魔王の右腕 ～平和に向けての巡り旅～

秋の味覚

「「「ルーゼ先生おはようございます」」」
「あれ？もう動けるようになったんだ？」
「身体強化で無理やり動かしています。
切れちゃうとまだ動きがぎこちないです」
「じゃあ3割のまま維持して今日はリハビリがてら訓練しようか」
「野菜スープには魔力回復薬とエリクサー入れてるから残さず飲んでね」
「「「わかりました」」」


3人で組手をやらせている。
まだ本調子じゃないみたいだ。
でも身体強化の加減を知るにはいい訓練になりそうだ。
ストレッチをやってから徐々に慣らしていく

「余力をある程度残して戦わないとこの前みたいなことになるよ」
「「「はいっ」」」

3人とも危機意識を持ったのか訓練に順従的だ。
エリーゼさんは身体強化が使えない戦いに慣れているのか身体強化無しでは3人より一枚上手だ。
何より尻尾が使えるので攻撃への展開が速い。

「3人とも連携が取れてきていい感じですよ」
「おやつにしよう。
今日はガーデンで撮れた秋の味覚だよ」

遺伝子改造した栗に葡萄に焼き芋など盛り沢山だ。

「美味しいですねこれ」
「砂糖も使ってないのにこんなに甘いんだ」
「焼き芋美味しいね」
「まぁ時々エリクサーをジョウロであげてたからね。
美味しく育ってよかったよ」
「「「「・・・」」」」

ルーゼ先生は私達が食べてる料理になにかを混ぜてる時がある。
何をいれてるかはわからないが恐らくエリクサー並みに貴重なものであろう。
最近肌の艶が良くなった気がする。
そして4人は考えるのをやめた。
それ以上聞いちゃいけない気がしたからだ。

「さて午後からは身体強化なしの私と鬼ごっこだよ。
場所は学園内で逃げるもよし隠れるもよしうまく環境を利用するんだよ」

訓練は3人が調子を取り戻すまで続けられた。