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戦いの果てに
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今日は最終日の夜だ。
月の光に照らされ気づいたら意識が戻っていた。
残りはあと3時間程度だ。
みんなはあれから戻ってこない。
私は石像にされ動けないまま王座に座ったままだった。
カツンカツンカツン・・・
(足音が聞こえてくる・・・誰か戻ってきてくれたの?!)
だがほんの僅かな希望は一瞬にして砕け散る。
「ここが連合国の王の間か。
よく整備ができてるね。
ふふふ・・・エリーゼさん。
ようやく会えましたね」
(ルミナスさん?!)
「おっと石像化してて話せないんだったね。
私との意思伝達は許可してあげるよ。
話してみて」
(・・・ルミナスさん聞こえますか?)
「聞こえているよ」
(戦況はどうなったんですか?)
「連合国の裏切り者のみんなは完全に駆除しました。
裏切り者は生かす価値がないからね。
さっきようやく最後の1人を討伐したところだったんだよ。
あとは石化したあなたを私の所有物に登録して契約してしまえばこの戦いも終了です」
(そうですか・・・)
「エリーゼさん、石像として私の所有物になれ。
沈黙は了承と取らせてもらうよ」
(完敗です・・・降伏します)
対象エリーゼ(石像)はルミナスの所有物になりました。
「やったついにエリーゼさんを手に入れたぞ?!
フフフ・・・見事に可愛い石像さんになってしまっていますね。
ようやく私の物になってくれましたね。
色んな称号がおまけで付いてますよ」
(見えるんですか?!)
「そりゃもう私の所有物だからね。
その神剣、最初の3日間必死に探してたんですよ?
エリーゼさんが手に入れちゃったから予定より早く帝国を作りましたがね」
(そうだったんですか・・・)
「お風呂入ろうよ。
1週間も入れないのは流石にこたえるからね。
制服は邪魔だから勝手に脱がさせてもらうよ」
(でも私、王座に固定されてしまって・・・)
「もう私の所有物だから自由に持ち運びできるの。
ずっと王座に座りっぱなしだったんでしょ?
せっかくだから城の機能を見にいこうよ」
私は今ルミナスさんに服を全て脱がされお姫様抱っこされて移動している。
石像に服はいらないと言われて全て没収されてしまった。
追加で軽量化の呪いと柔軟化の呪いをかけられてしまった。
完全に石像化しているので自分で動くことはできないがルミナスさんが触れて許可をもらってる間だけ自由に動かせるようになった。
ルミナスさんのお陰でようやく自由な身体を手に入れることができた。
しかしすぐさま固められてしまった。
お姫様抱っこされてるのは動く許可がもらえなかったからである。
ルミナスさんは新しいおもちゃを手に入れて嬉しそうな顔をしている。
(私はまたおもちゃにされようとしている・・・
でも機嫌を損ねたら許可もらえないしここは従うしかないかな)
連合国の城の中は初期設定をしただけで詳しくは見ることができていなかった。
詳しくはルール説明書の217ページに記載されているそうだ。
私は時間が足りず200ページまでしか確認することが出来なかった。
「ここが厨房だよ。
兵士の満腹度と士気の上昇をあげる効果があるんだ。
魔物の肉を提供すれば全体戦力値の強化にもつながるんだよ。
222ページに書いてるよ」
(知らなかった・・・)
「次は訓練所だね。
ここでは兵士の種類を選択して戦術を反映することができるよ。
直接指揮しなくてもここで教えてあげれば遺跡でも魔物討伐でも対人戦でも勝手にやってくれるよ。
これは231ページに書いてるよ。
私の場合は傭兵稼業状態だったから直接全部指揮してたけどなかなか疲れるんだよね。
帝国を組織した後には牽制用で国境付近に配置して攻めさせたんだよ」
(じゃあ私たちが最初戦ってたのは?!)
「あれは戦術を組み込んだ兵士だよ。
実戦投入はあれが初めてだったからね。
ある程度損害を受けるか一定時間経ったら撤退するように指示してたんだ。
資金は十分だったし勝てればいいかなぐらいだったから。
それに神剣の性能もじっくり見ることができたしね」
(!!!)
(ルミナスさんにあの時点でこちらの手札を見せてしまっていったんだ・・・迂闊だった)
「あとはエリーゼのところに残りの生徒が集まり連合国を組織したところで最大戦力であるエリーゼさんを永久に石像にして無力化する。
これで内部分裂を起こして指示系統を崩壊させる。
エリーゼさんの行動は常時確認してたんだよ?
連合国を組織してからずっと王座に座りっきりだったでしょう?
無茶するからそんなことになっちゃうんだよ?」
(私の行動が常に監視されてた?!)
「ここが露天風呂だよ」
ポチャン
「極楽だー」
(ふぅーーーーーー)
月が照らす絶景の露天風呂だ。
(ルミナスさん私に自由に動く許可をください)
「温泉に入ってるときだけならいいよ」
ようやく自由に動くことができる。
手も動くし足も動ける。
石像になっているのに動けるのが不思議だ。
(気持ちいいです・・・この身体に染み込むようです)
「身体は石像になっても温泉の良さはわかるんだね」
(癒されます。
最後まで残れてよかったです)
「ルール説明書の中に露天風呂についても書かれていたんだ。
国を設定した時に王のみが使える精神回復付きの露天風呂だよ。
王になると精神汚染値が蓄積して一定以上になるとシステムに称号「石の心」を与えられ強制的に魂を石化されて行動を強制的に封じられてしまうの。
今のエリーゼさんみたいにね。
かなりというか上限振りきちゃってるよ?
相当重症だよ?」
(みなさん全員に裏切られてしまってどうしていいか分からずに・・・)
「ごめんね。精神的に追い詰めちゃって。
エリーゼさんと最初から協力すればよかったのに楽しくなちゃってその考えがなかったよ。
みんなに裏切られるの辛かったでしょ?」
(仕方ないですよ、これは戦いだったんですから。
私はルミナスさんと競えてこうして最後に話すことができて満足です。
条件付きではありますけどようやく自由に動ける身体になれましたしなんだか心の重みがなくなった気がします)
称号「心の解放」を獲得しました。
対象エリーゼの精神負荷が解消されました。
称号「石の心」が消滅しました。
以後心身の管理はくれぐれも気をつけてください。
(あっ称号が消えました)
「そうみたいだね。
やっぱりこのゲームすごいよ。
ルールの一部にわざと抜け道を作ってるけど全部読み込まないとわかんないもん」
(まさかあの短時間であれを全部読んで理解したのですか?!)
「そうだよ。
その上でエリーゼさんを仮想敵と想定して無力化させる石化拘束コンボを思いついたの。
確実に称号「石の心」を獲得するように仕向けてね」
コンコンコン
(ルミナスさん何を?!)
「やっぱり身体は芯まで完全に固まってしまってるね。
材質はもうただの金剛大理石だね。
強力な永久石化処理をされて全然動けなかったでしょう?」
(追加で称号も付与されてしまってどうすることもできませんでした)
「本来なら月の光を一定量浴びれば元に戻れる設定なんだけど種族も変わって称号も重複してるからシステム上半永久的に石像にされてしまうの」
(そういえば私、石像にされた時に人権を剥奪されました・・・)
「種族が石像に変わちゃったから物品扱いになるからね。
それが常態化したんだと思うよ。
怪しいと思ったけどちょっとした賭けだったんだよね。
種族が石像の場合元に戻れなくなるんじゃないかってね」
(そうだったんですか)
「結果エリーゼさんはただの石像として物品化判定され人としての当然の権利を失った。
賭けは私の勝ちだったみたいだね。
ご褒美としてしばらくエリーゼさんの身体を堪能させてもらうよ」
(あわわわわ?!)
「抵抗するならまた固めちゃうよ?
それともただの石像に戻りたい?」
(うぅ・・・それは嫌です。
大人しくしています)
「ひんやりしてて柔らかくて気持ちいい。
7日間全然寝てなかったからちょうどいい抱き枕が欲しかったんだよね。
ちょっとだけ仮眠させてもらうね」
(ルミナスさん?)
「スゥ・・・スゥ・・・」
どうやら本当に寝てしまったようだ。
石像化した私に抱きついたままである。
物品として管理されていればそれはもう支配下に置かれたのと同等だ。
今の私はただの石像でルミナスさんの所有物だ。
接触し了承を得られれば情報を読み取ることができるはずだ。
(ルミナスさんの戦闘記録を全部見せてください)
「んー?いいよー。
スゥスゥ・・・」
やったこれでルミナスさんの強さの解明ができる。
温泉にいる限りは動ける許可をもらえたしなんとか見ることができそう。
ルミナスさんの戦闘記録だ。
開始10分でアイリスとシェリアを討伐している。
金貨2000枚を拾った?
間違いない。これは2人の所持金だ。
そんな抜け道があったなんて?!
3日目までは討伐と遺跡や補給箱を探索していた。
神剣を探していたようだ。
資金は一部を残し戦闘力と機動性を高めて最効率化を図っていた。
食料は現地の生徒を襲撃し全て略奪。
私が神剣を手にした瞬間に遺跡の攻略はキッパリ諦め私を仕留めるために戦力の上昇を最優先したらしい。
4日目の初めての衝突は本隊じゃなかったんだ。
ほんの先兵に過ぎなかった・・・
その時には既に総戦闘力50000に膨れ上がり手がつけられないまで上がっていた。
逃亡を許したのは私に同盟で取り込ませ足を引っ張らすルミナスさんが仕掛けた人脈の毒だった。
私はこの時に既に策にはまってしまったらしい。
牽制しながら都市を最大効率まで引き上げ一気に戦力を増強する。
そして永久石化の呪いをかけられ私は全ての行動を封じられてしまう。
私の精神汚染値の上限を振り切らせ称号「石の心」を獲得するようにしむけ確実に封印する。
その後、宣戦布告を行い連合国を全壊にさせる。
そのあとは裏切った生徒と属国同盟を結び領地に向かわせ村人に襲撃させる。
全てが計算し尽くされていた。
思えばこのゲームで助けてくれたのはルミナスさんだけだ。
最後に私を救い出してくれた。
「うーんよく寝た」
(おはようございます)
そういえばエリーゼさんもご褒美が必要だよね」
(え?!私にもご褒美もらえるんですか?!)
「全身ツルツルピカピカに磨いてあげるよ。
さっき最高級の研磨剤を見つけたんだ。
私のおもちゃ・・・じゃなかった石像にとって最高のご褒美でしょ?
私の最高の石像作品に仕上げてあげるよ」
(それ絶対ご褒美じゃない?!
今おもちゃって・・・)
「私の可愛い石像さん。
いまから磨き終わるまで動くの禁止だよ」
カチコチカチコチ・・・
(身体が固まって?!)
「フフフ・・・どこから磨こうかな?
やっぱりその大きな胸からかな?」
(ちょっとやめ・・・
あーーーーーーーー?!)
エリーゼ(石像)に対し最上級の鏡面加工処理がされました。
称号「最高の石像作品」を獲得しました。
月の光に照らされ気づいたら意識が戻っていた。
残りはあと3時間程度だ。
みんなはあれから戻ってこない。
私は石像にされ動けないまま王座に座ったままだった。
カツンカツンカツン・・・
(足音が聞こえてくる・・・誰か戻ってきてくれたの?!)
だがほんの僅かな希望は一瞬にして砕け散る。
「ここが連合国の王の間か。
よく整備ができてるね。
ふふふ・・・エリーゼさん。
ようやく会えましたね」
(ルミナスさん?!)
「おっと石像化してて話せないんだったね。
私との意思伝達は許可してあげるよ。
話してみて」
(・・・ルミナスさん聞こえますか?)
「聞こえているよ」
(戦況はどうなったんですか?)
「連合国の裏切り者のみんなは完全に駆除しました。
裏切り者は生かす価値がないからね。
さっきようやく最後の1人を討伐したところだったんだよ。
あとは石化したあなたを私の所有物に登録して契約してしまえばこの戦いも終了です」
(そうですか・・・)
「エリーゼさん、石像として私の所有物になれ。
沈黙は了承と取らせてもらうよ」
(完敗です・・・降伏します)
対象エリーゼ(石像)はルミナスの所有物になりました。
「やったついにエリーゼさんを手に入れたぞ?!
フフフ・・・見事に可愛い石像さんになってしまっていますね。
ようやく私の物になってくれましたね。
色んな称号がおまけで付いてますよ」
(見えるんですか?!)
「そりゃもう私の所有物だからね。
その神剣、最初の3日間必死に探してたんですよ?
エリーゼさんが手に入れちゃったから予定より早く帝国を作りましたがね」
(そうだったんですか・・・)
「お風呂入ろうよ。
1週間も入れないのは流石にこたえるからね。
制服は邪魔だから勝手に脱がさせてもらうよ」
(でも私、王座に固定されてしまって・・・)
「もう私の所有物だから自由に持ち運びできるの。
ずっと王座に座りっぱなしだったんでしょ?
せっかくだから城の機能を見にいこうよ」
私は今ルミナスさんに服を全て脱がされお姫様抱っこされて移動している。
石像に服はいらないと言われて全て没収されてしまった。
追加で軽量化の呪いと柔軟化の呪いをかけられてしまった。
完全に石像化しているので自分で動くことはできないがルミナスさんが触れて許可をもらってる間だけ自由に動かせるようになった。
ルミナスさんのお陰でようやく自由な身体を手に入れることができた。
しかしすぐさま固められてしまった。
お姫様抱っこされてるのは動く許可がもらえなかったからである。
ルミナスさんは新しいおもちゃを手に入れて嬉しそうな顔をしている。
(私はまたおもちゃにされようとしている・・・
でも機嫌を損ねたら許可もらえないしここは従うしかないかな)
連合国の城の中は初期設定をしただけで詳しくは見ることができていなかった。
詳しくはルール説明書の217ページに記載されているそうだ。
私は時間が足りず200ページまでしか確認することが出来なかった。
「ここが厨房だよ。
兵士の満腹度と士気の上昇をあげる効果があるんだ。
魔物の肉を提供すれば全体戦力値の強化にもつながるんだよ。
222ページに書いてるよ」
(知らなかった・・・)
「次は訓練所だね。
ここでは兵士の種類を選択して戦術を反映することができるよ。
直接指揮しなくてもここで教えてあげれば遺跡でも魔物討伐でも対人戦でも勝手にやってくれるよ。
これは231ページに書いてるよ。
私の場合は傭兵稼業状態だったから直接全部指揮してたけどなかなか疲れるんだよね。
帝国を組織した後には牽制用で国境付近に配置して攻めさせたんだよ」
(じゃあ私たちが最初戦ってたのは?!)
「あれは戦術を組み込んだ兵士だよ。
実戦投入はあれが初めてだったからね。
ある程度損害を受けるか一定時間経ったら撤退するように指示してたんだ。
資金は十分だったし勝てればいいかなぐらいだったから。
それに神剣の性能もじっくり見ることができたしね」
(!!!)
(ルミナスさんにあの時点でこちらの手札を見せてしまっていったんだ・・・迂闊だった)
「あとはエリーゼのところに残りの生徒が集まり連合国を組織したところで最大戦力であるエリーゼさんを永久に石像にして無力化する。
これで内部分裂を起こして指示系統を崩壊させる。
エリーゼさんの行動は常時確認してたんだよ?
連合国を組織してからずっと王座に座りっきりだったでしょう?
無茶するからそんなことになっちゃうんだよ?」
(私の行動が常に監視されてた?!)
「ここが露天風呂だよ」
ポチャン
「極楽だー」
(ふぅーーーーーー)
月が照らす絶景の露天風呂だ。
(ルミナスさん私に自由に動く許可をください)
「温泉に入ってるときだけならいいよ」
ようやく自由に動くことができる。
手も動くし足も動ける。
石像になっているのに動けるのが不思議だ。
(気持ちいいです・・・この身体に染み込むようです)
「身体は石像になっても温泉の良さはわかるんだね」
(癒されます。
最後まで残れてよかったです)
「ルール説明書の中に露天風呂についても書かれていたんだ。
国を設定した時に王のみが使える精神回復付きの露天風呂だよ。
王になると精神汚染値が蓄積して一定以上になるとシステムに称号「石の心」を与えられ強制的に魂を石化されて行動を強制的に封じられてしまうの。
今のエリーゼさんみたいにね。
かなりというか上限振りきちゃってるよ?
相当重症だよ?」
(みなさん全員に裏切られてしまってどうしていいか分からずに・・・)
「ごめんね。精神的に追い詰めちゃって。
エリーゼさんと最初から協力すればよかったのに楽しくなちゃってその考えがなかったよ。
みんなに裏切られるの辛かったでしょ?」
(仕方ないですよ、これは戦いだったんですから。
私はルミナスさんと競えてこうして最後に話すことができて満足です。
条件付きではありますけどようやく自由に動ける身体になれましたしなんだか心の重みがなくなった気がします)
称号「心の解放」を獲得しました。
対象エリーゼの精神負荷が解消されました。
称号「石の心」が消滅しました。
以後心身の管理はくれぐれも気をつけてください。
(あっ称号が消えました)
「そうみたいだね。
やっぱりこのゲームすごいよ。
ルールの一部にわざと抜け道を作ってるけど全部読み込まないとわかんないもん」
(まさかあの短時間であれを全部読んで理解したのですか?!)
「そうだよ。
その上でエリーゼさんを仮想敵と想定して無力化させる石化拘束コンボを思いついたの。
確実に称号「石の心」を獲得するように仕向けてね」
コンコンコン
(ルミナスさん何を?!)
「やっぱり身体は芯まで完全に固まってしまってるね。
材質はもうただの金剛大理石だね。
強力な永久石化処理をされて全然動けなかったでしょう?」
(追加で称号も付与されてしまってどうすることもできませんでした)
「本来なら月の光を一定量浴びれば元に戻れる設定なんだけど種族も変わって称号も重複してるからシステム上半永久的に石像にされてしまうの」
(そういえば私、石像にされた時に人権を剥奪されました・・・)
「種族が石像に変わちゃったから物品扱いになるからね。
それが常態化したんだと思うよ。
怪しいと思ったけどちょっとした賭けだったんだよね。
種族が石像の場合元に戻れなくなるんじゃないかってね」
(そうだったんですか)
「結果エリーゼさんはただの石像として物品化判定され人としての当然の権利を失った。
賭けは私の勝ちだったみたいだね。
ご褒美としてしばらくエリーゼさんの身体を堪能させてもらうよ」
(あわわわわ?!)
「抵抗するならまた固めちゃうよ?
それともただの石像に戻りたい?」
(うぅ・・・それは嫌です。
大人しくしています)
「ひんやりしてて柔らかくて気持ちいい。
7日間全然寝てなかったからちょうどいい抱き枕が欲しかったんだよね。
ちょっとだけ仮眠させてもらうね」
(ルミナスさん?)
「スゥ・・・スゥ・・・」
どうやら本当に寝てしまったようだ。
石像化した私に抱きついたままである。
物品として管理されていればそれはもう支配下に置かれたのと同等だ。
今の私はただの石像でルミナスさんの所有物だ。
接触し了承を得られれば情報を読み取ることができるはずだ。
(ルミナスさんの戦闘記録を全部見せてください)
「んー?いいよー。
スゥスゥ・・・」
やったこれでルミナスさんの強さの解明ができる。
温泉にいる限りは動ける許可をもらえたしなんとか見ることができそう。
ルミナスさんの戦闘記録だ。
開始10分でアイリスとシェリアを討伐している。
金貨2000枚を拾った?
間違いない。これは2人の所持金だ。
そんな抜け道があったなんて?!
3日目までは討伐と遺跡や補給箱を探索していた。
神剣を探していたようだ。
資金は一部を残し戦闘力と機動性を高めて最効率化を図っていた。
食料は現地の生徒を襲撃し全て略奪。
私が神剣を手にした瞬間に遺跡の攻略はキッパリ諦め私を仕留めるために戦力の上昇を最優先したらしい。
4日目の初めての衝突は本隊じゃなかったんだ。
ほんの先兵に過ぎなかった・・・
その時には既に総戦闘力50000に膨れ上がり手がつけられないまで上がっていた。
逃亡を許したのは私に同盟で取り込ませ足を引っ張らすルミナスさんが仕掛けた人脈の毒だった。
私はこの時に既に策にはまってしまったらしい。
牽制しながら都市を最大効率まで引き上げ一気に戦力を増強する。
そして永久石化の呪いをかけられ私は全ての行動を封じられてしまう。
私の精神汚染値の上限を振り切らせ称号「石の心」を獲得するようにしむけ確実に封印する。
その後、宣戦布告を行い連合国を全壊にさせる。
そのあとは裏切った生徒と属国同盟を結び領地に向かわせ村人に襲撃させる。
全てが計算し尽くされていた。
思えばこのゲームで助けてくれたのはルミナスさんだけだ。
最後に私を救い出してくれた。
「うーんよく寝た」
(おはようございます)
そういえばエリーゼさんもご褒美が必要だよね」
(え?!私にもご褒美もらえるんですか?!)
「全身ツルツルピカピカに磨いてあげるよ。
さっき最高級の研磨剤を見つけたんだ。
私のおもちゃ・・・じゃなかった石像にとって最高のご褒美でしょ?
私の最高の石像作品に仕上げてあげるよ」
(それ絶対ご褒美じゃない?!
今おもちゃって・・・)
「私の可愛い石像さん。
いまから磨き終わるまで動くの禁止だよ」
カチコチカチコチ・・・
(身体が固まって?!)
「フフフ・・・どこから磨こうかな?
やっぱりその大きな胸からかな?」
(ちょっとやめ・・・
あーーーーーーーー?!)
エリーゼ(石像)に対し最上級の鏡面加工処理がされました。
称号「最高の石像作品」を獲得しました。
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