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ボケは千年、アホは万年

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不死鳥がグレス火山で暴れているらしい。
そのせいで鉱石の採掘はおろか周囲には火山性地震が多発して被害が出ているらしい。
先日Aランク冒険者のパーティが見事返り討ちにあったらしい。
トサカが金色に輝いていたらしい。
それを聞いてかシヅキが討伐依頼を受けるように言われたので受けることにした。

「シヅキ飛んじゃダメなの?」
『火山活動の影響で大気が荒れている。
この状態で飛ぶのは厳しいな』
「むぅ・・・」

金色のトサカで思い出したがあの不死鳥だ。
あいつは何をやっても死なないから魔力が溜まると調子をこき出す。
1000年前に魔王と俺でハゲフェニックスにしてやったのにもう忘れてやがる。

不死鳥の羽根は最上級素材として使える。
ルーゼのスカートもあいつの素材で作ったものだ。



グレス火山の山頂に来た。

「キィイイイイイイイイ?!
俺様は最強だーーー」
「ルーゼ、熱いの我慢してあいつの羽根を毟ったら1日だけ好きなものを出してやる』
「本当?!
くたばれ焼き鳥、麻痺の邪眼」

ひこうタイプにでんきタイプは効果抜群だ。

「身体が動かん?!おのれ?!」

「あれ?なかなか死なないな?
おやつ、おやつ待っててね私のおやつ
わーい毟るの楽しい」

まるでバリカンで刈られる羊のように一方的だ。

「やめろ?!何故身体が動かん?!
その眼まさか魔王の右腕の?!」
『ようやく思い出したかボケフェニックス』
「この悪魔めぇえええ?!
1000年前の恨み今こそ晴らしてやる?!」
『全く同じ状況のやつが言う言葉かよ・・・』

ルーゼに全て羽根を毟られてハゲフェニックスになって土下座している不死鳥がいた。

「すみませんでした。
もう二度と暴れたりはしません」
『今度暴れたら鳥籠にぶち込んで毎日羽根を毟しってやるからな。
調子こくんじゃないぞ?』

ものすごい勢いで首を縦に振る。

『とっとと火山を鎮圧してこい』
「では失礼いたします?!」

これで火山も落ち着くだろう。
「依頼達成だね。
汗かいちゃった。早くお風呂に入りたい」




宿屋に戻ってきた。
夕食も食べてしまった。

「シヅキ早く苺のケーキだしてよ。ホールで?」
『なんだもう使うのか?』
「このために頑張ったんだから」
『仕方ないやつだな』

(ルーゼ、うかつだったな。
俺は一日と言ったんだ。
朝から楽しめばもっと長く食べられたのにな。
残念だがあと5分で時間切れだ)

「もっとケーキだして」
『俺は1日と言ったんだ。24時を過ぎてるから終了だな』
「・・・しまったぁああああ?!」

ようやく気づいたか自分の失態に。

「私のケーキ生活がぁ?!」
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