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チョーク!チョーーク!!
しおりを挟む「パパに内緒でお泊まりとは、いい根性してるなあ。」
7時過ぎに帰ってきた天音を、ハルヒコが玄関で仁王立ちで出迎える。
「おやおや~ずいぶん心配してもらっちゃったみたいだねえ。高鷹からラインで聞いたよ」
天音が不敵な笑みを見せつけながら靴を脱ぎスリッパに履き替えると、「はあー疲れた。なんか秋山くんが恋しいなあ」とわざとらしく言い残してさっさと行ってしまった。そのあとを追い「どこに行ってた?」と尋ねると、「ほんとストーカー気質だよね」と怪訝な顔で返された。
「どこに行ったのか聞いただけで変質者呼ばわりか。それよりも、今日はどこそこに行ってたんだな、って教えてないのに言われるよりゃマシだろう」
「それやられたらマジで警察に相談する」
「俺には言えないところに居たのか?」
「バーカ。地元の友達の家だよ」
「友達?あの豪雨の中をわざわざ?」
そう言うと天音が一瞬だけ間を置き、「……昼ごはん作ってくれてたから、早く食べに行きたかっただけ」と答えた。それでもハルヒコは疑いぶかい眼差しを向けてくる。
「お前、実はもうチェリーくんじゃ無くなってるってことないよな?」
「何それ、そんな心配してたの?」
「お前が童貞をやめたら、ここぞとばかりにすごく調子に乗りそうだ」
「まあ調子には乗るけど、今のところはご心配なく」
「飯は食ったのか?」
「食べました」
「風呂は?」
「まだだけど君とは入らないよ」
だって、と続ける。
「君はサラのものなんだからね。一緒にお風呂なんて入ったら、今日中にその指ぜんぶなくなるんじゃない?」
「……」
「サラが怒ったとこは見たことないけど、思いつめやすいんだから気をつけなよ。もうついてこないで」
ハルヒコが立ち止まると、天音は振り返らず部屋へ戻っていった。
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