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柔らかな日常
第77話-美術の授業
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「では今日は学校の敷地を使って好きな絵を描いてもらいます。 人を描くもよし、お花や教室を描いても良いですよー!」
今日は丸一日美術の授業があり、好きな絵を描くのが今日の日程だ。
お花を描いている女子もいれば、ふざけながらお互いを描き合う人もいる。
俺はどうしているかというと、教室でいつも過ごしているこの空間を描いている。
最初は難しいと感じたが、うまい下手関係なしにこの空間を描きたいと強く思えば、自然と手が動くのであった。
少し落書きのある黒板、
乱れた机、
窓から見える草木、
揺れるカーテン。
いつもは気付かないが、こんなにもいつも過ごしていた教室は魅力的なのだと実感する。
そんなことを思いながら絵を描いていると、後ろから声がする。
「あら亮一君。 ここに居たんだ」
委員長だった。
「なに描いてるの?」と、質問しながら俺のキャンバスを覗き見た。
「結構凄いじゃない! 亮一君ってこんなに絵上手かったかしら?」
かなり驚いた様子だった。
「うーん。 妹たちとお絵描きすることがあったから、少し描けるようになったのかも」
特にまどかちゃんはお絵描きが大好きなので、いっしょにお絵描きをよくするのだ。
「そうなんですか…… 相変わらず妹さんと仲がいいんですわね」
苦し紛れの言い訳ではあったが、何となく察した委員長であった
今日は丸一日美術の授業があり、好きな絵を描くのが今日の日程だ。
お花を描いている女子もいれば、ふざけながらお互いを描き合う人もいる。
俺はどうしているかというと、教室でいつも過ごしているこの空間を描いている。
最初は難しいと感じたが、うまい下手関係なしにこの空間を描きたいと強く思えば、自然と手が動くのであった。
少し落書きのある黒板、
乱れた机、
窓から見える草木、
揺れるカーテン。
いつもは気付かないが、こんなにもいつも過ごしていた教室は魅力的なのだと実感する。
そんなことを思いながら絵を描いていると、後ろから声がする。
「あら亮一君。 ここに居たんだ」
委員長だった。
「なに描いてるの?」と、質問しながら俺のキャンバスを覗き見た。
「結構凄いじゃない! 亮一君ってこんなに絵上手かったかしら?」
かなり驚いた様子だった。
「うーん。 妹たちとお絵描きすることがあったから、少し描けるようになったのかも」
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