1 / 133
【1章】最強の軍師
しおりを挟む
俺は海堂熾月16歳
これまで最年少で難関大学を飛び級卒業し、人類未到のクイズ大会で優勝し宇宙力学を解明した。
お金もあるが近寄ってくるのは欲望に塗れた大人だった。動きと仕草で手にとるようにわかる。
いっそ宇宙船作って飛び出そうか?
地球では飽き飽きしていたところだった。
そんな俺だが三国志や戦国時代や古代ローマの戦略を用いた偉人には敬意を評した。
俺もこんな時代ではなく乱世に生まれていればと思ってしまった。
ある日のことだった俺はこの世界の魔王ゼリナスに呼び出された。
軍師になって欲しいとのことだった。
不満はなかった。むしろ好奇だと思ってしまった。
何故か魔王の右腕になっていたことを除いてはな
『なんじゃこりゃ?!』
「すまん。転移させたら肉体がバラバラになってしまってな、使えるのが右腕と眼ぐらいだったものでワシが作った」
『・・・どうせ地球には未練がなかったんだ。いいさ』
「ワシの腕は分離可能だから好きに動くといい」
魔王とはいうが話してみれば面白いやつだった。
魔物を統治することができるだけで人間とは構造がほとんど変わらないらしい。
俺の思い描いていたフェンリルはただのダメ犬化していた。
だが周辺諸国は魔物を悪と捉える。自分を正当化したくて仕方がないんだろう。ご苦労なこった。
まずはこの世界の知識を知りたかった。
魔王に世界樹の精霊ユグドラシェルを紹介してもらった。
迷宮内はどこまでも続く本の山だった。
俺にとっては宝の山のように見えた。
取引の報酬として魔王に迷宮核のメンテナンスをやってもらった。
月日が経ちこの世界での知識と力を得た。
魔法も全てマスターした。
地球での知識とこの世界の魔法知識の融合だ。
戦略は無限大だ。
魔王の右腕となった俺は早速周辺諸国諸国へ策略を巡らせ大混乱に陥れた。
死人を極力出さず敵の戦う気力を奈落の底に突き落とす嫌がらせに等しい害悪戦略だ。
「人の不幸を見るのは実に気持ちがいいぞい」
とあるアニメの迷言だが今ならわかる気がする。この言葉の重さが実に面白い。
既に近隣諸国はガタガタだ。あとは平和協定を結ばせれば終了だ。そう思っていた。
だがある日初めての敗北を味わった。相手は勇者だという。
これが敗北?
燃えてきた。盤上をひっくり返す圧倒的な力、自分の全力を試したくなった。
各国は勇者の名の下に一致団結し結束を強めていった。
俺たちはまた少しづつ押され始めていた。
とうとう勇者の精鋭が魔王の城に攻めてきた。
罠は仕掛けずそのまま王座の間まで通した。
「魔王ゼリナス覚悟しろ」
「きたか勇者オルゼアよ、一騎討ちを所望する」
「いいだろう」
「魔王様?!」
「お前たちは決して手を出すなよ?
これは命令だ」
勇者と魔王の戦いは死闘を極めた。
ガキィン、ガキィン、ガキィン
ザクッ
「ぐっ・・・勇者よ見事なり。だが忘れるな人の結束は脆い・・・」
「魔王を討ち取ったぞ。我々勝利だ」
「「「おーーーーーーーーーーーーー」」」
【城の隠し部屋】
「フハハ・・・。勇者め、まんまと嵌まりおったわ」
魔王は勇者と死闘を演じるために一騎討ちに撃って出た。
やられそうになったところで俺が視界を奪い創造で作ったダミー魔王を勇者に討ち取たせた。
魔王のやつ既にボロボロだ。
「熾月よ。作戦はうまくいったか?」
『あぁ。策は練った、これで人類は勇者の名の下に一つになる。
勇者がいない間に周辺諸国の腐ってる部分は始末した。
あとはどうにかなるだろう』
「此度の働き大義であった。
お前に報酬をやってなかったな。頼みでもあるんだが100年後にまた転生してもらえぬか?」
『俺に世界を見てこいってことだな?
いいぜ、どうせ肉体はこんなんだしな』
「平和な世の中であることを願う。
もし戦乱の世になっていれば正してやってほしい」
『あぁ。わかった』
「この城の地下にお前のゴーレムが守っている宝物庫がある。好きに持ってくといい」
「あとは任せた我が友、魔王軍最高の軍師よ」
『あぁ。俺を呼んでくれてありがとな魔王。感謝してるよ』
「では行くぞ。
ワシの生命力、血肉全てを生贄に転生の儀を行う。対象は我が友、海堂熾月だ」
魔法陣が展開され光の彼方へ消える
これまで最年少で難関大学を飛び級卒業し、人類未到のクイズ大会で優勝し宇宙力学を解明した。
お金もあるが近寄ってくるのは欲望に塗れた大人だった。動きと仕草で手にとるようにわかる。
いっそ宇宙船作って飛び出そうか?
地球では飽き飽きしていたところだった。
そんな俺だが三国志や戦国時代や古代ローマの戦略を用いた偉人には敬意を評した。
俺もこんな時代ではなく乱世に生まれていればと思ってしまった。
ある日のことだった俺はこの世界の魔王ゼリナスに呼び出された。
軍師になって欲しいとのことだった。
不満はなかった。むしろ好奇だと思ってしまった。
何故か魔王の右腕になっていたことを除いてはな
『なんじゃこりゃ?!』
「すまん。転移させたら肉体がバラバラになってしまってな、使えるのが右腕と眼ぐらいだったものでワシが作った」
『・・・どうせ地球には未練がなかったんだ。いいさ』
「ワシの腕は分離可能だから好きに動くといい」
魔王とはいうが話してみれば面白いやつだった。
魔物を統治することができるだけで人間とは構造がほとんど変わらないらしい。
俺の思い描いていたフェンリルはただのダメ犬化していた。
だが周辺諸国は魔物を悪と捉える。自分を正当化したくて仕方がないんだろう。ご苦労なこった。
まずはこの世界の知識を知りたかった。
魔王に世界樹の精霊ユグドラシェルを紹介してもらった。
迷宮内はどこまでも続く本の山だった。
俺にとっては宝の山のように見えた。
取引の報酬として魔王に迷宮核のメンテナンスをやってもらった。
月日が経ちこの世界での知識と力を得た。
魔法も全てマスターした。
地球での知識とこの世界の魔法知識の融合だ。
戦略は無限大だ。
魔王の右腕となった俺は早速周辺諸国諸国へ策略を巡らせ大混乱に陥れた。
死人を極力出さず敵の戦う気力を奈落の底に突き落とす嫌がらせに等しい害悪戦略だ。
「人の不幸を見るのは実に気持ちがいいぞい」
とあるアニメの迷言だが今ならわかる気がする。この言葉の重さが実に面白い。
既に近隣諸国はガタガタだ。あとは平和協定を結ばせれば終了だ。そう思っていた。
だがある日初めての敗北を味わった。相手は勇者だという。
これが敗北?
燃えてきた。盤上をひっくり返す圧倒的な力、自分の全力を試したくなった。
各国は勇者の名の下に一致団結し結束を強めていった。
俺たちはまた少しづつ押され始めていた。
とうとう勇者の精鋭が魔王の城に攻めてきた。
罠は仕掛けずそのまま王座の間まで通した。
「魔王ゼリナス覚悟しろ」
「きたか勇者オルゼアよ、一騎討ちを所望する」
「いいだろう」
「魔王様?!」
「お前たちは決して手を出すなよ?
これは命令だ」
勇者と魔王の戦いは死闘を極めた。
ガキィン、ガキィン、ガキィン
ザクッ
「ぐっ・・・勇者よ見事なり。だが忘れるな人の結束は脆い・・・」
「魔王を討ち取ったぞ。我々勝利だ」
「「「おーーーーーーーーーーーーー」」」
【城の隠し部屋】
「フハハ・・・。勇者め、まんまと嵌まりおったわ」
魔王は勇者と死闘を演じるために一騎討ちに撃って出た。
やられそうになったところで俺が視界を奪い創造で作ったダミー魔王を勇者に討ち取たせた。
魔王のやつ既にボロボロだ。
「熾月よ。作戦はうまくいったか?」
『あぁ。策は練った、これで人類は勇者の名の下に一つになる。
勇者がいない間に周辺諸国の腐ってる部分は始末した。
あとはどうにかなるだろう』
「此度の働き大義であった。
お前に報酬をやってなかったな。頼みでもあるんだが100年後にまた転生してもらえぬか?」
『俺に世界を見てこいってことだな?
いいぜ、どうせ肉体はこんなんだしな』
「平和な世の中であることを願う。
もし戦乱の世になっていれば正してやってほしい」
『あぁ。わかった』
「この城の地下にお前のゴーレムが守っている宝物庫がある。好きに持ってくといい」
「あとは任せた我が友、魔王軍最高の軍師よ」
『あぁ。俺を呼んでくれてありがとな魔王。感謝してるよ』
「では行くぞ。
ワシの生命力、血肉全てを生贄に転生の儀を行う。対象は我が友、海堂熾月だ」
魔法陣が展開され光の彼方へ消える
1
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説


特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
月誓歌
有須
恋愛
第五回カクヨムwebコンテスト特別賞頂きました! 詳細は近況ボードにて。
↓↓以下あらすじ↓↓
メイラは清貧を旨とする修道女。親のない子供たちを育てながら神に仕える日々を送っているが、実はハーデス公爵の妾腹の娘であった。
ある日父親に呼び出された彼女は、エゼルバード帝国皇帝ハロルドの後宮に妾妃としてあがるように命じられる。
主人公は修道女から後宮の妃へと転身します。
時に命を狙われ、時に陛下から愛でられ、侍女たちにも愛でられ、基本平凡な気質ながらもそれなりにがんばって居場所を作ってきます。
現在、後宮を飛び出して家出中。陛下は戦争中。
この作品は、小説家になろう、アルファポリス、カクヨムで試験的なマルチ投稿をしています。
よろしくお願いします。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる