55 / 171
第55話 ラモンさんやカウンさんとの話し合い
しおりを挟む
一夜明けて次の日の朝。
今日から俺の部隊勤務が再開する。
休みはそれなりに充実していたと言えるだろう。
だけど、昨日夜ご飯を食べた食堂での出来事を思い出すと頭が痛くなる。
とりあえず、ベッドから起き上がろう。身体能力と自然回復力が滅茶苦茶上がってるおかげなのか、最近は体の状態がすこぶる良い。仮に睡眠時間が少なくても昨日の疲れを次の日に持ち越すという事がそれほどないのだ。そもそもあまり疲れなくなってきてるからな。ただ精神的なものはその限りではないようだ。
起き上がった俺は身支度を整え簡単な朝食を作るべくコルとマナを連れて一階へ降りていく。すると、まるで計ったかのようなタイミングで鍵を開ける音の後に玄関のドアが開く音がした。
「エリオ、起きてるか!」
「エリオさん、朝ですよ!」
『主様、リタさんとミリアムさんですよ』
『エリオ様の朝食を作りに来たようですね』
『ああ、そうみたいだな』
朝から美女二人に合鍵を使われて訪問される。これは精神的に嬉しいと言うべきなのかどうなのか。そこには、俺の家へ入ってくるリタとミリアムの二人の姿があった。
「今日はエリオの家で料理を作るよ。すぐに終わるからそこに座って待ってな」
「作り置きのパンと、手軽に出来る材料も持ってきましたから」
そう言って早速俺の家で調理を始める二人。俺は椅子に座って二人の後ろ姿を眺めているだけだ。手際よくテキパキと動く二人は見ていて格好いい。手軽なものという割には見るからに旨そうな食事が用意された。温かいスープとパン。そしてカリッと焼いたソーセージと目玉焼きに塩胡椒とオリーブオイルを使った香草とトマトとチーズのサラダ。コルとマナの分の簡単な食事も作ってくれたようだ。三人で椅子に座りテーブルを囲んで食べたがそのどれもがとても旨かった。二人の作る料理は文句のつけようがない。
「二人ともありがとう」
「「どういたしまして」」
「そういえば、二人にも言っておきたい事があるんだ。昨日、ベルマンさんとバルミロさんと街の食堂に行って食事をしたんだけど、その時に食堂に居合わせた街の人の話が聞こえてきてさ。どこの部隊かわからないけど街の人に対して傍若無人な振る舞いをしている部隊員がいるらしいんだ。もし君達がそんな人を見かけた、もしくは何かの拍子に話に聞いたならば俺かカウンさんかラモンさんに知らせて欲しいんだ」
「そんな奴がいるんだね。あたし達が捕まえてあげようか?」
「それは困りましたね。私とリタさんで捕まえればいいんですか?」
「リタもミリアムも例え見つけたとしても手を出さなくていい。君達が強いのは百も承知してるけど、もし君達に万が一の事があったら俺としては悔やんでも悔やみきれないからさ」
「へー、あたしを心配してくれてるんだ。それは嬉しいね」
「私の身を案じてくれてありがとうございます」
「じゃあ、これでこの話は終わりだ。また部隊の執務室で会おう」
リタとミリアムはコルとマナを思う存分撫でた後、これからロドリゴとラモンさんにもここで作った食事を持ち帰って食べさせる為に自分達の家に戻って行った。
『コル、マナ。ご苦労さん』
『あの二人は撫で上手なので問題ありません』
『弟が言うようにリタさんもミリアムさんも撫で方が上手いですね』
コルとマナのフォローも忘れちゃいけないからな。従魔達も嫌がっていないので大丈夫そうだ。さて。朝の食事も済んで昼からの勤務まではまだ時間がある。俺もその時間を利用してモフ分補給をしておくか。
そして、昼前になったので部隊勤務用に身支度を整え、腰に短剣を差して借家近くの駐屯所まで歩いて行く。この時間は俺と同じく駐屯所に向かう第三部隊の隊員もちらほら見えるな。執務室でカウンさんやラモンさんと話し合った後は、部隊員全員にも訓示をしておくべきだろう。俺の部隊から不届き者が出るのは絶対に避けたい。
駐屯所に到着した俺は専用施設内にある執務室に向かう。部屋に到着すると既に副隊長のカウンさんと参謀役のラモンさんが先に来ており、二人は俺の到着を笑顔で出迎えてくれた。
「カウンさん、ラモンさん。二人ともリフレッシュ出来たのかお元気そうですね」
「兄者こそ元気にしてましたか?」
「エリオ殿、娘が迷惑をかけていませんか?」
「はい、俺は元気ですよ。ラモンさん、迷惑なんてとんでもない」
「ハハ、兄者は大活躍しましたので疲れを取るには良い休暇になったようですな」
「エリオ殿、ありがとうございます」
この二人といると落ち着くな。馬が合うってやつだろうか。
「それで早速なんですが二人に相談があるのです」
「それがしに相談…ですか?」
「相談とはどのような事でしょう?」
「はい、実は昨日の夜にベルマンさんとバルミロさんと一緒に食堂で飯を食ったんです。その時に別のテーブルにいた男二人組が話している会話が俺達にも聞こえてきました。その内容を聞くと、どこの部隊かは不明ですが住民やお店の人に暴力を振るっている者がいるらしいのです」
「兄者、それは本当ですか?」
「それが本当なら大問題ですな」
「二人組に聞いた感じでは本当ではないかと。俺が直接見た訳じゃないので絶対に確実とまでは言えませんが」
「むむ、なんて事をしてくれるんだ」
「エリオ殿、我々はそれが事実であるという前提で動いた方がよろしいかと」
「そこでお二人に相談なんです。一応、今日の部隊集合の場で第三部隊にそういう人がいるいないに関わらず訓示や指導をしようとは思っているのですが…」
「それがしも賛成です。どれだけの効果があるかどうかわかりませんが、部隊長である兄者からの訓示や指導は必要でしょう」
「ラモンさんは何かありますか?」
俺の問いかけに暫く思案をしていたラモンさんだが、何かを思いついたように顔を上げて話し始めた。
「そういえば、部隊が出来てまだ日も浅くしっかりとした部隊規則というものがまだありませんな。こう言ってはなんですが、さすがに部隊員それぞれ過去に冒険者や傭兵を経験している者達ですから、ギルドの規則と同じように暗黙の了解としてこれくらいは皆わかっているだろうと各々の判断に任せていた部分があります。それに加えて賊徒の襲来でそっちにかかりきりになったのもありますな」
「すみません。部隊長である俺自身も反省すべきだと思っています。それと部隊員として雇われた自分達には街やギルドの規則は当て嵌まらないと言い逃れされる可能性もありますよね」
「いや、これはエリオ殿だけの問題ではなく私も含めて部隊全体の反省ですな」
「兄者、そしてラモンよ。それがしも責任を痛感しておる。どうすれば良い?」
「ラモンさんが言うように、とりあえず部隊規則を作らないといけないな」
「エリオ殿、私が基本的な部分だけ押さえた規則草案を作っておきます。あまり厳しくしすぎても隊員から不平不満が出そうですし、緩すぎても意味がありませんからな。普通に毎日過ごしていれば守れそうな草案が出来上がったらエリオ殿とカウンとも相談の上、各部隊長及び統括官を交えて中身を詰めていきましょう」
「お願いしますラモンさん」
とりあえず、草案はラモンさんに任せておけば大丈夫だろう。周りの人達の支えがあってこその俺なんだと改めて思った。
今日から俺の部隊勤務が再開する。
休みはそれなりに充実していたと言えるだろう。
だけど、昨日夜ご飯を食べた食堂での出来事を思い出すと頭が痛くなる。
とりあえず、ベッドから起き上がろう。身体能力と自然回復力が滅茶苦茶上がってるおかげなのか、最近は体の状態がすこぶる良い。仮に睡眠時間が少なくても昨日の疲れを次の日に持ち越すという事がそれほどないのだ。そもそもあまり疲れなくなってきてるからな。ただ精神的なものはその限りではないようだ。
起き上がった俺は身支度を整え簡単な朝食を作るべくコルとマナを連れて一階へ降りていく。すると、まるで計ったかのようなタイミングで鍵を開ける音の後に玄関のドアが開く音がした。
「エリオ、起きてるか!」
「エリオさん、朝ですよ!」
『主様、リタさんとミリアムさんですよ』
『エリオ様の朝食を作りに来たようですね』
『ああ、そうみたいだな』
朝から美女二人に合鍵を使われて訪問される。これは精神的に嬉しいと言うべきなのかどうなのか。そこには、俺の家へ入ってくるリタとミリアムの二人の姿があった。
「今日はエリオの家で料理を作るよ。すぐに終わるからそこに座って待ってな」
「作り置きのパンと、手軽に出来る材料も持ってきましたから」
そう言って早速俺の家で調理を始める二人。俺は椅子に座って二人の後ろ姿を眺めているだけだ。手際よくテキパキと動く二人は見ていて格好いい。手軽なものという割には見るからに旨そうな食事が用意された。温かいスープとパン。そしてカリッと焼いたソーセージと目玉焼きに塩胡椒とオリーブオイルを使った香草とトマトとチーズのサラダ。コルとマナの分の簡単な食事も作ってくれたようだ。三人で椅子に座りテーブルを囲んで食べたがそのどれもがとても旨かった。二人の作る料理は文句のつけようがない。
「二人ともありがとう」
「「どういたしまして」」
「そういえば、二人にも言っておきたい事があるんだ。昨日、ベルマンさんとバルミロさんと街の食堂に行って食事をしたんだけど、その時に食堂に居合わせた街の人の話が聞こえてきてさ。どこの部隊かわからないけど街の人に対して傍若無人な振る舞いをしている部隊員がいるらしいんだ。もし君達がそんな人を見かけた、もしくは何かの拍子に話に聞いたならば俺かカウンさんかラモンさんに知らせて欲しいんだ」
「そんな奴がいるんだね。あたし達が捕まえてあげようか?」
「それは困りましたね。私とリタさんで捕まえればいいんですか?」
「リタもミリアムも例え見つけたとしても手を出さなくていい。君達が強いのは百も承知してるけど、もし君達に万が一の事があったら俺としては悔やんでも悔やみきれないからさ」
「へー、あたしを心配してくれてるんだ。それは嬉しいね」
「私の身を案じてくれてありがとうございます」
「じゃあ、これでこの話は終わりだ。また部隊の執務室で会おう」
リタとミリアムはコルとマナを思う存分撫でた後、これからロドリゴとラモンさんにもここで作った食事を持ち帰って食べさせる為に自分達の家に戻って行った。
『コル、マナ。ご苦労さん』
『あの二人は撫で上手なので問題ありません』
『弟が言うようにリタさんもミリアムさんも撫で方が上手いですね』
コルとマナのフォローも忘れちゃいけないからな。従魔達も嫌がっていないので大丈夫そうだ。さて。朝の食事も済んで昼からの勤務まではまだ時間がある。俺もその時間を利用してモフ分補給をしておくか。
そして、昼前になったので部隊勤務用に身支度を整え、腰に短剣を差して借家近くの駐屯所まで歩いて行く。この時間は俺と同じく駐屯所に向かう第三部隊の隊員もちらほら見えるな。執務室でカウンさんやラモンさんと話し合った後は、部隊員全員にも訓示をしておくべきだろう。俺の部隊から不届き者が出るのは絶対に避けたい。
駐屯所に到着した俺は専用施設内にある執務室に向かう。部屋に到着すると既に副隊長のカウンさんと参謀役のラモンさんが先に来ており、二人は俺の到着を笑顔で出迎えてくれた。
「カウンさん、ラモンさん。二人ともリフレッシュ出来たのかお元気そうですね」
「兄者こそ元気にしてましたか?」
「エリオ殿、娘が迷惑をかけていませんか?」
「はい、俺は元気ですよ。ラモンさん、迷惑なんてとんでもない」
「ハハ、兄者は大活躍しましたので疲れを取るには良い休暇になったようですな」
「エリオ殿、ありがとうございます」
この二人といると落ち着くな。馬が合うってやつだろうか。
「それで早速なんですが二人に相談があるのです」
「それがしに相談…ですか?」
「相談とはどのような事でしょう?」
「はい、実は昨日の夜にベルマンさんとバルミロさんと一緒に食堂で飯を食ったんです。その時に別のテーブルにいた男二人組が話している会話が俺達にも聞こえてきました。その内容を聞くと、どこの部隊かは不明ですが住民やお店の人に暴力を振るっている者がいるらしいのです」
「兄者、それは本当ですか?」
「それが本当なら大問題ですな」
「二人組に聞いた感じでは本当ではないかと。俺が直接見た訳じゃないので絶対に確実とまでは言えませんが」
「むむ、なんて事をしてくれるんだ」
「エリオ殿、我々はそれが事実であるという前提で動いた方がよろしいかと」
「そこでお二人に相談なんです。一応、今日の部隊集合の場で第三部隊にそういう人がいるいないに関わらず訓示や指導をしようとは思っているのですが…」
「それがしも賛成です。どれだけの効果があるかどうかわかりませんが、部隊長である兄者からの訓示や指導は必要でしょう」
「ラモンさんは何かありますか?」
俺の問いかけに暫く思案をしていたラモンさんだが、何かを思いついたように顔を上げて話し始めた。
「そういえば、部隊が出来てまだ日も浅くしっかりとした部隊規則というものがまだありませんな。こう言ってはなんですが、さすがに部隊員それぞれ過去に冒険者や傭兵を経験している者達ですから、ギルドの規則と同じように暗黙の了解としてこれくらいは皆わかっているだろうと各々の判断に任せていた部分があります。それに加えて賊徒の襲来でそっちにかかりきりになったのもありますな」
「すみません。部隊長である俺自身も反省すべきだと思っています。それと部隊員として雇われた自分達には街やギルドの規則は当て嵌まらないと言い逃れされる可能性もありますよね」
「いや、これはエリオ殿だけの問題ではなく私も含めて部隊全体の反省ですな」
「兄者、そしてラモンよ。それがしも責任を痛感しておる。どうすれば良い?」
「ラモンさんが言うように、とりあえず部隊規則を作らないといけないな」
「エリオ殿、私が基本的な部分だけ押さえた規則草案を作っておきます。あまり厳しくしすぎても隊員から不平不満が出そうですし、緩すぎても意味がありませんからな。普通に毎日過ごしていれば守れそうな草案が出来上がったらエリオ殿とカウンとも相談の上、各部隊長及び統括官を交えて中身を詰めていきましょう」
「お願いしますラモンさん」
とりあえず、草案はラモンさんに任せておけば大丈夫だろう。周りの人達の支えがあってこその俺なんだと改めて思った。
87
お気に入りに追加
1,591
あなたにおすすめの小説
道具屋のおっさんが勇者パーティーにリンチされた結果、一日を繰り返すようになった件。
名無し
ファンタジー
道具屋の店主モルネトは、ある日訪れてきた勇者パーティーから一方的に因縁をつけられた挙句、理不尽なリンチを受ける。さらに道具屋を燃やされ、何もかも失ったモルネトだったが、神様から同じ一日を無限に繰り返すカードを授かったことで開き直り、善人から悪人へと変貌を遂げる。最早怖い者知らずとなったモルネトは、どうしようもない人生を最高にハッピーなものに変えていく。綺麗事一切なしの底辺道具屋成り上がり物語。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す
紅月シン
ファンタジー
七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。
才能限界0。
それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。
レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。
つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。
だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。
その結果として実家の公爵家を追放されたことも。
同日に前世の記憶を思い出したことも。
一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。
その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。
スキル。
そして、自らのスキルである限界突破。
やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。
※小説家になろう様にも投稿しています
えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始!
2024/2/21小説本編完結!
旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です
※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。
※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。
生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。
伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。
勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。
代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。
リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。
ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。
タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。
タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。
そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。
なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。
レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。
いつか彼は血をも超えていくーー。
さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。
一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。
彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。
コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ!
・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持
・12/28 ハイファンランキング 3位
勇者パーティー追放された解呪師、お迎えの死神少女とうっかりキスして最強の力に覚醒!? この力で10年前、僕のすべてを奪った犯人へ復讐します。
カズマ・ユキヒロ
ファンタジー
解呪師マモル・フジタニは追放された。
伝説の武器の封印を解いたあとで、勇者パーティーに裏切られて。
深い傷と毒で、死を待つばかりとなったマモル。
しかし。
お迎えにきた死神少女との『うっかりキス』が、マモルを変えた。
伝説の武器の封印を解いたとき、体内に取り込んでいた『いにしえの勇者パーティー』の力。
その無敵の力が異種族異性とのキスで覚醒、最強となったのだ。
一方で。
愚かな勇者たちは、魔王に呪いを受けてしまう。
死へのタイムリミットまでは、あと72時間。
マモル追放をなげいても、もう遅かった。
マモルは、手にした最強の『力』を使い。
人助けや、死神助けをしながら。
10年前、己のすべてを奪った犯人への復讐を目指す。
これは、過去の復讐に燃える男が。
死神少女とともに、失ったはずの幼なじみや妹を取り戻しながら。
結果的に世界を救ってしまう、そんな物語。
A級パーティーを追放された黒魔導士、拾ってくれた低級パーティーを成功へと導く~この男、魔力は極小だが戦闘勘が異次元の鋭さだった~
名無し
ファンタジー
「モンド、ここから消えろ。てめえはもうパーティーに必要ねえ!」
「……え? ゴート、理由だけでも聴かせてくれ」
「黒魔導士のくせに魔力がゴミクズだからだ!」
「確かに俺の魔力はゴミ同然だが、その分を戦闘勘の鋭さで補ってきたつもりだ。それで何度も助けてやったことを忘れたのか……?」
「うるせえ、とっとと消えろ! あと、お前について悪い噂も流しておいてやったからな。役立たずの寄生虫ってよ!」
「くっ……」
問答無用でA級パーティーを追放されてしまったモンド。
彼は極小の魔力しか持たない黒魔導士だったが、持ち前の戦闘勘によってパーティーを支えてきた。しかし、地味であるがゆえに貢献を認められることは最後までなかった。
さらに悪い噂を流されたことで、冒険者としての道を諦めかけたモンドだったが、悪評高い最下級パーティーに拾われ、彼らを成功に導くことで自分の居場所や高い名声を得るようになっていく。
「魔力は低かったが、あの動きは只者ではなかった! 寄生虫なんて呼ばれてたのが信じられん……」
「地味に見えるけど、やってることはどう考えても尋常じゃなかった。こんな達人を追放するとかありえねえだろ……」
「方向性は意外ですが、これほどまでに優れた黒魔導士がいるとは……」
拾われたパーティーでその高い能力を絶賛されるモンド。
これは、様々な事情を抱える低級パーティーを、最高の戦闘勘を持つモンドが成功に導いていく物語である……。
外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~
海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。
地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。
俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。
だけど悔しくはない。
何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。
そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。
ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。
アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。
フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。
※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています
『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる