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強化遠征2日目
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朝日が登る。
3人が目を覚まし始める。
「「「ルーゼ先生おはようございます」」」
「おはようみんな。よく眠れたかな?」
「いつものベットが恋しいですけどテントで寝るのも悪くないです」
「アイリスも大丈夫?」
「少し寝たおかげで調子がいいです」
「朝ごはんにしようか」
買ってきたパンに目玉焼きとオークベーコンに野菜スープだ。
「この腕輪やっぱりすごいです。
入れたものの保存が効くなんて・・・」
「薬草の採取にも使えるように想定してたからね。
魔力量が増えれば容量も増えるからもっと好きなものを入れられるよ」
さらに森の奥へと進む。
「オーガがいますね。
数は5体、武装は剣持が3体でうち1体が大剣です」
「作戦は?」
「誘い出して一体ずつ始末してしまいましょう。
オーガは我が強く連携はしない連中だと聞いています」
ガサッ
「グォ?」
一体ずつ確実に離していく。
アイリスとルミナスの連携コンボだ。
遮断結界で音を封じ背後から首を切り落とす。
慣れるまでが難しい技だ。
また1体、また1体と削っていく。
残るは大剣を持ったオーガだけだ。
仲間が戻ってこないから警戒をあげたのだろう。
1体だけなら問題ない。
こっちには絶対防御のシェリアがいるんだから。
「グォオ?」
「こっちだウスノロ」
小石がオーガの頭に当たる。
「グォオオオ?!」
頭に血が上って突撃してきた。
大剣の振りかざしが大振りになる。
剣で弾いて受け流していく。
そして小石をもう一発撃ち込む。
「グガァアアアアアア?!」
力任せに剣を振るうがシェリアは全て弾き返している。
「グゥ・・・ハァハァ・・・」
対してシェリアは澄ました顔でオーガを見つめる。
「・・・グガァ」
オーガが剣を手放した。
負けを認めてしまったらしい。
それは死を受け入れるということだ。
「あなたのことは忘れないわ。
私の力になってもらう」
ザシュッ
「戦闘もうまくこなしているね。シェリアもみんなもよかったよ」
「魔石取り込んでいいですか?!」
「いいよ、オーガは肉体面への強化がかかるから
アイリスやシェリアには都合がいいかもしれないね」
「よしこの調子でこのあたりのオーガを狩り尽くすよ」
「「「おーーー」」」
オーガが水辺の一帯で拠点を構えていた。
「数が多いですね」
「ほらあれオークじゃない?」
「何体かが狩りに行ってみんなで分け与えるようですね」
「子供のオーガもいるね・・・」
「人の営みと同じでも相手はオーガ。
殺された冒険者だっている。
オーガにとって人肉はご馳走よ。
わかりあうことはないわ」
この子達は優しすぎるところがある。
自分で考えて決断してもらわなければ戦いで余計な感情が入ってしまう。
「殲滅しましょう。跡形もなく」
「プランKを実行した後、残っているオーガを一撃で葬ります。
実行は夜12:00に仕掛けます。各自それまで偵察・休息を取るように」
「「了解」」
「ルーゼ先生、昨日のオーク肉は使っていいでしょうか?」
「いいよ。好きにするといいよ」
「このオーク肉に睡眠液を染み込ませます」
自分たちの食料だけしか用意してこなかったかと思ってたけど使えそうなものを用意してきたようだ。
「アイリス、目のつきそうなところにばら撒いてもらえる?」
「わかった」
「シェリア、拠点の状況はどう?」
「捕まっている人間はいないみたい。
ただ武器のほかに防具を着ている個体も何体かいるみたい。
それにさっきから拠点の家みたいなところで反応している奴が動こうとしないの」
「オーガにオーガジェネラルが複数・・・
オーガキングの可能性が高いですね。
夜襲して部下を全滅させたら一回引きましょう。
装備がわからない以上明るいうちに3人で攻めましょう」
「了解っと」
「あっアイリスがばら撒いたオーク肉を運んできたみたいだね」
「あとは勝手に寝てくれるのを待つだけだね。
私達も軽く食事をして夜に備えましょう」
ここまではいい判断だ。しっかり状況を理解している。
だがまだ合格点とは行かないな。
さてオーガキングのなりかけ『魔核獣』相手にどう戦うかな?
月が昇り夜中である。
オーガ達は皆眠っているようだ。
「魔力探知には動いている個体はいないみたいです」
「昼間に言った作戦は忘れないでね。
各自散開してオーガを全滅させる。
何かあれば勇者リンクで対応しましょう」
「「了解」」
みんな武器の形状を変え、ナイフに持ち替えた。
魔力探知はマスターできれば暗闇の中でも自由に動ける。
昼間談笑していたオーガを1匹づつ眠ってる首筋に一撃を入れ抹殺していく。
ジェネラルは鎧の隙間を狙い致命傷を与えてその場から離れた。
だが家にいると思われるオーガキングは一向に出てこない。
「確実に全員やったけど気づかないのかな?」
「魔法を一発ぶち込んでみましょうか」
「それで倒せればよし、倒せなければ撤退して朝に仕切り直しよ」
「暴風よ全てを切り刻め。エアロブラスター」
ルミナスが発射体制に入る。
暴風の塊が頭上からオークキングに向かって振りかざされる。
「これで確実にバラバラでしょう」
「・・・まだよ?!生きてる?!」
「え?」
「グォオオオオオオオオオオオオオオオ?!」
「「「うぅ?!」」」
「グガァアアアアアアッツツツツ」
バリバリボリボリ
「オーガキングがオーガを食っている?!」
「傷が再生している?!」
「オーガキングにそんな能力は・・・まさか魔核獣?!」
「撤退するよ。奴の狙いは魔石よ」
再生されるのは悔しいが作戦を練りなおす必要がある。
「グォオオオオオオオオオオオオオオオ」
あんな圧倒的なプレッシャーは初めてだった。
私達は撤退するしかなかった。
「「「・・・ルーゼ先生ただいま戻りました」」」
「どうだった?」
「オーガキングを残して全滅させましたがそのオーガキングが魔核獣だったようで他のオーガの魔石は奪われてしまいました・・・」
「なるほどね・・・藪を突いたら蛇が出ちゃったわけか」
「さて魔核獣の特徴はわかる?」
「通常個体より約3倍は強いと聞きます」
「強力な再生能力と魔核石をどうにかしない限り首を刎ねても再生すると」
「うん、あとはこれは今までの経験だけど同種族を共食いするの。
元々強い個体が突然変異でなるらしいんだけど理性が残っている間はなんとかなるんだけどストッパーが外れると魔核獣化するの。
あなたたちは最後のストッパーを不用意な作戦ミスで破壊してしまったのよ」
「「「すみませんでした」」」
「さっき3倍と言ったけど成り立ては精々2倍よ。
魔石を喰らってる量が少ないからね。
別に謝らなくていいのよ。
どちらにしても発生するのは時間の問題だったようだしね」
『自分の責任は自分で果たせ。それが冒険者だ』
「今回は3人だけで倒してみせなさい」
「「「わかりました」」」
3人が目を覚まし始める。
「「「ルーゼ先生おはようございます」」」
「おはようみんな。よく眠れたかな?」
「いつものベットが恋しいですけどテントで寝るのも悪くないです」
「アイリスも大丈夫?」
「少し寝たおかげで調子がいいです」
「朝ごはんにしようか」
買ってきたパンに目玉焼きとオークベーコンに野菜スープだ。
「この腕輪やっぱりすごいです。
入れたものの保存が効くなんて・・・」
「薬草の採取にも使えるように想定してたからね。
魔力量が増えれば容量も増えるからもっと好きなものを入れられるよ」
さらに森の奥へと進む。
「オーガがいますね。
数は5体、武装は剣持が3体でうち1体が大剣です」
「作戦は?」
「誘い出して一体ずつ始末してしまいましょう。
オーガは我が強く連携はしない連中だと聞いています」
ガサッ
「グォ?」
一体ずつ確実に離していく。
アイリスとルミナスの連携コンボだ。
遮断結界で音を封じ背後から首を切り落とす。
慣れるまでが難しい技だ。
また1体、また1体と削っていく。
残るは大剣を持ったオーガだけだ。
仲間が戻ってこないから警戒をあげたのだろう。
1体だけなら問題ない。
こっちには絶対防御のシェリアがいるんだから。
「グォオ?」
「こっちだウスノロ」
小石がオーガの頭に当たる。
「グォオオオ?!」
頭に血が上って突撃してきた。
大剣の振りかざしが大振りになる。
剣で弾いて受け流していく。
そして小石をもう一発撃ち込む。
「グガァアアアアアア?!」
力任せに剣を振るうがシェリアは全て弾き返している。
「グゥ・・・ハァハァ・・・」
対してシェリアは澄ました顔でオーガを見つめる。
「・・・グガァ」
オーガが剣を手放した。
負けを認めてしまったらしい。
それは死を受け入れるということだ。
「あなたのことは忘れないわ。
私の力になってもらう」
ザシュッ
「戦闘もうまくこなしているね。シェリアもみんなもよかったよ」
「魔石取り込んでいいですか?!」
「いいよ、オーガは肉体面への強化がかかるから
アイリスやシェリアには都合がいいかもしれないね」
「よしこの調子でこのあたりのオーガを狩り尽くすよ」
「「「おーーー」」」
オーガが水辺の一帯で拠点を構えていた。
「数が多いですね」
「ほらあれオークじゃない?」
「何体かが狩りに行ってみんなで分け与えるようですね」
「子供のオーガもいるね・・・」
「人の営みと同じでも相手はオーガ。
殺された冒険者だっている。
オーガにとって人肉はご馳走よ。
わかりあうことはないわ」
この子達は優しすぎるところがある。
自分で考えて決断してもらわなければ戦いで余計な感情が入ってしまう。
「殲滅しましょう。跡形もなく」
「プランKを実行した後、残っているオーガを一撃で葬ります。
実行は夜12:00に仕掛けます。各自それまで偵察・休息を取るように」
「「了解」」
「ルーゼ先生、昨日のオーク肉は使っていいでしょうか?」
「いいよ。好きにするといいよ」
「このオーク肉に睡眠液を染み込ませます」
自分たちの食料だけしか用意してこなかったかと思ってたけど使えそうなものを用意してきたようだ。
「アイリス、目のつきそうなところにばら撒いてもらえる?」
「わかった」
「シェリア、拠点の状況はどう?」
「捕まっている人間はいないみたい。
ただ武器のほかに防具を着ている個体も何体かいるみたい。
それにさっきから拠点の家みたいなところで反応している奴が動こうとしないの」
「オーガにオーガジェネラルが複数・・・
オーガキングの可能性が高いですね。
夜襲して部下を全滅させたら一回引きましょう。
装備がわからない以上明るいうちに3人で攻めましょう」
「了解っと」
「あっアイリスがばら撒いたオーク肉を運んできたみたいだね」
「あとは勝手に寝てくれるのを待つだけだね。
私達も軽く食事をして夜に備えましょう」
ここまではいい判断だ。しっかり状況を理解している。
だがまだ合格点とは行かないな。
さてオーガキングのなりかけ『魔核獣』相手にどう戦うかな?
月が昇り夜中である。
オーガ達は皆眠っているようだ。
「魔力探知には動いている個体はいないみたいです」
「昼間に言った作戦は忘れないでね。
各自散開してオーガを全滅させる。
何かあれば勇者リンクで対応しましょう」
「「了解」」
みんな武器の形状を変え、ナイフに持ち替えた。
魔力探知はマスターできれば暗闇の中でも自由に動ける。
昼間談笑していたオーガを1匹づつ眠ってる首筋に一撃を入れ抹殺していく。
ジェネラルは鎧の隙間を狙い致命傷を与えてその場から離れた。
だが家にいると思われるオーガキングは一向に出てこない。
「確実に全員やったけど気づかないのかな?」
「魔法を一発ぶち込んでみましょうか」
「それで倒せればよし、倒せなければ撤退して朝に仕切り直しよ」
「暴風よ全てを切り刻め。エアロブラスター」
ルミナスが発射体制に入る。
暴風の塊が頭上からオークキングに向かって振りかざされる。
「これで確実にバラバラでしょう」
「・・・まだよ?!生きてる?!」
「え?」
「グォオオオオオオオオオオオオオオオ?!」
「「「うぅ?!」」」
「グガァアアアアアアッツツツツ」
バリバリボリボリ
「オーガキングがオーガを食っている?!」
「傷が再生している?!」
「オーガキングにそんな能力は・・・まさか魔核獣?!」
「撤退するよ。奴の狙いは魔石よ」
再生されるのは悔しいが作戦を練りなおす必要がある。
「グォオオオオオオオオオオオオオオオ」
あんな圧倒的なプレッシャーは初めてだった。
私達は撤退するしかなかった。
「「「・・・ルーゼ先生ただいま戻りました」」」
「どうだった?」
「オーガキングを残して全滅させましたがそのオーガキングが魔核獣だったようで他のオーガの魔石は奪われてしまいました・・・」
「なるほどね・・・藪を突いたら蛇が出ちゃったわけか」
「さて魔核獣の特徴はわかる?」
「通常個体より約3倍は強いと聞きます」
「強力な再生能力と魔核石をどうにかしない限り首を刎ねても再生すると」
「うん、あとはこれは今までの経験だけど同種族を共食いするの。
元々強い個体が突然変異でなるらしいんだけど理性が残っている間はなんとかなるんだけどストッパーが外れると魔核獣化するの。
あなたたちは最後のストッパーを不用意な作戦ミスで破壊してしまったのよ」
「「「すみませんでした」」」
「さっき3倍と言ったけど成り立ては精々2倍よ。
魔石を喰らってる量が少ないからね。
別に謝らなくていいのよ。
どちらにしても発生するのは時間の問題だったようだしね」
『自分の責任は自分で果たせ。それが冒険者だ』
「今回は3人だけで倒してみせなさい」
「「「わかりました」」」
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