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幕間2:
その頃天界で・・・。そして・・・。
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先程からずっと抱きつき頬ずりしながら、好き好き言っているマリエルを引き剥がさず、好きなようにさせているフィーナを見てシルクは溜息を吐いて。
「ふぅっ、もう、結局は助けてやるんじゃない。なんやかんや言ってもマリエルには甘いんだからフィーナは。まあ、私も流石にあれはちょっとひどいとは思ったけどねぇ」
「そんな事言ってるけど。結局シルクだって如何にかしてやろうとしてたじゃない。その背中に持ってるのあれでしょ。ルアちゃんに預けてたあれなんでしょ」
「うっ、だってこの子以前も失敗しそうになってたじゃない。それに直ぐにこれ渡したらまた調子に乗るから危なくなった時の保険じゃない。それに以前も結局、何も出来ないまま最終的に泣きついて大変な状態で、この召喚玉使っちゃたじゃない。私達と私達が選んだ強者の召喚する召喚玉を、だから事前の準備していざと言う時に使おうかと・・・」
そう言って以前3人で作った、もしもの時のお助けアイテムを見せたのだった。
このアイテムは召喚玉は、如何しようもない時に女神3人とその女神の専属守護天使3人の合意があれば使用できる物で、普段だったら女神自身が下界に直接関与する事は出来ないのだけど、この召喚玉は自分の選んだ下界の者を引き連れて召喚でき力を振るう事のできるアイテムである。
ただこれを使った時のリスクもある、そのリスクとは一時の間は、女神としての力が使えず仕事が出来ない。そのため自分と一緒にいる守護天使に全てを任せないといけない状態になってしまう。その間は女神としての加護する能力も失われ、もしその間に大変な事態が起きても殆ど対処が出来なくなってしまう。なのでこの召喚玉は禁断の最終兵器と言う訳である。
それにこれは過去に何回か使用している。
最初は3人で製作した際に面白半分で、女神フィーナ自身が使用して逆に大厄災を引き起こしていた。その後は改良を加えシルクが二回とマリエルが三回使用している。
ただしこの内の1回は2人とも自分の為に使わず他の2人の為に使用している。そしてフィーナに関しては最初の1回目以降は、怖くて使用していなかった。
その後は、守護天使の中で一番信頼の厚いルアに預けてあった。
それを先程シルクがルアに、お願いして出して貰っていたのである。
「とりあえず、これは今から私達の神力を加えて使える様にはするけど。マリエルあなたはチャント勇者と聖女達を説得して大厄災を回避出来る様に努力しなさい。そしてどうしても駄目な時には相談しなさい。場合によってはこれを使うから」
「うんうん、解ったよシルクちゃん。2人ともありがとね。私、頑張っておねがいしてみるよ」
そう言って2人に抱きついてから、自分専属の守護天使エミを引き連れて急いで下界へ転移した。
「あっ、マリエルさま。・・・・いっちゃった。まだ話は終わってなかったのですが。まあ、重要な事はいいですか、マリエル様には直接関係ありませんから」
「えっ、どうゆう事よ。レミ?」
「あっはい、シルク様。実は先程の話と言うより資料にはまだ続きがありまして」
「えっ、それじゃマリエルを呼び戻さないと」
「いえ、先程も言いました様に、直接は関係ありませんので、後でお知らせしたいと思います。それでもう一つの案件とは、先程出てましたユウマ様に関する件です」
その言葉でユウマの名が出た事にフィーナが、驚いてまさかと思いたずねた。
「へっ、なんでユウマさんのことなの?まさか元の世界に戻すとか言わないよね。私困るよ」
「いえ、フィーナさま。それはありませんので心配しないで下さい。どちらかと言えばこのままじゃあの方は、下界にいる事ができなくなる可能性があります」
その言葉を聞きフィーナとミアがお互いの顔を見てレミに尋ねた。
「それは、どういうことなのですか。レミさん?」
「そうそう、どういうことなの。レミちゃん」
「はい、このままではその、あの、ユウマ様は、神化して神様そのものになってしまいます。それも高位の神様にです」
