上 下
23 / 133

やられたらやり返す。倍返しだ

しおりを挟む
海城都市イスカダーレアに無事到着した。

「ルーゼさん、シヅキ殿無事たどり着くことができましたよ。
ありがとうございました」

誰かがこっちに走ってくる。

「旦那様?!お孫さんが誘拐されました?!」
「なんじゃと?!」
『恐らく計画的犯行だろう。
馬車に細工の跡もあったしあの盗賊どもの動きは迎え撃てる動きだったからな』
「あの盗賊に新品の馬車の破損といいワシの到着を遅らせるための策略じゃったか?!」

『その孫娘さん何か持ってなかったか?』
「そうじゃのう・・・遺跡の出土品で毒を無効化してくれる赤い宝石にミスリル銀の首飾りをつけておったはずじゃ」

『ん?それってこんなやつか?』
「おぉそれじゃ」
『後ろに文字が書いてなかった?』
「確か古代文字でこう書いてあったのぅ。
【27XCH02】じゃったかな?」
「これでいけるな」

【27XCH02にアクセス】

こいつが役に立つとはな・・・
これは魔力量を少し増大し毒を無効化してくれる代わりに位置と魔力残量が俺にバレバレになる。
千年前に魔法使いどもの供給元を断ち切るために泳がせるためのトラップだ。
そして案の定魔力を違法増大させる工場を発見したので再起不能まで破壊した。

『ここに何がある?』
「商売敵のモーレンツ商会じゃな。あまりいい噂は聞かないのぅ。
・・・奴らとうとうやりおったな?!」

「ねぇマルタさん殴り込みにいっていい?」
「証拠があるならお咎めはないじゃろう」
『やられたらやり返す。倍返しだ』


モーレンツ商会の前には人だかりができていた。

「金返せ?!」
「商品に虫が混入してたぞ?!」
「俺の商会を奪いやがって許さんぞ?!」
「俺たちを騙したな?!」
「マルタさんのお孫さんを誘拐した悪党め。
今こそ制裁の時だ」

民衆が一斉に商会に突撃する。

「モーレンツ覚悟しろ」
「何者だ貴様?!」
「お前に名乗るつもりなどない。
マルタさんのお孫さんを返してもらいにきた」

「お姉ちゃん助けて?!」

「証拠も出てきたようだしもういいよね?
動くな。麻痺の邪眼」

「魔眼持ちだと?!」
「お前たちがマルタさんにけしかけた盗賊も私が全滅させてあげたよ?
覚悟はいいよね?」

「「「ひぃっ?!」」」

「皆の者そこまでだ」
「グランドマスターだ」
「おぉギルドが来てくれた」
「冒険者ギルドのグランドマスターが何故ここに?!」

「グランドマスターのニーヴァス・ブレイズだ。
王より命令だ。
モーレンツ商会は本日を持って解体だ。
騙されたものたちについては後から補償金を出そう」
「「「おぉ」」」
「ソニアよ無事じゃったか?」
「おじいちゃん怖かったよう」
「ルーゼ殿ありがとうございました」

「君がマルタさんの言ってた冒険者か?」
「手紙を預かっています」
「グレイスからか?」
「ふむ・・・今日は忙しくなりそうだからすまんが明日ギルドに来てくれないか?」
「わかりました」

「あの少女もしや・・・」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。 その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。 代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。 それを見た柊茜は 「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」 【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。 追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん….... 主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します

30年待たされた異世界転移

明之 想
ファンタジー
 気づけば異世界にいた10歳のぼく。 「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」  こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。  右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。  でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。  あの日見た夢の続きを信じて。  ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!  くじけそうになっても努力を続け。  そうして、30年が経過。  ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。  しかも、20歳も若返った姿で。  異世界と日本の2つの世界で、  20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

ちっちゃくなった俺の異世界攻略

鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた! 精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

処理中です...