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第四章
マジカル☆リンちゃん:『マジカル☆リンちゃん、かんいっぱつ!』
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…………
……
「きゃあっ」
ずさささ、と地面をころげるリンちゃん。
「ふははは、『マジカル☆リンちゃん』も、これでおしまいだ」
地面にたおれたリンちゃんに向かって、ゆっくり、ゆっくりとちかづいてくるダイヤモンド伯爵。
伯爵が、空に向かって両手をかかげます。
すると、空に、大きな大きなダイヤモンドのかたまりができあがっていきます。
「そんな……」
「つぶれてしまえ!」
ぶん、と両手をふりおろす、伯爵。
大きなダイヤモンドのかたまりが、リンちゃんに向かっておちてきます。
リンちゃんの魔法は、ダイヤモンド伯爵には歯が立ちません。
もうリンちゃんにはなすすべがなく、ぎゅっと目をつむります。
……リンちゃんは、からだになにかがぶつかるのを感じました。
でもそれは、かたいかんしょくではありません。
それに、上からおちてきたものじゃなくて、横から、がばっと、だきかかえられるような、かんしょくでした。
へんだな、とリンちゃんが思っているところに、どおおおおん、と、おもいかたまりが地面にぶつかる音がしました。
きっとさっきのダイヤモンドのかたまりです。
リンちゃんにぶつかったわけではなく、地面にぶつかったようです。
どういうことでしょう、ダイヤモンド伯爵が手をすべらせたのでしょうか。とにかく、リンちゃんはぶじなのです。
リンちゃんは、おずおずと、目を開きます。
「だいじょうぶか、リン?」
リンちゃんの目の前にいたのは、リンちゃんのおさななじみの男の子、きょーいちくんでした。
「きょーくんっ!?」
伯爵のダイヤのかたまりがおちてくる、すんでのところで、きょーいちくんがリンちゃんをだきあげて、助けてくれたのです!
きょーいちくんが助けてくれなかったら、リンちゃんはダイヤにつぶされていたでしょう。
かんいっぱつ、でした。
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……
「きゃあっ」
ずさささ、と地面をころげるリンちゃん。
「ふははは、『マジカル☆リンちゃん』も、これでおしまいだ」
地面にたおれたリンちゃんに向かって、ゆっくり、ゆっくりとちかづいてくるダイヤモンド伯爵。
伯爵が、空に向かって両手をかかげます。
すると、空に、大きな大きなダイヤモンドのかたまりができあがっていきます。
「そんな……」
「つぶれてしまえ!」
ぶん、と両手をふりおろす、伯爵。
大きなダイヤモンドのかたまりが、リンちゃんに向かっておちてきます。
リンちゃんの魔法は、ダイヤモンド伯爵には歯が立ちません。
もうリンちゃんにはなすすべがなく、ぎゅっと目をつむります。
……リンちゃんは、からだになにかがぶつかるのを感じました。
でもそれは、かたいかんしょくではありません。
それに、上からおちてきたものじゃなくて、横から、がばっと、だきかかえられるような、かんしょくでした。
へんだな、とリンちゃんが思っているところに、どおおおおん、と、おもいかたまりが地面にぶつかる音がしました。
きっとさっきのダイヤモンドのかたまりです。
リンちゃんにぶつかったわけではなく、地面にぶつかったようです。
どういうことでしょう、ダイヤモンド伯爵が手をすべらせたのでしょうか。とにかく、リンちゃんはぶじなのです。
リンちゃんは、おずおずと、目を開きます。
「だいじょうぶか、リン?」
リンちゃんの目の前にいたのは、リンちゃんのおさななじみの男の子、きょーいちくんでした。
「きょーくんっ!?」
伯爵のダイヤのかたまりがおちてくる、すんでのところで、きょーいちくんがリンちゃんをだきあげて、助けてくれたのです!
きょーいちくんが助けてくれなかったら、リンちゃんはダイヤにつぶされていたでしょう。
かんいっぱつ、でした。
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