「「「「はあっ」」」」
この場にいるフィーナとミア、それとシルクとルアが一斉に驚いた顔をして声をだした。
「どっ、どっどどどど、どういうことよ。レミ!フィーナのとこの、そのユウマって子がなに神候補で、私たちより上の存在になるかもって事なの?」
「いえ、シルク様。実は神候補ではなく、そのまま上位神様になってしまうのです。しかも今のままでは近いうちに亜神となり神に最も近い存在になってしまうそうなのです。なので創造神の父神様が、このままでは今の神システムに変調をきたしてこの世界そのものがリセットされてしまうと。そしてそれはまだ早いとの事なので、そのユウマさんの一部の力を封印したいそうなのです」
なんとも驚きである情報が飛び出してきたのである。
フィーナはこの話を聞き、確かに今までの所業を振り返るとそれらしい事が多々あった事を思い出した。
それにこのままユウマを神様にしてしまったら、一緒に来た子達が反乱を起こして大厄災どころじゃすまないような気がするし、今ユウマがいなくなったら・・・そんな事を考えていた。
そして、レミが先程の続きでユウマの力の封印について話だした。
「先程続きですけど。その力を封印するにあたってその連絡をフィーナ様に直接してもらいたいのですよ。一応本人にも相談をしてもらってですね。それでは、フィーナ様よろしくお願いします。それと新たに受入れる事になっている転生者達に関しては、後日資料をお配りしますのでその時確認してください。今回はそれどころではありませんから、それじゃ後はお願いしますフィーナ様」
先程の言葉を聞きフィーナが驚いて考え事をしていたが、みんなは気を使いその場を去っていった。
女神フィーナより離れた場所で、今回の提示連絡等の話し合いを終わらせていた。
このときフィーナはどうやって説明しようか考えていたが。もう、なるようにしかならないと諦めながら、ミアの元に駆け寄って行き説明する時に手伝って貰う様にお願いしていたのであった。
この時説明をする為に、後日ユウマに連絡をする事になったのであった。
しかし実際に連絡をしたのは、ユウマがシルフォードの城を出た次の日であった。
ホントはこの会議の前と後に数回ほどユウマより連絡があったのだが、忙しくて連絡を取らないでいたのであった。
「ふぅっ、もう、結局は助けてやるんじゃない。なんやかんや言ってもマリエルには甘いんだからフィーナは。まあ、私も流石にあれはちょっとひどいとは思ったけどねぇ」
「そんな事言ってるけど。結局シルクだって如何にかしてやろうとしてたじゃない。その背中に持ってるのあれでしょ。ルアちゃんに預けてたあれなんでしょ」
「うっ、だってこの子以前も失敗しそうになってたじゃない。それに直ぐにこれ渡したらまた調子に乗るから危なくなった時の保険じゃない。それに以前も結局、何も出来ないまま最終的に泣きついて大変な状態で、この召喚玉使っちゃたじゃない。私達と私達が選んだ強者の召喚する召喚玉を、だから事前の準備していざと言う時に使おうかと・・・」
そう言って以前3人で作った、もしもの時のお助けアイテムを見せたのだった。
このアイテムは召喚玉は、如何しようもない時に女神3人とその女神の専属守護天使3人の合意があれば使用できる物で、普段だったら女神自身が下界に直接関与する事は出来ないのだけど、この召喚玉は自分の選んだ下界の者を引き連れて召喚でき力を振るう事のできるアイテムである。
ただこれを使った時のリスクもある、そのリスクとは一時の間は、女神としての力が使えず仕事が出来ない。そのため自分と一緒にいる守護天使に全てを任せないといけない状態になってしまう。その間は女神としての加護する能力も失われ、もしその間に大変な事態が起きても殆ど対処が出来なくなってしまう。なのでこの召喚玉は禁断の最終兵器と言う訳である。
それにこれは過去に何回か使用している。
最初は3人で製作した際に面白半分で、女神フィーナ自身が使用して逆に大厄災を引き起こしていた。その後は改良を加えシルクが二回とマリエルが三回使用している。
ただしこの内の1回は2人とも自分の為に使わず他の2人の為に使用している。そしてフィーナに関しては最初の1回目以降は、怖くて使用していなかった。
その後は、守護天使の中で一番信頼の厚いルアに預けてあった。
それを先程シルクがルアに、お願いして出して貰っていたのである。
「とりあえず、これは今から私達の神力を加えて使える様にはするけど。マリエルあなたはチャント勇者と聖女達を説得して大厄災を回避出来る様に努力しなさい。そしてどうしても駄目な時には相談しなさい。場合によってはこれを使うから」
「うんうん、解ったよシルクちゃん。2人ともありがとね。私、頑張っておねがいしてみるよ」
そう言って2人に抱きついてから、自分専属の守護天使エミを引き連れて急いで下界へ転移した。
「あっ、マリエルさま。・・・・いっちゃった。まだ話は終わってなかったのですが。まあ、重要な事はいいですか、マリエル様には直接関係ありませんから」
「えっ、どうゆう事よ。レミ?」
「あっはい、シルク様。実は先程の話と言うより資料にはまだ続きがありまして」
「えっ、それじゃマリエルを呼び戻さないと」
「いえ、先程も言いました様に、直接は関係ありませんので、後でお知らせしたいと思います。それでもう一つの案件とは、先程出てましたユウマ様に関する件です」
その言葉でユウマの名が出た事にフィーナが、驚いてまさかと思いたずねた。
「へっ、なんでユウマさんのことなの?まさか元の世界に戻すとか言わないよね。私困るよ」
「いえ、フィーナさま。それはありませんので心配しないで下さい。どちらかと言えばこのままじゃあの方は、下界にいる事ができなくなる可能性があります」
その言葉を聞きフィーナとミアがお互いの顔を見てレミに尋ねた。
「それは、どういうことなのですか。レミさん?」
「そうそう、どういうことなの。レミちゃん」
「はい、このままではその、あの、ユウマ様は、神化して神様そのものになってしまいます。それも高位の神様にです」
「「「「はあっ」」」」
この場にいるフィーナとミア、それとシルクとルアが一斉に驚いた顔をして声をだした。
「どっ、どっどどどど、どういうことよ。レミ!フィーナのとこの、そのユウマって子がなに神候補で、私たちより上の存在になるかもって事なの?」
「いえ、シルク様。実は神候補ではなく、そのまま上位神様になってしまうのです。しかも今のままでは近いうちに亜神となり神に最も近い存在になってしまうそうなのです。なので創造神の父神様が、このままでは今の神システムに変調をきたしてこの世界そのものがリセットされてしまうと。そしてそれはまだ早いとの事なので、そのユウマさんの一部の力を封印したいそうなのです」
なんとも驚きである情報が飛び出してきたのである。
フィーナはこの話を聞き、確かに今までの所業を振り返るとそれらしい事が多々あった事を思い出した。
それにこのままユウマを神様にしてしまったら、一緒に来た子達が反乱を起こして大厄災どころじゃすまないような気がするし、今ユウマがいなくなったら・・・そんな事を考えていた。
そして、レミが先程の続きでユウマの力の封印について話だした。
「先程続きですけど。その力を封印するにあたってその連絡をフィーナ様に直接してもらいたいのですよ。一応本人にも相談をしてもらってですね。それでは、フィーナ様よろしくお願いします。それと新たに受入れる事になっている転生者達に関しては、後日資料をお配りしますのでその時確認してください。今回はそれどころではありませんから、それじゃ後はお願いしますフィーナ様」
先程の言葉を聞きフィーナが驚いて考え事をしていたが、みんなは気を使いその場を去っていった。
女神フィーナより離れた場所で、今回の提示連絡等の話し合いを終わらせていた。
このときフィーナはどうやって説明しようか考えていたが。もう、なるようにしかならないと諦めながら、ミアの元に駆け寄って行き説明する時に手伝って貰う様にお願いしていたのであった。
この時説明をする為に、後日ユウマに連絡をする事になったのであった。
しかし実際に連絡をしたのは、ユウマがシルフォードの城を出た次の日であった。
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