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到着
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次の日の朝俺は目を覚ますと景色は昔と変わらない山の中を走っていた。
「そうか……ここらへんは昔と変わらんな。」
時代が変われど昔の面影は残っている。あの時ラクティの奴と一緒に列車での風景を見ていたのを思い出す。あと二、三時間で到着だろう。
着替えて準備を済ませ食堂車でコーヒーを飲むことにした。ちなみに部屋でも食べれるが、アランと飯を食べると気分を害しそうなので食堂車に向かった。どうやら大抵の生徒は部屋で飯を食べるのか食堂車はそんなに人がいない。
「これは好都合だ」
コーヒーを注文し優雅な気分に浸っていると黒髪の女の子が俺の元に来る。それを見て、思わずニッコリしていしまい気分が良くなる。
「お、おはよークロス」
「おはよーリオナ」
昨日仲良くなったリオナだ。どうやらリオナも食堂車で食べるらしい。昨日聞いた感じでは同室の子が感じ悪く、一緒にいるのが嫌だからだろう。
「リオナもここで朝食かい?」
「うん、というか覗いたらクロスがいたから来ちゃった~部屋で食べるよりクロスと食べたほうが絶対楽しいし!」
ぐはっ……まったく、またも逆ナンとは……俺を落としにきたのか。
よし乗っかろう。
「ははっ、まぁ昨日聞いた感じでは否定できないね~何食べる?」
「どうしよう……あんましお金使いたくないからね……」
「昨日みたいにだすから好きなものを食べなさいな~」
レディに飯代を出させないのは紳士の務めだ。当分の間お金に困る事はないからね。
「いやいや、そんなつもりでクロスとご飯食べにきたわけじゃないから!それにそれじゃあ私がクロスにそれ目的で近づいた悪い女になっちゃうでしょ?」
「そんなこと俺は微塵にも思ってないから大丈夫だよ。それにだしてあげたいから出すんだし」
その為にお金を蓄えていると言っても過言ではない、気に入った子とのご飯だったら喜んで奢りますわ~
「だーめ、クロスとはもっとちゃんと仲良くなりたいから今回は自分で出します!クロスだって私の前でかっこつけて多少無理してるんだろうし、毎回そんなごちそうになんて悪くてできないよ~」
いや~いい子や~
うん、これだよ!この謙虚さが大事だ。
別に無理はしてないけど今回はリオナの意見を尊重するとしよう。これで無理やり奢って印象を悪くするのも良くはない。
「わかった、でも今度またおごらせてね~」
「うん!じゃあ今度お願いするね。」
アーニャの奴はリオナの爪の垢を飲ませれば多少はまともになるかもしれないな。
リオナと喋ること数時間、到着前にはお互いに部屋に戻り、少しすると汽車はレインズ魔法学校へと着いたのだ。
その頃入学生の一部の中でも上級貴族等特別な身分を持つ者は学校に着いていた。皇族やそれに近い一部の生徒は汽車でなく別ルートで来るのが習わしとなっている。尤も昔はそんな決まりはなく、誰であろうと平等にというルールだった。
「入学おめでとう~」
第三皇子であるサディアス・デルタ・リースガルドは幼馴染で公爵家のライアン・リック・アーガイルに声をかける。
「皇子もおめでとう~取り敢えず高等部新入生代表という首席的なポジションも確保できたし国王陛下もお満足だろうさ」
「そうだね、一般受験者と同様の試験で一番の成績を収めたという証は得れた訳だし本当に良かったよ。ただスノーブライド家の彼女が本気だったらわからなかったかもだけど」
高等部の新入生代表あいさつに関しては受験の試験内容で一番優秀な者を選ぶというのが決まっている。その為付属性も試験自体は受けさせられる。サディアス自身も父である国王からのプレッシャーもあり形だけの試験も本気で臨んだ。
「ジュリアの奴か……確かに優秀だがお前が負けていると思えない。お前は兄よりも優秀かつ聡明で次代の王に相応しい人物だ。だからもっと自信を持て」
「ありがとう、そうだね……僕にはやらなければいけない事があるからね。二人の兄が今後どうなるかわからないけど首席をとれなかった二人と差をつける事ができるし、父上の評価も変わるだろうからね」
「だがお前のやろうとしている事は決して簡単ではない。本当にやるのか?」
「ああ、このままではいずれ国が滅びてしまうからね」
サディアスは第三皇子として育っていくうち、自身の国が貴族よりの政治により傾いており、平民からの批判が年々高まっていっているのを知る。国王である父親は優秀な人間だと認めつつもそういう体制をしている事に対して不安を感じるようになった。元々優しく王位に興味のなかったサディアスが王位の座に就こうと考えたきっかけとなった。
「だな~お前は俺を国王にする為に陰ながらサポートをする。幼馴染としてほっとけないからな」
「ありがとう、でも今日から三年間は学校生活も楽しもう。何でも今年は優秀な人間が入学していると聞いているし楽しみだよ」
サディアスとしては学校での三年間は将来の有力貴族との交流の場であり、自身を高める場所としても捉えているので楽しみだった。社交界で会った事がある者もたくさんいるが、深く関わっている人物は少ない。家が学校に圧力をかける事を許していない事もあり、自身の力の見せどころだった。力を誇示して下につけさせれば王位選定にも深く影響するからだ。
「ティモール伯爵家の才媛やダグラス侯爵家の天才等、レベルの高いなんて噂されているみたいだな。抜かれないようにしないとな」
「うん!将来的には絶対首席を取るつもりだからね。ライアンも一緒に頑張ろう!」
「そうか……ここらへんは昔と変わらんな。」
時代が変われど昔の面影は残っている。あの時ラクティの奴と一緒に列車での風景を見ていたのを思い出す。あと二、三時間で到着だろう。
着替えて準備を済ませ食堂車でコーヒーを飲むことにした。ちなみに部屋でも食べれるが、アランと飯を食べると気分を害しそうなので食堂車に向かった。どうやら大抵の生徒は部屋で飯を食べるのか食堂車はそんなに人がいない。
「これは好都合だ」
コーヒーを注文し優雅な気分に浸っていると黒髪の女の子が俺の元に来る。それを見て、思わずニッコリしていしまい気分が良くなる。
「お、おはよークロス」
「おはよーリオナ」
昨日仲良くなったリオナだ。どうやらリオナも食堂車で食べるらしい。昨日聞いた感じでは同室の子が感じ悪く、一緒にいるのが嫌だからだろう。
「リオナもここで朝食かい?」
「うん、というか覗いたらクロスがいたから来ちゃった~部屋で食べるよりクロスと食べたほうが絶対楽しいし!」
ぐはっ……まったく、またも逆ナンとは……俺を落としにきたのか。
よし乗っかろう。
「ははっ、まぁ昨日聞いた感じでは否定できないね~何食べる?」
「どうしよう……あんましお金使いたくないからね……」
「昨日みたいにだすから好きなものを食べなさいな~」
レディに飯代を出させないのは紳士の務めだ。当分の間お金に困る事はないからね。
「いやいや、そんなつもりでクロスとご飯食べにきたわけじゃないから!それにそれじゃあ私がクロスにそれ目的で近づいた悪い女になっちゃうでしょ?」
「そんなこと俺は微塵にも思ってないから大丈夫だよ。それにだしてあげたいから出すんだし」
その為にお金を蓄えていると言っても過言ではない、気に入った子とのご飯だったら喜んで奢りますわ~
「だーめ、クロスとはもっとちゃんと仲良くなりたいから今回は自分で出します!クロスだって私の前でかっこつけて多少無理してるんだろうし、毎回そんなごちそうになんて悪くてできないよ~」
いや~いい子や~
うん、これだよ!この謙虚さが大事だ。
別に無理はしてないけど今回はリオナの意見を尊重するとしよう。これで無理やり奢って印象を悪くするのも良くはない。
「わかった、でも今度またおごらせてね~」
「うん!じゃあ今度お願いするね。」
アーニャの奴はリオナの爪の垢を飲ませれば多少はまともになるかもしれないな。
リオナと喋ること数時間、到着前にはお互いに部屋に戻り、少しすると汽車はレインズ魔法学校へと着いたのだ。
その頃入学生の一部の中でも上級貴族等特別な身分を持つ者は学校に着いていた。皇族やそれに近い一部の生徒は汽車でなく別ルートで来るのが習わしとなっている。尤も昔はそんな決まりはなく、誰であろうと平等にというルールだった。
「入学おめでとう~」
第三皇子であるサディアス・デルタ・リースガルドは幼馴染で公爵家のライアン・リック・アーガイルに声をかける。
「皇子もおめでとう~取り敢えず高等部新入生代表という首席的なポジションも確保できたし国王陛下もお満足だろうさ」
「そうだね、一般受験者と同様の試験で一番の成績を収めたという証は得れた訳だし本当に良かったよ。ただスノーブライド家の彼女が本気だったらわからなかったかもだけど」
高等部の新入生代表あいさつに関しては受験の試験内容で一番優秀な者を選ぶというのが決まっている。その為付属性も試験自体は受けさせられる。サディアス自身も父である国王からのプレッシャーもあり形だけの試験も本気で臨んだ。
「ジュリアの奴か……確かに優秀だがお前が負けていると思えない。お前は兄よりも優秀かつ聡明で次代の王に相応しい人物だ。だからもっと自信を持て」
「ありがとう、そうだね……僕にはやらなければいけない事があるからね。二人の兄が今後どうなるかわからないけど首席をとれなかった二人と差をつける事ができるし、父上の評価も変わるだろうからね」
「だがお前のやろうとしている事は決して簡単ではない。本当にやるのか?」
「ああ、このままではいずれ国が滅びてしまうからね」
サディアスは第三皇子として育っていくうち、自身の国が貴族よりの政治により傾いており、平民からの批判が年々高まっていっているのを知る。国王である父親は優秀な人間だと認めつつもそういう体制をしている事に対して不安を感じるようになった。元々優しく王位に興味のなかったサディアスが王位の座に就こうと考えたきっかけとなった。
「だな~お前は俺を国王にする為に陰ながらサポートをする。幼馴染としてほっとけないからな」
「ありがとう、でも今日から三年間は学校生活も楽しもう。何でも今年は優秀な人間が入学していると聞いているし楽しみだよ」
サディアスとしては学校での三年間は将来の有力貴族との交流の場であり、自身を高める場所としても捉えているので楽しみだった。社交界で会った事がある者もたくさんいるが、深く関わっている人物は少ない。家が学校に圧力をかける事を許していない事もあり、自身の力の見せどころだった。力を誇示して下につけさせれば王位選定にも深く影響するからだ。
「ティモール伯爵家の才媛やダグラス侯爵家の天才等、レベルの高いなんて噂されているみたいだな。抜かれないようにしないとな」
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