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家族になろうよ
ラビットちゃん
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街の入口の検問が終わり、疲れていたが冒険者ギルドに薬草の納品に向かう。
ギルドの扉を開き窓口に向かう、今日は前回の親切な秘書さんはいなかった。居たのは前回態度が悪かった活発美人で仕方なく声をかける。
「すみません、薬草の納品をしたいんですがいいですか。」
「忙しいのでサッサとしてください。どうせマッドラビットか何かでしょ。早く出してください、ラビットちゃん。」
やはり喧嘩腰で話しかけてきた。ラビットちゃんとか謎ワードがでたが、あんまり関わりあいたくないので要件を早くすませる。
「これが依頼の納品分です。」
今日採取した薬草、5袋カウンターへと置く。受付の女性はカウンターに置かれる薬草の袋が増えるたび、驚いた顔をしていた。
「新人がこんな量を1人で採取できるわけありません。どんな卑怯な手を使ったんですか。」
そんなに俺が嫌いなのか、難癖をつけてきた。さすがにイラッときたので言い返す。
「この量なら、2時間位あれば集めれるでしょ。こちらも急いでいるので早くしてもらっていいですか。」
「2時間なんて冗談を言わないでください。慣れた冒険者でも1日で3袋収集できればいい方ですよ。一昨日冒険者になった駆け出しが5袋なんてありえません。どうせどこかで買ってきたんでしょ。本当のことを言いなさいよ。」
話にならないので帰ろうとしていたら、後ろから救いの神が現れた。
「リリーちゃん、どうしたの?」
「聞いてくださいジルさん。この新人が不正をした上に、私を脅してくるんです。助けてください。」
そう、やって来たのはお馴染みジルでした。また昼から飲んだくれてるなんて働けよと思う。ジル情報から活発美人の受付嬢はリリーというみたいだ。平気で嘘をつきやがった、今度からこいつの時は絶対に受付を使わないことに決めた。
「まあまあ、熱くならない。せっかくの美人が台無しだぞ。」
ジルがキザったい言葉を吐くとリリーの頬がポッと赤くなった。イケメン恐るべし。
「ジルさんがそういうなら。でも絶対不正をしてるのに。」
「まあまあ怒らない。ズルいと思うかもしれないけど、依頼内容は薬草の納品だから、もし買ってきた物だとしても問題はないからな。」
「納得できないですけど、わかりました。」
そう言うとリリーは袋の中身を確認し、「間違いがないなんてありえない。絶対、どこかで買ってきてる。」とぶつぶつ言いながら、報酬の銅貨15枚を渡してきた。今日採取した薬草はどれも1袋銅貨3枚だった。マッドラビットを倒せなかったのだけが悔やまれる。だが、まあまあの稼ぎだろう。
もう受付に用はないので帰ろうとすると酔っ払いに絡まれた。
「今日はご活躍だったみたいじゃないか。ラビットちゃん。」
「はいはい、また呑んでるのか。それで活躍って何のことだ。」
何か噂になるような活躍をしたかと考えるが全く思いつかない。仕方なくジルに訊ねた。
「今日、この酒場の1番の酒の肴になってだぞ。南の森で兎を狩らず、追いかけっこしてた冒険者がいたって話がな。」
あっはい、それは俺ですね。兎も狩れないって馬鹿にされて話の種になってたのね。恥ずかしくて噂が消えるまで来たくないな。よし、収納スキルは時間も経過しないからほとぼりが冷めるまで納品は止めにすることにした。
「いつか見てろよ、活躍して噂になってやるからな。」
「はいはい、頑張れよ。それでコウはこれからどうするんだ?」
「疲れたから早く休みたいけど、ミミに会って早く話をしたいと思ってる。」
「そうか、、、よしっ、俺も着いていってやる。」
こうしてミミ達の勧誘の前に飲んだくれが仲間になった。少し心強かった。
ギルドの扉を開き窓口に向かう、今日は前回の親切な秘書さんはいなかった。居たのは前回態度が悪かった活発美人で仕方なく声をかける。
「すみません、薬草の納品をしたいんですがいいですか。」
「忙しいのでサッサとしてください。どうせマッドラビットか何かでしょ。早く出してください、ラビットちゃん。」
やはり喧嘩腰で話しかけてきた。ラビットちゃんとか謎ワードがでたが、あんまり関わりあいたくないので要件を早くすませる。
「これが依頼の納品分です。」
今日採取した薬草、5袋カウンターへと置く。受付の女性はカウンターに置かれる薬草の袋が増えるたび、驚いた顔をしていた。
「新人がこんな量を1人で採取できるわけありません。どんな卑怯な手を使ったんですか。」
そんなに俺が嫌いなのか、難癖をつけてきた。さすがにイラッときたので言い返す。
「この量なら、2時間位あれば集めれるでしょ。こちらも急いでいるので早くしてもらっていいですか。」
「2時間なんて冗談を言わないでください。慣れた冒険者でも1日で3袋収集できればいい方ですよ。一昨日冒険者になった駆け出しが5袋なんてありえません。どうせどこかで買ってきたんでしょ。本当のことを言いなさいよ。」
話にならないので帰ろうとしていたら、後ろから救いの神が現れた。
「リリーちゃん、どうしたの?」
「聞いてくださいジルさん。この新人が不正をした上に、私を脅してくるんです。助けてください。」
そう、やって来たのはお馴染みジルでした。また昼から飲んだくれてるなんて働けよと思う。ジル情報から活発美人の受付嬢はリリーというみたいだ。平気で嘘をつきやがった、今度からこいつの時は絶対に受付を使わないことに決めた。
「まあまあ、熱くならない。せっかくの美人が台無しだぞ。」
ジルがキザったい言葉を吐くとリリーの頬がポッと赤くなった。イケメン恐るべし。
「ジルさんがそういうなら。でも絶対不正をしてるのに。」
「まあまあ怒らない。ズルいと思うかもしれないけど、依頼内容は薬草の納品だから、もし買ってきた物だとしても問題はないからな。」
「納得できないですけど、わかりました。」
そう言うとリリーは袋の中身を確認し、「間違いがないなんてありえない。絶対、どこかで買ってきてる。」とぶつぶつ言いながら、報酬の銅貨15枚を渡してきた。今日採取した薬草はどれも1袋銅貨3枚だった。マッドラビットを倒せなかったのだけが悔やまれる。だが、まあまあの稼ぎだろう。
もう受付に用はないので帰ろうとすると酔っ払いに絡まれた。
「今日はご活躍だったみたいじゃないか。ラビットちゃん。」
「はいはい、また呑んでるのか。それで活躍って何のことだ。」
何か噂になるような活躍をしたかと考えるが全く思いつかない。仕方なくジルに訊ねた。
「今日、この酒場の1番の酒の肴になってだぞ。南の森で兎を狩らず、追いかけっこしてた冒険者がいたって話がな。」
あっはい、それは俺ですね。兎も狩れないって馬鹿にされて話の種になってたのね。恥ずかしくて噂が消えるまで来たくないな。よし、収納スキルは時間も経過しないからほとぼりが冷めるまで納品は止めにすることにした。
「いつか見てろよ、活躍して噂になってやるからな。」
「はいはい、頑張れよ。それでコウはこれからどうするんだ?」
「疲れたから早く休みたいけど、ミミに会って早く話をしたいと思ってる。」
「そうか、、、よしっ、俺も着いていってやる。」
こうしてミミ達の勧誘の前に飲んだくれが仲間になった。少し心強かった。
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