15 / 33
変化
…なんかかわいい?!2
しおりを挟む
人目につかない非常階段まで来た。
「はぁ、はぁ、、先生、説明はこんなに窮屈なところでするんですか?」
絶対に私情を挟んだとしか思えないこの状況への皮肉を込めて質問する。
「さすがにしないよ笑」
「随分と上手な嘘で連れてきましたね。」
「あぁ違う違う。先生方への説明っていうのは事実だよ。」
「はぁ。」
「…僕が着いた嘘はね。急ぎの用って言ったこと。それにはまだ時間があって、急いで呼び出す必要は無いんだ。」
ならやっぱり私情か。
「で、なんでこんな所に連れてきたんですか?」
「……きっと怒ると思うから先に謝っとくね。大人気なくてごめんなさい。」
「え?」
「理科準備室で明日の授業の準備をしていたら、秋元さんの声が聞こえてきた。そしてもう1人、鈴村くんの声も。聞くつもりはなかったんだけど、壁厚いわけじゃないからね。全部筒抜けで、……秋元さんは告白を始めた。」
「…全部聞いてたってことですね。」
「…そうだね。それで鈴村くんはどう返事をするんだろう、秋元さんいい人だし、付き合うのかな、とか考えてた。そして気がついたら…ドアを開けてた。本当に無意識で……これで、終わり。」
松木は顔を今までにないくらいに真っ赤に染めて話した。
「……そうですか。」
松木の真剣さに俺の顔もだんだん熱くなってくる。
「こんなカッコ悪い話した後に聞くのは悪いんだけど、、告白、断るの?」
「は?」
「あ!ごめん!変な事聞いちゃったね。…彼氏でもないのに。」
「……先生は、断って欲しいですか?」
なんてことを聞いてるんだ俺!
「……」
返事がない。無意識に聞いたことだから軽く返事して欲しかったんだけど……
「あの、せんせ……」
「断って欲しい!」
俺の声を遮り、松木の声が通る。
耳まで真紅に染め、真っ直ぐに俺の目を見てきた。
「っつ!!」
その年に合わない幼い表情や仕草に心臓が早くなり、顔がものすごく熱くなる。
「……断るかどうかは俺が決めます。で、先生達に説明しないといけないんですよね?どこですか?」
「あ、会議室」
「失礼します!」
早鐘を打つ心臓を何とか落ち着かせ、この場を去る。
廊下を早足で進みながらも俺の思考は止まらない。
なんなんだよ、あの表情…!なんか、なんか可愛かった…。いやいや、可愛いはずはないだろ!?男だぞ!?
……でも、あいつあんなに俺のこと好きなんだな。
遊び感覚ではないということにより一層松木のことが好きになった。
「はぁ、はぁ、、先生、説明はこんなに窮屈なところでするんですか?」
絶対に私情を挟んだとしか思えないこの状況への皮肉を込めて質問する。
「さすがにしないよ笑」
「随分と上手な嘘で連れてきましたね。」
「あぁ違う違う。先生方への説明っていうのは事実だよ。」
「はぁ。」
「…僕が着いた嘘はね。急ぎの用って言ったこと。それにはまだ時間があって、急いで呼び出す必要は無いんだ。」
ならやっぱり私情か。
「で、なんでこんな所に連れてきたんですか?」
「……きっと怒ると思うから先に謝っとくね。大人気なくてごめんなさい。」
「え?」
「理科準備室で明日の授業の準備をしていたら、秋元さんの声が聞こえてきた。そしてもう1人、鈴村くんの声も。聞くつもりはなかったんだけど、壁厚いわけじゃないからね。全部筒抜けで、……秋元さんは告白を始めた。」
「…全部聞いてたってことですね。」
「…そうだね。それで鈴村くんはどう返事をするんだろう、秋元さんいい人だし、付き合うのかな、とか考えてた。そして気がついたら…ドアを開けてた。本当に無意識で……これで、終わり。」
松木は顔を今までにないくらいに真っ赤に染めて話した。
「……そうですか。」
松木の真剣さに俺の顔もだんだん熱くなってくる。
「こんなカッコ悪い話した後に聞くのは悪いんだけど、、告白、断るの?」
「は?」
「あ!ごめん!変な事聞いちゃったね。…彼氏でもないのに。」
「……先生は、断って欲しいですか?」
なんてことを聞いてるんだ俺!
「……」
返事がない。無意識に聞いたことだから軽く返事して欲しかったんだけど……
「あの、せんせ……」
「断って欲しい!」
俺の声を遮り、松木の声が通る。
耳まで真紅に染め、真っ直ぐに俺の目を見てきた。
「っつ!!」
その年に合わない幼い表情や仕草に心臓が早くなり、顔がものすごく熱くなる。
「……断るかどうかは俺が決めます。で、先生達に説明しないといけないんですよね?どこですか?」
「あ、会議室」
「失礼します!」
早鐘を打つ心臓を何とか落ち着かせ、この場を去る。
廊下を早足で進みながらも俺の思考は止まらない。
なんなんだよ、あの表情…!なんか、なんか可愛かった…。いやいや、可愛いはずはないだろ!?男だぞ!?
……でも、あいつあんなに俺のこと好きなんだな。
遊び感覚ではないということにより一層松木のことが好きになった。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

男子寮のベットの軋む音
なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。
そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。
ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。
女子禁制の禁断の場所。



ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる