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竜人族の転校生
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「みんな注目、新しい転校生を紹介するよ」
「本日付けで参りましたエリーゼ・シリウスです。
皆さんよろしくお願いします」
毛先の赤は髪を切られほとんど白髪に近いが額から伸びる金色の双角は只者ではないと思わせる。
黒の制服に白に金刺繍のスカートが特待生の証である。
「竜人族のエリーゼさんは身体のリハビリがてらこの学校に来ました。
個人的な事情で私のゼミで預かることになっています。
みんな仲良くするように」
講義が終わって休憩時間の時だった。
「その角本物ですか?!」
「どこから来たんですか?!」
「好きな食べ物は?!」
エリーゼさんはあっという間に人気者になってしまった。
金曜日に授業が終わって戻るとあの3人が石化されルーゼ先生の部屋に置かれていた。
「魔石化は終わりっと今日は身体強化の指導書を持たせたから理解しておくように」
(((はーい)))
「ルーゼせっ先生・・・」
「言いづらかったら好きに呼んでいいよ?
あのルーぜさん、その・・・針治療をしてもらえないでしょうか?」
「いいよ。報告書まとめたらやってあげるよ」
「すごい報告書の枚数ですね」
「この子達が大樹海で討伐と採取の記録と総合的な評価をしてるんだ。
ただ今回は護衛依頼を受けなかったからCランクに止めようと思っているの。
まだ人との付き合いに関しては経験が足りないからね。
今回の一件で黄昏の風とも関係を持てたからよかったけどね」
「リーダーのレイガードさんは交渉術が得意ですからね」
「さてできたっと、先にお風呂に入っててよ。
後から行くからさ」
「わかりました」
SIDE エリーゼ・リターシア
こんなゆっくりできるお風呂に入れるのはいつ以来だろうか。
リターシア家の長女として生まれたが冒険者に憧れていた。
半ばお父様を剣で打ち倒し黄昏の風に入った。
さまざまな冒険を経てAランクまで上り詰めた。
だが大樹海でジャックハイドに仲間を庇った際に猛毒を受けてしまった。
私はこのまま死んでしまうのだろうか・・・
意識が混濁していた中、急に身体が苦しくなくなった。
死にかけの私を助けてくれたのはルーゼさんだった。
代償として身体は完全石化され動けなくなっていた。
ルーゼさんだけじゃない。連れている3人の魔力量の桁がおかしい。
Sランク冒険者でここまで違うものとは思わなかった。
正直実力はAランクだったがSランクになるまでの才能はないと思っていた。
話は進み私は金剛大理石に身体を作り変えられてしまった。
これは見たことがある・・・錬金術だ。
石化されてしまった私はギルドに帰還した後も動けずにいた。
私をここまで運んでくれた精霊ゴーレムがお世話をしてくれている。
今の状態だと食事も睡眠もいらないらしい。
だが解除してしまうと毒が回ってしまい死んでしまう。
この首輪は私の最後の生命線らしい。
ボロボロだった装備は全て外されゴーレムに全身ツルツルピカピカに念入りに磨かれてしまった。
抵抗できないまま裸のままベットの上に置かれていた。
完全にただの石像扱いにされてしまっている。
複雑な気持ちだが気長に待つしかないらしい。
石化していても魔法は使えたので魔力操作の練習をしながらルーゼさん達が戻ってくるのを待ち続けた。
ルーゼさんが仇を取ってくれた。
ジャックハイドの強力な魔核獣だったらしい。
あの3人の学生さんはルーゼさんの力を借りないで地竜を倒したという。
戦闘面においては既に私より強いと思う。
私もルーゼさんの所で鍛えてもらえれば成長できるかもしれない。
でも私はルーゼさんの学生じゃない・・・
解毒薬を飲んで石化は解いてもらったがなんだか動きがぎこちない。
身体強化を使って無理やり補っていたがルーゼさんに一発でバレてしまった。
治療という名の名目で学園に招待された。
強くなりたいかとの問いかけに強くなりたいと願った。
身を委ねた結果なんと私に角と尻尾が生えてしまった。
種族が竜人族に突然変異してしまったらしい。
まだまともに動けない私はみんなの提案で学園に転入することになった。
角と尻尾のある生活にも慣れてきた。
身体はまだぎこちないけど歩けるぐらいにはなった。
身体強化の完全封印はある国では試練の一環として行われてるらしい。
このチャンス掴んで見せる。
プスッ、プスッ、プスッ
背中に針が次々と刺されていく。
「肩が凝ってるね。最初のうちはあまり無理しすぎないようにね」
「わかりました」
癒される。なんだか・・・眠く・・・なって・・・
「エリーゼさん?」
スゥ・・・
「寝ちゃったか。
睡眠のツボはやっぱり効果あるね」
エリーゼさんは気づかないうちに努力しちゃってる傾向があるから休ませないとね。
「本日付けで参りましたエリーゼ・シリウスです。
皆さんよろしくお願いします」
毛先の赤は髪を切られほとんど白髪に近いが額から伸びる金色の双角は只者ではないと思わせる。
黒の制服に白に金刺繍のスカートが特待生の証である。
「竜人族のエリーゼさんは身体のリハビリがてらこの学校に来ました。
個人的な事情で私のゼミで預かることになっています。
みんな仲良くするように」
講義が終わって休憩時間の時だった。
「その角本物ですか?!」
「どこから来たんですか?!」
「好きな食べ物は?!」
エリーゼさんはあっという間に人気者になってしまった。
金曜日に授業が終わって戻るとあの3人が石化されルーゼ先生の部屋に置かれていた。
「魔石化は終わりっと今日は身体強化の指導書を持たせたから理解しておくように」
(((はーい)))
「ルーゼせっ先生・・・」
「言いづらかったら好きに呼んでいいよ?
あのルーぜさん、その・・・針治療をしてもらえないでしょうか?」
「いいよ。報告書まとめたらやってあげるよ」
「すごい報告書の枚数ですね」
「この子達が大樹海で討伐と採取の記録と総合的な評価をしてるんだ。
ただ今回は護衛依頼を受けなかったからCランクに止めようと思っているの。
まだ人との付き合いに関しては経験が足りないからね。
今回の一件で黄昏の風とも関係を持てたからよかったけどね」
「リーダーのレイガードさんは交渉術が得意ですからね」
「さてできたっと、先にお風呂に入っててよ。
後から行くからさ」
「わかりました」
SIDE エリーゼ・リターシア
こんなゆっくりできるお風呂に入れるのはいつ以来だろうか。
リターシア家の長女として生まれたが冒険者に憧れていた。
半ばお父様を剣で打ち倒し黄昏の風に入った。
さまざまな冒険を経てAランクまで上り詰めた。
だが大樹海でジャックハイドに仲間を庇った際に猛毒を受けてしまった。
私はこのまま死んでしまうのだろうか・・・
意識が混濁していた中、急に身体が苦しくなくなった。
死にかけの私を助けてくれたのはルーゼさんだった。
代償として身体は完全石化され動けなくなっていた。
ルーゼさんだけじゃない。連れている3人の魔力量の桁がおかしい。
Sランク冒険者でここまで違うものとは思わなかった。
正直実力はAランクだったがSランクになるまでの才能はないと思っていた。
話は進み私は金剛大理石に身体を作り変えられてしまった。
これは見たことがある・・・錬金術だ。
石化されてしまった私はギルドに帰還した後も動けずにいた。
私をここまで運んでくれた精霊ゴーレムがお世話をしてくれている。
今の状態だと食事も睡眠もいらないらしい。
だが解除してしまうと毒が回ってしまい死んでしまう。
この首輪は私の最後の生命線らしい。
ボロボロだった装備は全て外されゴーレムに全身ツルツルピカピカに念入りに磨かれてしまった。
抵抗できないまま裸のままベットの上に置かれていた。
完全にただの石像扱いにされてしまっている。
複雑な気持ちだが気長に待つしかないらしい。
石化していても魔法は使えたので魔力操作の練習をしながらルーゼさん達が戻ってくるのを待ち続けた。
ルーゼさんが仇を取ってくれた。
ジャックハイドの強力な魔核獣だったらしい。
あの3人の学生さんはルーゼさんの力を借りないで地竜を倒したという。
戦闘面においては既に私より強いと思う。
私もルーゼさんの所で鍛えてもらえれば成長できるかもしれない。
でも私はルーゼさんの学生じゃない・・・
解毒薬を飲んで石化は解いてもらったがなんだか動きがぎこちない。
身体強化を使って無理やり補っていたがルーゼさんに一発でバレてしまった。
治療という名の名目で学園に招待された。
強くなりたいかとの問いかけに強くなりたいと願った。
身を委ねた結果なんと私に角と尻尾が生えてしまった。
種族が竜人族に突然変異してしまったらしい。
まだまともに動けない私はみんなの提案で学園に転入することになった。
角と尻尾のある生活にも慣れてきた。
身体はまだぎこちないけど歩けるぐらいにはなった。
身体強化の完全封印はある国では試練の一環として行われてるらしい。
このチャンス掴んで見せる。
プスッ、プスッ、プスッ
背中に針が次々と刺されていく。
「肩が凝ってるね。最初のうちはあまり無理しすぎないようにね」
「わかりました」
癒される。なんだか・・・眠く・・・なって・・・
「エリーゼさん?」
スゥ・・・
「寝ちゃったか。
睡眠のツボはやっぱり効果あるね」
エリーゼさんは気づかないうちに努力しちゃってる傾向があるから休ませないとね。
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