魔王の右腕 ~平和に向けての巡り旅~

Amasylia

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緊急招集

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次の日もギルドに来た
何やら騒がしい

「あっ、バリスさん」
「おうルーゼか?」
「ちょうどいい、Fランク以上は緊急招集だ。Fランク初日早々悪いんだが付き合ってくれ」
「?」


「ゴブリンの数はおよそ500体。ゴブリンジェネラルも確認されていることからゴブリンキングもいる可能性がある」
「今回は近くに村がある。襲われる前に撃って出る」
「Fランク冒険者21名は村で守りを固めるんだ」



「Fランク冒険者の取りまとめはこのルーゼに任命する」

周囲が騒がしくなる。

「おいおい?!今までFランクの取りまとめてたのはこの俺、セーヴィルだぞ?」
「セーヴィル・・・」
「新入りが口答えするな。さっさと辞退しろ」

Fランク冒険者のセーヴィルがルーゼに触れる。

「私に気安く触るな。麻痺の邪眼」
「ぐがぁあああ?!」
「魔眼だと?!」
「殺す気か馬鹿者?!今すぐやめろ、ルーゼ」
「うっ?!ごめんなさい」
「癒せ。ヒール」
(魔眼だけではなくヒールも使えるのか?!触れられるのが嫌いなのか?
相当な人間嫌いのようだな)
(リーダー、昨日あの子が力を隠してるって言ってたのはこういうことだったのね)
(昨日使わなかったのはこうなることがわかってたからか・・・
確かに魔眼があれば俺を倒せるかもしれない。
こいつなりの配慮だったのだろう。申し訳ないことをしたな)
「みんな見ての通りだ。冒険者は力あるものが全てだ。昨日直接戦ったからわかる。こいつは既にFランクの領域を超えている。これが終わったらギルマスにEランク昇格を進言するつもりだ」
「ふぉふぉふぉ。言わんくてもわかっておるわい」
「ギルマス?!」
「この街のギルドマスターオーランド・ガトーじゃ」
「わしも昨日の試合は見ておった。実に期待が持てる試合じゃった」
「そう心配せずともいい。今回の一件が終わればFランク冒険者は全員昇格試験を免除してやろう」


早速目的の村にたどり着いた。バリスさんたちは予定通り進軍していった。

この村は植物から取れる油で有名らしい。

『・・・ルーゼ、今すぐ防衛の準備を指示させろ』
「どうして?」
『ゴブリンどもの動きが変わった。こちらに進軍してくる』
「応援は?」
『残念だが間に合わないだろうな。
あいつら攻め込みすぎている。ゴブリンだと舐めて策が甘かったようだな』


SIDE バリス

「おかしい。ゴブリンの数が少なすぎる」

拠点と思わしきところにはジェネラルが1匹しかいなかった
「残りのジェネラルとキングが見当たりません」
「・・・逃走?それにしては慌てた形跡がない」
「!!!」
「まさか奴らの狙いは最初からあの村の奪取か?」
「・・・やられた?!」
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