巻き込まれて異世界へ ~なぜだか関わった人の運命変えてます~

桜華 剛爛

文字の大きさ
上 下
358 / 557
第10章 女神の修行・・・。

10-6 階層転移の部屋?

しおりを挟む



 それで、どんどん進んで行くとフィーナ様が言ったとおり転移魔法陣というより、なんか電子機器で出来た光るサークルみたいなものが中央にある部屋にやってきた。



 まあ、転移魔法陣と思ったのは、それとなくそんな感じがしたからであって、ホントのところこの光るサークルが階層移動用の転移装置かどうかは、俺には全く解っていない。

「何?この部屋。ますますSFチックな未来感満載の部屋なんですけど・・・すごいよ。何に使うか解らない装置ばっかり」
 リンカが驚き声をあげて回りを確認しながら、装置に触れまくっていると、何か珍しい物をを見つけたようで、シルフィーを連れて、そちらの方に駆けて行った。

 この部屋の入口付近に、残っているのは俺とフィーナ様だけで、リンカとシルフィーは奥の方に部屋を見つけそちらの行ってしまった。

「しかし、ホントにすごい部屋だな。まるで神界のモニター室と制御室に似てますね。それに・・・あれ?これって、えっ、これは?」
 ユウマは周囲を確認しながら、神界で見たモニター室と予見装置を置いていた制御室の中に似ている様な感じがしてフィーナに話しながら眺めていると、すごい物と見知った物を見つけ、それで信じられない景色を見てしまった。

 そのすごい物と見知った物は、どうやらこの時の迷宮ダンジョンの地図とそれを映し出しているタブレット端末を見つけたのであった。それと信じられない光景とは、この部屋に何故か円形のガラス張り窓があり、そこには外の光景が見えたのである。

「フィ、フィーナ様!これって・・・」
 俺がフィーナ様に確認する為に名を呼ぶと、ちょうど色々な装置が埋め込まれているデスクを、確認していたフィーナ様が、俺が呼んでいる事に、気付きこちらにテクテクと歩いて近付いて来てくれた。

「どうかしました。ユウマさん?」
 フィーナ様に声を掛けられて、先程見つけたタブレット端末を見せて声を掛けると少し驚いた顔をした。

「これ、どう思います。これってフィーナ様が持ってるマジックタブレットと同じモノなのでは?」
「はい、同じ様に思えますけど・・・でも、これって?ちょっと違う様な・・・でも、起動方法は同じですね。恐らく機能としては同じ様ですけど・・・何故か違う様な感じもしますね」
 どうやら同じ様なモノらしいが、少し違う感じもする様なのであった。まあ、どの道この迷宮ダンジョンのマップデータがあるので貰っていこう。

「あと、このガラス窓の外って・・・宇宙ですよね?」
「えっと、宇宙?ああ、宇宙ですね。あの空の更に上にある空間の事ですよね。でも、これは多分、次元空間ですね。ほら、星とかは無いでしょ。あるのは星のような光ですから、ほら、転移空間と似たようなものですよ」
 丸いガラス窓の向こう側は、どうやら宇宙でなく、次元空間だと言う事が、フィーナ様の説明で解った。それなら何となくではあるが、納得できる。確かにその光景を見る限りでは宇宙というより、長距離転移のときに通る空間を暗くしたような光景であった。

 そんなたわいも無い事をしていると、リンカから声を掛けられた。
「ねぇねぇ、ユウ君、フィーナちゃんこっちに変な宝箱が複数あるんだよ。こっち来て確認してくれる!」
 リンカに呼ばれたのでフィーナ様と2人で、リンカとシルフィーのいる奥の部屋の更に奥の場所に移動した。

 するとそこは、先程の物々しい装置類がある部屋とは違い、広い部屋、それも各10階層ずつに存在するようなとてつもなく広い部屋の真ん中に、ポツンと宝箱が置かれたいた。

 えっと!宝箱が、ヒイ、フウ、ミイ、ヨオ・・・イツ?・・・5個・・・なんで5個?しかも種類がバラバラ・・・?

 その中心には5個の宝箱が一箇所に集められ置いてあるのだが、あきらかに怪しい宝箱が1つだけある。何故かと言うと1つだけ物凄く豪華な宝箱で怪しすぎる。それにその中の2つは木製であるが、これまた逆に怪しい。
 あとの宝箱は鉄製と蒼い水晶製のような物であるが、鉄製はあきらかに錆びだらけで、既に使われてない様な感じで、蒼い水晶製は触ったら砕けそうな感じがあるのであった。

「なんだこれ、なんか、すっごく怪しく無いか?特にあの豪華な奴なんか・・・それにこれ絶対罠だろ。しかも他のもあきらかに怪しいぞ」
「あははっ、ユウ君もそう思うよね。実際、私の危険察知の感知スキルでも危険のサインが出てるもの」
「そうですね。ユウマ様とリンカさんが言う様に、わたくしも、おかしいと思いますよ。後、その木箱の宝箱も嫌な感じがします。それでですねフィーナ様、また、未来視をお願いできますか?」

 ああ、なるほどね、ここでフィーナ様の未来視で確認してもらい。どんな未来で、何が出るか確認してもらうのか?
「・・・でも、何でわざわざ未来視を?別に未来視を使わなくても、俺のスキルの【超級解析】でもガラス製の宝箱以外は、全て罠と魔獣モンスターって解ってるし・・・。まあ、大体リンカもシルフィーも宝箱全て怪しいと解ってるよな?」
 でも、まあ、確かにフィーナ様の能力向上の為に、未来視で確認するのもいいのでは無いだろうかな。

「いいのいいの、多分それは、フィーナちゃんも解ってると思うよ」
「そうですよ。ユウマ様それを解ったうえでの。確認ですから・・・」
 リンカとシルフィーも解ってやってるみたいだ。なんでわざわざ?

 そんな事を考えてると、フィーナ様が突然ありえない事を言い出した。
「えっとね。その豪華な宝箱以外は、開けたら駄目だよ。他は開けたら危険だから」

 へっ!?いきなりおかしな事を言い出したぞフィーナ様・・・。
「「はひっ???」」
 リンカとシルフィーが、そのフィーナの答えに素っ頓狂な声をあげた。

「はぁぁ?なんで、それなの?フィーナ様!それが一番怪しい奴だよ」
 俺は突然のフィーナ様の発言に驚き声をあげた。

「そっ、そうだよフィーナちゃん?これ、多分モンスターだよ。宝箱に擬態した奴だよ!」
「ええ、フィーナ様、わたくしでも、それは解りますよ。だって、時たま触手みたいなのが見えますもの」
 えっ、触手が見えるのシルフィーには・・・あっ、そっかあの瞳は・・・魔眼を使用してるのか、ならば!・・・あっ、ホントだ完全に魔物じゃん。なんなんだあの触手は?・・・でも何故フィーナ様はこれが安全なんて?

 実際にユウマが【超級解析】のスキルで全ての宝箱を確認したら、間違いなく豪華な宝箱は魔獣モンスターであり、ミミックと言われる宝箱に擬態する奴で間違いなかった。
 ちなみに木箱の2つは即死ガスと複数の状態異常を誘発するガスが入った罠で、鉄の宝箱は既に錆びて朽ちる・・・まあ、その前に中身はカラッポの宝箱だった。ただ、解らないのは蒼い水晶製の宝箱は、解析等が出来ないのであった。

 それでフィーナ様の思惑が良く解らない。だが、なにか仕掛けがあり、それが未来視で見えたのだろうから、それに従うしかない。

 まあ、俺自身がフィーナ様を信じない訳には行かないので、とりあえず俺が話してその宝箱をあける事にした。
「う~と・・・・なあ、フィーナ様、俺がこいつを開けるけど、問題は無いかな?」
「ええ、ユウマさんでお願い。あなたが一番最適なの。私の未来視で見た映像で、あなたが対処する未来を選んだ結果では、問題なく解決出来るみたいなの」

 ん?結果・・・まあ、いいや、とりあえず魔眼を使用して、例の剣の柄を持って宝箱を解放しよう。
 そう思いながら、魔眼を使用して魔力をある程度解放しながら、いつでも以前使った様に光の剣を、いつでも出せるようにして、少しずつ近付いて行くと・・・宝箱がありえない程に、振動を繰り返し出した。
 しかも必死に触手で逃げようとしているが、上手く動けないようである。良く見ると触手事態が、崩壊しているのであった。

 余りにも激しい振動で、宝箱の周りにある装飾品が、ガチャガチャ五月蝿く響き出した。
「ねえ、なんか、この宝箱すごく不気味なんですけど・・・?」

 俺が振り返ってみんなの方に視線を向けるとフィーナ様達が、また信じられないモノ見る様な目でこちらを見ているのである。

「なんかその視線、若干傷付くんですけど・・それに、この光景以前の見た事ある様な気が・・・。まあ、いいや、とりあえず宝箱を開けよう」
 そして宝箱にそっと触れた途端に、先程まで震え振動していた宝箱がピタッと停止して・・・《ポンッ!》という小気味の良い音と共に、豪華だった宝箱が真っ白になり、蒸発してその場から消えてなくなった。ただし、その宝箱のあった場所に何かの鍵と魔石が落ちていた。それと・・・。
「これは何の鍵でしょうかね。フィーナ様・・・ん?」

 俺が話しかけると、その一連の状況を見て不思議がっていた、3人から声を掛けられた。
「あのう、ユウマさん何をしたの?私の未来視と結果が相当違うんだけど?それに何その柄だけの武器は?」
「そうだよユウ君!フィーナ様の話しじゃ、ユウ君が宝箱に開けた瞬間、モンスターが正体を現すってから、みんなで戦闘をするって言ってたのに、それに何あの力は・・・余りにすごいから、モンスターがすっごいビクついて信じられないほど震えて振動してたよ」
「そっ、そうですよユウマ様!その力のせいで、ほら、他の宝箱も跡形も無くなっちゃいましたよ」
 実際、以前これと似たような事を、アリア達に言われた事を思い出し、説明するのも面倒なので、話をそらした。

「あれ、ホントだ!全部の宝箱が無くなってる。・・・なんで?それとこれは、メモリーと電子キー?」
 しかも、蒼い水晶の製の宝箱のあったところには、メモリーカードみたいなのと、カードみたいな電子キーが、その場所に落ちてる。他の木製の宝箱があった場所には、即死系の薬品と状態異常を引き起こす薬品、それにそれをガスに変える起動装置みたいなのが2つ落ちていた。

「これは・・・ちょっと危険すぎますね。とりあえずアイテムボックスに保管しといて、問題はこの鍵とそれは・・・説明書?・・・フィーナ様これ読めます?」
「どうしたの。ユウマさん?」
 豪華な宝箱の魔獣モンスターであるミミックが最終的に落としたのは、魔石は解るが・・・鍵が何の鍵か解らない、そのうえその側に少し厚めの本があった。ただ問題は本を調べたら説明書というのは解ったのだが・・・中身の文字がさっぱり訳が解らない。どうやらここに来る時にフィーナ様が教えてくれた神のみぞ解る文字のようである。

「フィーナ様、これ俺達じゃ多分読めませんよ。フィーナ様が見たほうがいいと思いますので・・・はい!」
 そう言ってフィーナ様に、先程の説明書を渡した。

「えっ、これを全部、私が読まないといけないの?」
 フィーナ様は説明書を受け取ると少し顔を青ざめさせていた。

 解らないでもないが、その文字を読めるのはフィーナ様だけなのでどうしようもない。まあ、全部読む必要は無いのだが、フィーナ様は気負って一生懸命その本の中身を確認しようとしていた。
「フィ、フィーナちゃん。それ別に全部確認する事無いと思うよ。必要な時に必要なとこだけ確認すれば・・・」
 確かにリンカの言うとおりなんだが・・・?なんでいきなり全部読もうとする。しかも、リンカのその提案を聞いたフィーナ様も、なぜ、驚いたうえに悲しそうな表情をするんですか?

 まあ、後で確認したらシルフィーもだったが、そんな発想が無かったそうだ。結局はリンカの言葉を聞いた時には、既に説明書をフィーナ様はその短い時間で説明書の内容を読破していたのだ。
 いや、すごい事はすごいのだが、そこまで悲しそうな顔で俺を見ないで・・・。


 それで結局フィーナ様が説明書を読んで詳しい事を確認した結果では、先程手に入れた鍵は重要な鍵らしく、ここの転移門みたいな光のサークスを、決められた階層に移動する為に、必要な鍵だったようである。

 この鍵を使用して決められた、階層に転移できるようだが問題は、どの階層に行くかなのだが・・・まあ、慌てて下の方の階層に行きたい訳では無いので、ここはフィーナ様に決めて貰う事にした。



 それで結局は、ここは59階層なので90階層のボス部屋の前に転移する事にしたのであった。


しおりを挟む
感想 798

あなたにおすすめの小説

竹林にて清談に耽る~竹姫さまの異世界生存戦略~

月芝
ファンタジー
庭師であった祖父の薫陶を受けて、立派な竹林好きに育ったヒロイン。 大学院へと進学し、待望の竹の研究に携われることになり、ひゃっほう! 忙しくも充実した毎日を過ごしていたが、そんな日々は唐突に終わってしまう。 で、気がついたら見知らぬ竹林の中にいた。 酔っ払って寝てしまったのかとおもいきや、さにあらず。 異世界にて、タケノコになっちゃった! 「くっ、どうせならカグヤ姫とかになって、ウハウハ逆ハーレムルートがよかった」 いかに竹林好きとて、さすがにこれはちょっと……がっくし。 でも、いつまでもうつむいていたってしょうがない。 というわけで、持ち前のポジティブさでサクっと頭を切り替えたヒロインは、カーボンファイバーのメンタルと豊富な竹知識を武器に、厳しい自然界を成り上がる。 竹の、竹による、竹のための異世界生存戦略。 めざせ! 快適生活と世界征服? 竹林王に、私はなる!

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜

AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。 そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。 さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。 しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。 それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。 だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。 そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。 ※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

双子と大魔女と運命反転の竜

丸インコ
ファンタジー
価値を決めるのは世間ではない。自分の才能を信じて運命を反転させる逆転劇! ◆公爵家の養子アルエット・ドゥプルワと、平民ながら魔術師の名門に引き取られたエグレット・エルは、オワゾー魔法学園に通う双子の姉妹。優等生の妹エグレットに比べて落ちこぼれの姉アルエットは、引き取られた公爵家で冷遇されていた。 ◆公爵家に居場所が無く、学園でも落ちこぼれのアルエットが夢見るのは、学園で最も優れた成績の者に贈られる大魔女の称号を得て自由になる未来。大魔女に値する強大な魔法を扱うには、神魂獣と呼ばれる自分の召喚獣を媒介とする必要がある……のだが、強く美しい神魂獣を召喚したエグレットと対照的に、アルエットの神魂獣は子犬サイズの骸骨でーー!? ◆ 底界“スー・テラン”からやって来る魔物“カヴァリ”と人類が戦う世界。魔術至上主義の王国で、大魔女を目指して魔法学園に通う双子の少女の物語。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?

山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。 2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。 異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。 唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

あまたある産声の中で‼~『氏名・使命』を奪われた最凶の男は、過去を追い求めない~

最十 レイ
ファンタジー
「お前の『氏名・使命』を貰う」 力を得た代償に己の名前とすべき事を奪われ、転生を果たした名も無き男。 自分は誰なのか? 自分のすべき事は何だったのか? 苦悩する……なんて事はなく、忘れているのをいいことに持前のポジティブさと破天荒さと卑怯さで、時に楽しく、時に女の子にちょっかいをだしながら、思いのまま生きようとする。 そんな性格だから、ちょっと女の子に騙されたり、ちょっと監獄に送られたり、脱獄しようとしてまた捕まったり、挙句の果てに死刑にされそうになったり⁈ 身体は変形と再生を繰り返し、死さえも失った男は、生まれ持った拳でシリアスをぶっ飛ばし、己が信念のもとにキメるところはきっちりキメて突き進む。 そんな『自由』でなければ勝ち取れない、名も無き男の生き様が今始まる! ※この作品はカクヨムでも投稿中です。

処理中です...