72 / 133
白金の剣と別れ
しおりを挟む
しっかり休養を取った後、再びドルバの元にやってきた。
ドルバの執務室は古代の書物の山だった。
「おう、ルーゼにシヅキ待っていたぞ」
「すごい本の山だね」
「全て遺跡から出たものを俺が持ち出した。
この国の奴ら鍛治することしか頭がねぇから技術が進歩しないんだわ」
『古代の剣術に炉の作成方法か』
「お前さんのおかげで火山も鎮圧されたし採掘も無事再開して順調に金属の価格も落ちついてきている」
ドルバは一冊の本を取り出して来た。
「こいつなんだがな・・・」
『これはホワイトミスリルの製造方法だな。
ミスリルに光魔石を粉末にしたものを白銀と混ぜを指定した熱温度で1時間加熱するとできるらしい。
魔石次第によって色々と応用がききそうだ」
「早速作ってみるか」
カーン、カーン、カーン
「こいつがホワイトミスリルか?」
『光属性に特化したミスリルだな。強度もかなりありそうだ』
「早速組み込んでみるか。
その純ミスリル剣もガタが来てるだろう?」
「だいぶ使って来たからね。
思い出のある品だよ」
「せっかくだ。打ち直してやろう」
『ルーゼも成長して軽くなってきてたからな。
ちょうどいいだろう』
「じゃあお願いします」
「最高のものを作ってやるよ」
私の純ミスリル剣にホワイトミスリルと緋色金を3割混ぜた白金に輝く剣だ。
名前は白金剣ルミヴァシス
思い出が引き継がれた私の剣だ。
ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ
「精霊神紋も勝手に出てこない。
いい感じだね」
『メタルスライムの核はあるか?』
「一応素材としてならあるがどうするんだ?」
『ちょっとした思いつきだよ。
こいつは治療用に開発したミスリル繊維だ。
布のようだが魔力を込めると形状が固定される』
「ほぅ・・・防具にも使えそうだな」
『ルーゼの防具にもこれの応用がされているらしい。
こればかりは複雑すぎて解読できてないところがあるがな』
ミスリル、闇属性の魔石、黒銀、メタルスライムの核を錬金融合する
「こいつは黒いスライムか?」
『ダークミスリルマターとでもいうべきかな?
金属だがそいつは生きている。
従わせる必要がある』
「平和的にいければいいがな
ふむふむ・・・なるほどな」
『わかったか?』
「こいつは魔力をくれれば従うそうだ。
形を自在に変え戦えるらしい」
『じゃあやって見せてくれ』
「よし契約だな。力を見せてくれ」
黒い塊は剣の形に姿を変える。
「ふむ。なかなか良く切れそうだ。打ってないにしては良くできている」
『じゃあ次は鞭にしてみてくれ』
「鞭か・・・おろ?」
『形が安定しないな。
次は一番扱いやすいものを思い浮かべてくれ』
「ふむ・・・」
『ハンマーか』
「こいつは俺の相棒と全く形状も同じだな?
まるでそのまんまのようだ」
『なんとなくわかったぞ。
こいつは持ち主の魔力と周囲の魔力を使って維持しているんだ。
あとはイメージ力だな。
慣れ親しんだものはしっかりとした形になるがイメージ力が不足していると不安定になるといったところか?』
「なるほどな」
『術式も組み込めそうだな。
斬撃付与した魔石だ。
取り込ませてみろ』
「・・・食ったな」
『付与もされたみたいだな』
「恐ろしいものを生み出したな?!
変幻自在に武器に変化しそこらの魔剣よりも強くなるぞ?!」
『だが魔力消費が多いからな身体強化が苦手で魔力量が多いエルフなどには最適性だと思うがな』
「メリットばかりではないな」
文献を元に再現してみたがまだまだ発展予知がありそうだ。
他にも薬草調合に魔法核爆発の実験記録もあったので改竄しておいた。
今の時代に必要ないからだ。
「お前さん次はどこいくんだ?」
「うーんとあっちの方向」
「あっちといえばルクセリナ中立国か?」
「そこに友達の子孫がいるらしいの」
「依頼があればどこへだって行ってやる」
「その時は頼むよ。
じゃあいくね」
『世話になったな』
「おぅ達者でな」
ドルバの執務室は古代の書物の山だった。
「おう、ルーゼにシヅキ待っていたぞ」
「すごい本の山だね」
「全て遺跡から出たものを俺が持ち出した。
この国の奴ら鍛治することしか頭がねぇから技術が進歩しないんだわ」
『古代の剣術に炉の作成方法か』
「お前さんのおかげで火山も鎮圧されたし採掘も無事再開して順調に金属の価格も落ちついてきている」
ドルバは一冊の本を取り出して来た。
「こいつなんだがな・・・」
『これはホワイトミスリルの製造方法だな。
ミスリルに光魔石を粉末にしたものを白銀と混ぜを指定した熱温度で1時間加熱するとできるらしい。
魔石次第によって色々と応用がききそうだ」
「早速作ってみるか」
カーン、カーン、カーン
「こいつがホワイトミスリルか?」
『光属性に特化したミスリルだな。強度もかなりありそうだ』
「早速組み込んでみるか。
その純ミスリル剣もガタが来てるだろう?」
「だいぶ使って来たからね。
思い出のある品だよ」
「せっかくだ。打ち直してやろう」
『ルーゼも成長して軽くなってきてたからな。
ちょうどいいだろう』
「じゃあお願いします」
「最高のものを作ってやるよ」
私の純ミスリル剣にホワイトミスリルと緋色金を3割混ぜた白金に輝く剣だ。
名前は白金剣ルミヴァシス
思い出が引き継がれた私の剣だ。
ザシュッ、ザシュッ、ザシュッ
「精霊神紋も勝手に出てこない。
いい感じだね」
『メタルスライムの核はあるか?』
「一応素材としてならあるがどうするんだ?」
『ちょっとした思いつきだよ。
こいつは治療用に開発したミスリル繊維だ。
布のようだが魔力を込めると形状が固定される』
「ほぅ・・・防具にも使えそうだな」
『ルーゼの防具にもこれの応用がされているらしい。
こればかりは複雑すぎて解読できてないところがあるがな』
ミスリル、闇属性の魔石、黒銀、メタルスライムの核を錬金融合する
「こいつは黒いスライムか?」
『ダークミスリルマターとでもいうべきかな?
金属だがそいつは生きている。
従わせる必要がある』
「平和的にいければいいがな
ふむふむ・・・なるほどな」
『わかったか?』
「こいつは魔力をくれれば従うそうだ。
形を自在に変え戦えるらしい」
『じゃあやって見せてくれ』
「よし契約だな。力を見せてくれ」
黒い塊は剣の形に姿を変える。
「ふむ。なかなか良く切れそうだ。打ってないにしては良くできている」
『じゃあ次は鞭にしてみてくれ』
「鞭か・・・おろ?」
『形が安定しないな。
次は一番扱いやすいものを思い浮かべてくれ』
「ふむ・・・」
『ハンマーか』
「こいつは俺の相棒と全く形状も同じだな?
まるでそのまんまのようだ」
『なんとなくわかったぞ。
こいつは持ち主の魔力と周囲の魔力を使って維持しているんだ。
あとはイメージ力だな。
慣れ親しんだものはしっかりとした形になるがイメージ力が不足していると不安定になるといったところか?』
「なるほどな」
『術式も組み込めそうだな。
斬撃付与した魔石だ。
取り込ませてみろ』
「・・・食ったな」
『付与もされたみたいだな』
「恐ろしいものを生み出したな?!
変幻自在に武器に変化しそこらの魔剣よりも強くなるぞ?!」
『だが魔力消費が多いからな身体強化が苦手で魔力量が多いエルフなどには最適性だと思うがな』
「メリットばかりではないな」
文献を元に再現してみたがまだまだ発展予知がありそうだ。
他にも薬草調合に魔法核爆発の実験記録もあったので改竄しておいた。
今の時代に必要ないからだ。
「お前さん次はどこいくんだ?」
「うーんとあっちの方向」
「あっちといえばルクセリナ中立国か?」
「そこに友達の子孫がいるらしいの」
「依頼があればどこへだって行ってやる」
「その時は頼むよ。
じゃあいくね」
『世話になったな』
「おぅ達者でな」
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる