66 / 133
吸血鬼の旅人
しおりを挟む「誰か倒れてる」
「血が足りない・・・」
『こいつは吸血鬼のようだな。
日中を克服できるということはかなり上位の個体のようだな』
「ネメシスお嬢様のためにもここで死ぬわけには・・・」
「仕方ない」
『ルーゼどうするつもりだ?』
「血を分け与えてあげる。
痛いのは嫌だけど見捨てられない」
剣で腕を斬り血をコップに流す
『もういいだろう止血しろ』
「私の血だよ。飲むといいよ」
「ありがとうございます・・・」
ゴクゴク・・・
「?!?!?!」
「私の血不味かった?」
「いえ、なんと濃密な魔力の籠った血だろうか。
実にうまい」
さっきまで行き倒れに近かった姿はどこへやら
「お名前を伺っても?」
「私はルーゼリア・ジュレイド。
こっちはシヅキだよ」
「血の恵みに感謝します。
私はミシュレッド・オルティブ、スカーレッド家の執事をしております。
しかし凄まじい回復量ですね。
持病の腰痛もすっかり良くなりました」
『そりゃあそうだ。ルーゼの血はあらゆる病気や毒に抗体があるからな』
もしやこのお方ならば・・・
「よろしければ急ぎ我が吸血鬼の国アレクディアに来ていただけないでしょうか?」
『アレクディアね・・・流石に遠すぎるな』
「ならば血をもらえないでしょうか
とあるお方に飲まさせてあげたいのです。
何か望まれるものがあればお出ししましょう。
魔石なんかどうでしょう?」
『収納袋か?遺跡の発掘品か?
『こいつは?』
「伯爵級アークデーモンの魔石になります」
『いいなそれ
ルーゼいいか?』
「いいよ」
「この瓶に血をお願いします」
瓶に血を補充していく。
『ルーゼ大丈夫か?』
「ちょっとフラつくけど大丈夫」
『ルーゼの血は貴重だ。
悪用するようなら抹殺しにいくからな』
「ありがたく使わせていただきます。
私は急ぎ国に戻ります。感謝いたします」
その吸血鬼は翼を広げ空へと飛んでいった。
『そういえば吸血鬼の血ももらえばよかったな。惜しいことをしたな』
「なんだか疲れちゃった」
『ちょっと早いが晩御飯にしようか』
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
強奪系触手おじさん
兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
魔皇リリィディアと塔の賢者たち
仁川リア(休筆中)
ファンタジー
カリスト帝国の第一皇女・クラリス・カリスト。
皇女でありながら、大陸で二人しか居ないとされるSSランクハンターの聖騎士だ。
次期皇帝として、帝国を構成する六カ国に住まう六人の賢者たちから「次期皇帝として認められてこい」という無茶ぶりを現皇帝にして母であるディオーレ・カリストから命じられてしまう。
お城の窮屈な生活から脱出して、気ままな一人旅のチャ〜ンス! …とはならず、クラリスの受難が始まったのだった。
これは人を愛し人を呪った、原初の女神の物語――。
※分割話は完結次第、適宜統合しています。
外伝・スピンオフもあります。
『ポンコツ妖精さんは、そろそろ転生をやめにしたい』(完結)
『アルケミストのお姉さんは、今日もヒャッハーがとまらない!』(完結)
『カードマジック☆スクランブル 〜トラックで轢かれたほうが異世界転生〜』(完結)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる