えていると・・・リナが声を掛けてきた。
「そうよね!ユウマも知らないはずよね?でも、こんな現象や物なんかは・・・ホントに初めてだわ」

 どうやらリナとアリスも初めて見るモノらしく、その黒い球体・・・大魔玉?から感じる魔力の量に驚いているのだ。
 まあ、それはそうだろう思う。何せ20個ものその黒い大魔玉からは、魔力が無尽蔵に魔法陣へと流れ出ているからだ。
 ただ未だに不思議なのが・・・そんな事や、俺達が戦闘を行い近付いて来たのに、双頭邪竜が動きを全く見せてない方が、実際にところ驚きであった。

 それはさておき、念の為【神の眼】で黒い大魔玉を確認したところ・・・どうやら黒水晶の一種らしく魔力を膨大というより無尽蔵に溜めておける効果のあるモノらしい。そういえば以前どこかで黒水晶は、魔力を膨大に蓄積する事が出来るし、魔法も制限無く使えるとか言っていた様な?

 まあ、それがホントなのかどうは、解らないが現状は確かにその黒水晶は、魔力を魔法陣へと制限無く供給しているようだった。
 それに、どうやら機械人形の動力源は、その黒水晶・・・まあ、リナ達の言葉を借りるなら黒い色の大魔玉だが、それで機械人形を動かし、あの信じられない強力な攻撃を可能にしていたのだ。

 それで原因が解ったので、俺はある考えを2人に伝えた。
「とりあえず、残ってる機械人形の破壊と・・・あの大魔玉を全部回収しようか」
「ユウマ!そうは言うけどあの殺戮デスマシーンは、ボロボロだけど簡単に倒せる奴じゃ・・・!?」
 俺が簡単に殺戮デスマシーンの機械人形を破壊する事を話すと、リナが驚き否定気味に答えたのだが・・・この時アリスが思わぬ行動に出たのだ。
 それは少し前まで俺の背中に抱き付いた状態や肩車をした状態だったのに、いつの間にか俺から離れ、ボロボロの殺戮デスマシーンの側に行き、アリス自身が持っていた鈍器な様な物を振りかぶっていたのだ。

「ちょっと!アリスなにやって・・・えっ!?えぇぇっ?」
 リナがその行動に気付き、大声を上げたが既にその行為自体は遅かった。ただリナが心配していた事は起こらなかった。
 その代わりアリスに攻撃されたボロボロの殺戮デスマシーンである機械人形は、側にいた同じ様な機械人形数体を巻き込み、ありえない程に粉々になり、例の大魔玉までもを砕いてしまっていたのだ。

「えっ?どっ、どう言う事・・・アリス!」
「へっ?どうなってんの?」
 俺とリナは・・・実際に信じられないモノを見たような感じで、その光景に驚いていた。その攻撃を行なった本人に関しては・・・。

「すっごいよ。この力!ここまですごいんだね。ユウマ!それにこいつら思ったほど強くないし硬くないよ。リナちゃん!」
 俺としてはアリスが何を言っているのかが良く解らずにいたが、リナに関しては思う事があるのか、最初は驚いていたのだが、アリスに近づき2人で小声で話した後、同じ様な事をリナがしだしたのだ。

「何よこれ?こんなのに今まで苦戦してたの?というより私達が、ユウマとの絆で強くなりすぎたの?ホントすごいわね!」
「そうでしょ!そうでしょ!敵の攻撃を受けても・・・ほら、何にも感じない。それにこれなんて・・・」
 いきなりアリスはワザト敵の攻撃を受けたが、ケロッとしており、その後は2人は何故か喜び、俺から離れつつ敵と戦闘を行ない出した。

 結局のところ俺が何もしないうちに、リナとアリスが周りに残っていた機械人形と、新たに現れていた魔物を倒しまくっていたのである。最初のうちは簡単に敵を倒せるのが、楽しかったのか自身の持つ武器で攻撃したり、時たま俺が行なっていた様に素手で戦闘をしていたのだが・・・次第に飽きて来たのか魔法を使い・・・一瞬のうちに残っていた魔物を全て消滅させていた。
 それで既に魔法陣への魔力供給が無くなっていたので、魔物は湧き出る事は無かった。

 それと実際20個程あった黒色の大魔玉は、10個回収するころには、何故か10個と機械人形の奴は・・・リナとアリスが調子にのって全て破壊してしまっていたのであった。



 そして、ついに残る敵は・・・双頭邪竜だけとなったのだ。しかし、今現在周囲にいた魔物や機械人形いなくなり、魔法陣の効果も無くなったのに・・・未だ全く動こうとしないのだった。


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